漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。
寄生獣
人間の頭に寄生し全身を支配、そして他の人間を捕食する寄生生物、パラサイト。
主人公の新一は、脳は乗っ取られずに済んだものの右腕に寄生され、その生物――ミギーとの出会いによって様々な事件に巻き込まれることとなる。
・キャラクター
好きなキャラを三人挙げるとミギー、新一、田村玲子。
特に、不気味だと思っていたミギーが可愛らしく思えてくるのが不思議でたまらない。
他の登場人物も嫌いだったり「何だかなー」と思うキャラはほとんどいない。
後藤、広川、宇田さん、ジョー、倉森、村野、新一の父……平間や山岸もいい。
浦上の人格や所業はとても褒められたものではないですが、物語内の立ち位置がおいしい。
・魅力
敵の正体や占い師の言葉など伏線の回収される様に唸った。
冒頭の「地球上の誰かがふと思った」から「生物みんなの未来を守らねば」という言葉によって「愚かな人間どもよ」という論調の話かと思ったが、人間側、寄生生物側、両者の狭間に位置する主人公の考え方が描かれている。
「人間サマ至上主義、化物くたばれ!」でも「人間などどうしようもない存在だ、パラサイト万歳!」でもなく、バランスよくまとめあげている。
当初の予定だと「愚かな人間どもよ」という方向に行くつもりだったらしいが、連載の中で考えが変化し、さらに踏み込んだ内容になりながら見事に着地したのは素晴らしい。
主人公の新一が一般の人間から精神の在り方が離れていくことを自覚し、葛藤する姿が重い。
あることがきっかけで身体能力が大幅に向上するが、パワーアップイベントという喜ばしいものではなく苦悩することになる。
気取った言い回しや格好いい単語は使われず、自然な流れの中で吐き出され、しっかり心に残る。
仮面ライダークウガ
あらすじ
西暦2000年、長野山中の九郎ヶ岳遺跡内の棺の蓋を開けたことによって、封印されていたグロンギが復活し人々を襲い始めた。
遺跡から発見されたベルトから戦士のイメージを感じ取った主人公の五代雄介は、腰にそれを装着する。すると五代は戦士クウガに変身し、怪人を退けることができた。
だがこの騒動は、未確認生命体事件の序章に過ぎなかった。
人々の笑顔を守るために、五代は一条薫・沢渡桜子らとともに怪人達と戦う。
こんな方にオススメ
・自分が自分でなくなるかもしれないという覚悟を背負って戦う主人公は悲愴だけど燃える
・そんな主人公を支える、頼もしい相棒に惹かれる
・綺麗事と言われた主人公がどう答えるかが気になる
普段「悪役大好きー!」「主人公も悪役も好きだ!」と言うことの多い私が「主人公コンビ大好きだ!」となった作品です。
もちろんグロンギも魅力的です。ただし、「敵であっても彼らなりの正義、信念がある」タイプではありません。
漫画やアニメを見ていて異種族との共闘・共存を考えることが多いですが、彼らとは到底わかりあえる気がしない。
彼らが人間に協力する展開になったらそれこそ興ざめです。
「何故怪人は一斉にヒーローを襲わないのか」というお約束の疑問に対する答えが、「人間を標的として、ルールを決めた殺人ゲームを行っているため」ですから。
かといって、「悪い奴やっつけたぜ!」だけでは終わらない。
敵と同じ化物扱いされたり、守られているだけの人々から勝手なことを言われたり、決して輝かしいヒーローではない。
それでも皆の笑顔を守るために戦い続けるうちに理解者が増え、互いに協力するようになります。
では好きなキャラクターについて。
TRUE REMEMBRANCE
里見しば様制作『TRUE REMEMBRANCE』の感想です。
同じ作者様の作品同士、『送電塔のミメイ』と比べて語りたくなります。
『True~』は冬でミメイは夏、など。
B.B.ライダー
ゴリッチュ様制作『B.B.ライダー』の感想です。
遥か昔、英雄として戦った男――ニトス・ジークフリードが少女ロウリィに召喚され、新たなる闘いに身を投じることに。
・注意点
まずは人を選ぶ要素から。
戦闘は単調です。
ストーリーを進めるためのものと割り切るべきかもしれません。
そこまで過激でないとはいえエロやグロもありますし、ギャグの傾向も万人向けとは言いがたいでしょう。
・最も惹かれたところ
それでも私はお薦めします。
何と言ってもストーリーに引き込まれました。
最初はギャグ全開です。
まさか主人公がいきなり全裸でヒロインの前に現れ派手に闘うとは思わなかった。
敵からも変態変態連呼されます。
物語が進んでもギャグは健在。
守った町の住人から敵だと誤解され石を投げられるシーンで「おお、これぞヒーローの悲しみ……」などと感慨に耽ったら直後に台無しにされました。「英雄の悲哀を期待したのが間違ってた!」と思いきや……。
最初は身近な者を守るために戦っていた主人公のニトス。
強くなるにつれて守る範囲は広がったが、人々からこう呼ばれるようになりました。
化物と。
「どっちが化物だかわかりゃしない」
無条件に崇め称えろとは思いませんが、あんまりな言い草。
戦えば戦うほど嫌われていった、とさらりと言い放つのが切ない。
魔族にも恐れられる力を持つ彼は人々から受け入れられず、苦悩する。
本来戦うのは近しい者達のためで、疎まれてまで赤の他人のために戦う筋合いはない。
家族のいない時代に来ても闘う理由は無いはず。
そんな彼が戦う理由を見出し決意するシーンはカッコいい。
前半のギャグがあるからこそ後半のシリアスさがいっそう光ります。
特に十一章からの展開に引き込まれます。
ニトスの辿る道はつらすぎる。
己が人間であることを捨て、安息を捨ててでも大切な者のために戦い続けることを選んだ。
ご都合主義でない結末だからこそ心に残るとわかっているのですが、彼には幸せになってほしかった。
隠されたエンディングがあれば、そこで彼のささやかでありながら重い「夢」が叶ってくれれば……と心から思いました。
・他のキャラクターについて
・ロウリィ
最初ニトスを召喚して戦わせようとする彼女を理不尽だと思っていましたが、段々可愛さが見えてきます。
引っかかる部分をガレリアンが指摘するからスッキリする。
我儘だった彼女が最後に「最もやりたくないこと」をやらねばならないのが重い。
・ガレリアン
戦友の言葉が心に響く。
人々のために剣を振るう中でニトスは精神をすり減らし、感情を捨て、心が空っぽになっていった。
今の時代に召喚されてなお戦う友の姿をこれ以上見ていられない。
説得は苦手だからと剣をもって語り合う熱い心の持ち主。
・ロンド
おいしいキャラ。
生真面目で口数少ない敵幹部。しかも美形。強キャラであることが約束されていますね。
初めてプレイした時は「クールな敵か。強そう」と思っていました。
豪邸への潜入を命じられた彼は命令に忠実に従い、意気込んで実行する。
メイドに女装して。
筋肉ガチガチなのに。
もちろん男だとすぐバレる。
お前は何がしたいんだ。
おまけにボケる。
ツッコミがツッコミになっておらず、逆にツッコまれる始末。
無理するな。
壊滅的な画力も備えています。
ギャグばかりで主人公達と戦う様子もなく実力が発揮される機会は無いかと考えていたら終盤で見せ場があった。
しかもめちゃくちゃ強かった。
シルバを認めていたとわかる台詞にグッときた。
・もう少し頑張りましょう
逆に小物臭がプンプンするのはケインツェル、ツヴァイ、ケルガー。
そしてルシファー。
偉そうに振る舞い冥王なんて呼ばれていながら散々な扱い。
冥王の名が泣きます。吹き飛びます。
・シルバ
己の信念に従って生きた男。
他者を踏みにじる悪役でも貫き通せばカッコいい。
彼がおっさんの正体を知ったらどう思ったか気になります。
朝ごはんは食べない派らしい。
・ヴァジュラ
登場した時、大物らしく渋くてよしと思っていたらあの最期は反則だ。
・英雄
各々の持つ英雄像、「英雄になれなかった」と語る主人公の生き方、彼が大切な者のために選んだ答えなど、「英雄」の意味について考えたくなります。
輝かしいおとぎ話のような英雄譚ではなく、地を這い、泥にまみれ、転んでも立ち上がる男の物語です。
B.B.ライダーSS『帰還』
※ニトス復活END。
作品の余韻を台無しにされてもいいという方はどうぞ。
Ib
kouri様制作『Ib』の感想です。
※私がプレイしたバージョンはEND数が5個のものです。
世界観にどっぷり浸ることのできるホラーアドベンチャー。
オブジェクトやギミックなど美術館という舞台設定が活かされ、一つの世界を構成しています。
・とりあえずクリアを目指そう、何か一つエンディング見て一旦やめよう
・クリアした……
・よし他のエンディング回収しよう!
と綺麗に方針を変えました。
ホラーは得意ではないのですが、キツイ描写は少ないので楽しめました。
人体が直接どうこうではなく、人形や絵の具といった方向で怖がらせてきます。
本気で驚いたのは赤い服の女がいきなり……のところです。大勢の敵に襲われるところも焦った。
操作が下手くそなのでうっかり逃げ損ねて削られたり。ごめんイヴ。
敵意をもって襲ってくる相手ばかりじゃないのが、いい意味でペースを乱して和ませてくれます。
好きなのは目を閉じてくれる板、目玉、花嫁。
特に最後は○○○を投げる演出がにくい。
音楽ではギャリーのテーマが印象に残っています。
Knight Night
太郎2様制作『Knight Night』の感想です。
こんな方におススメ。
・場の空気を壊したい
・神経をすり減らさずに済むバトルがしたい
・ハッピーエンドが一番
中編RPG。
一番印象深いのは、主人公の会話の選択肢です。
大抵二択なのですが、上が真面目なのに対し、下は空気を読まないものばかり。
いい話が展開されている中でも躊躇なくぶち壊します。
あえてふざけた答えばかり選び、台無しにするのもまた一興。
難易度はそこまで高くはありません。
回復アイテムがたっぷり手に入り、それ以上に金が溜まるので、武器や防具を揃えても余裕があります。
レベルもスムーズに上がるので、ボス戦で全滅する心配はほとんどありません。
戦法はただ一つ。
バフを重ねて殴ればいい!
補助魔法の重ねがけができるのは便利。
ナナリーが効く魔法を探る間、アドニス、ケイトは自己強化。リュカはナナリーの魔力強化。
ある程度高まったらひたすら技をぶちこむ!
以下、思ったことをつらつらと。
Ruina 廃都の物語
枯草章吉様制作『Ruina 廃都の物語』の感想です。
こんな方におススメ
・丁寧な文章で綴られる物語を楽しみたい
・遺跡に潜ってお宝発掘したり竜と戦ったりってロマンだよね!
・世界観や歴史がしっかり練られている作品に惹かれる
最初はゲームブック方式に戸惑いました。
戦闘で得られる経験値は微々たるもので、探索によって成長していくので、雑魚戦繰り返してレベル上げて突破というやり方はできないようになっています。
状況に応じてどのキャラを仲間にするか、どんな装備で行くか考えねばならず、難しい。
MPがすぐに切れますし、回復する量もたかが知れています。
そんなこんなで苦戦しながらも進んでいけたのは、ストーリーに引き込まれたからです。
幻想的な空気や不気味さを伝えてくる文章で綴られる物語に惹かれ、諦めかけても先に進もうと思えました。
最初は探索継続ボーナスやらチェックポイントやら気にしてましたが、途中からやめました。
時間がかかってもクリアできればいい!
武器防具を一切買わず、作成もせず、拾った物頼りのプレイでも、何とかクリアできました。
クリア時間を見て「嘘だっ!」と叫びたくなりました。
十時間いっていない……!?
あの魔将を殺しきっていないままですし、歴代の面々の大半も放置してのクリアですが、予想より遥かに短かった。
難易度EASYなのをいいことにセーブしまくり、まずいと思ったら即リセットを繰り返したので実際のプレイ時間はもっと長くなりますが、それでも短い。
十数時間はやってると思い込んでいたので、目を疑いました。
物語の密度が濃く、手ごたえたっぷりだったので、長い冒険を終えたかのような感慨に浸っていました。
特に最終決戦での迫力には参りました。
○○○○に乗り込んでいくだけでも燃えるのに、敵を追い足場を飛び移り、時には激しい戦いを繰り広げるというシチュエーション!
ただでさえ熱いのに、臨場感溢れる描写がいっそう精神を高揚させます。
以下、ネタバレを含みます。
魔王物語物語
てつ様制作『魔王物語物語』の感想です。
こんな方におススメ
・雑魚相手でもスリリングな戦闘を楽しみたい
・強いボス相手に死闘を繰り広げたい
・魔王を相手に英雄を演じたい
難易度が高いと聞いたのでなかなか手が出ませんでしたが、意を決して挑戦。
フリーゲームの名作と聞けばプレイしたくなります。
危険な敵や強い装備、ラスボス戦の演出などを知ってのプレイになりましたが、緊張感がありますし、ラスボス戦で燃えました。
見るのと自分でやるのでは違うと実感。
ヤバいと知っていても殺される事態も発生。
ゲーム開始直後に知らされる目的のストレートさに、『勇者の憂鬱』のやりとりを思い出しました。
最初の目的=最終目的は、わかりやすい。
・難易度
このゲームをプレイするまで、敵は「ボス」と「雑魚」に分けられると思っていました。
「ボス」と、「ボスじゃないやつ」に分けられるかもしれないと思うようになりました。
「難易度が高い? ならばレベルと熟練度を上げつつ慎重に進もう!」と決意したにも関わらず、何度も全滅しました。
新しいエリアに行くたびにビクビクしながら進むことに。
ここまで雑魚の動きに注意を払ったのは久しぶりです。
・一体と戦おうと接触した瞬間、見えなかった敵が現れ袋叩きに
・一体と戦おうとした途端、周囲の敵の動きが速くなって囲まれボコボコに
・仲間を呼ばれてリンチ
・強い奴にバフが重なり撲殺
・ネズミこわい
などなど、嫌と言うほど恐ろしさを味わいましたよ!
ゾンビ映画で襲われる人の気持ちがわかった気がします。
「やめろ、近寄るな、うわあああー!」と叫びたくなる。
雑魚に散々恐怖したので、ボスの攻撃くらっても動揺しなくなった気がします。
途中までは「防御を上げて物理で殴れば何とか……」という感じですが、終盤は敵が固くて痛くてウザいので、正面から戦っていては体力や回復薬が持ちません。
敏捷を上げて首を斬るしかない。
片っ端から敵の首を狩っていくことでラスダンも地底も突破できました。
クビキリ戦法を開発なさった方は偉大です。
総合すると、ヘタレプレイヤーな私は事前に情報を得ても苦戦しましたが、何とかクリアできました。
全く情報無しだと厳しかったかもしれません。
情報集めた状態でラスボス撃破時のレベルは40くらい、隠しボス撃破は50くらいでした。
ここからはネタバレを含みます。