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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

1000円ヒーロー 5巻

1000円ヒーロー 5巻

 


第43話 入浴と発芽

貴崎の正体を探ろうとした恵理だが何もできない。
非力な存在が己の無力さを痛感し、打ちのめされるシチュエーションは好物です。その後立ち上がる展開込みで。
貴崎が彼女を殺さないのはエサを減らしたくないだけなのか、それとも甘さも残っているのか。
「レート1のヒーローだって、自分にできることとできないことの区別くらいついてるんだよ」
言ってる内容はおかしくないのにイラっと来るなー。
今回は上手くいかなかったけど、普段からできることを精一杯やってるよ。恵理もヒーローも。

ベルトを奪った貴崎と刃の対決は貴崎の勝利。
変身を解除しようとした彼を異変が襲う。
自分は上手くやれると澄ましていた彼の慌てふためく姿はちょっと心地いい。
そうですよね。
怪人から見て、人間やヒーローを裏切って怪人側についた人物が信用できるかというと、そんなはずない。
今度は怪人を裏切るかもしれないので、備えていたのは好印象。
事実、彼は怪人を全部葬るつもりでしたから。
ユグドラシルが上手でした。

第44話 救出と捕獲

落下する千を助けるヴァイタミンはいつ見てもスタイリッシュ。
貸しを作ったのではなく、借りを返したと告げるヴァイタミンが男前。もやしだけど。
約束するシーンは何度見ても胸が熱くなります。
千がいい笑顔。
ヴァイタミンが表情分かりにくいタイプの怪人なのが残念です。どんな顔してるか見たかった。
成人の儀式とか脳みそとか腹減る匂いとかいちいち単語のチョイスがシリアス外してくる。

生贄を選ぶよう促され、怯えながらも真っ先に申し出た恵理は覚悟決まりすぎだよ。
彼女はできることを精一杯やってます。

おまけでいつものクラスメートコンビが。
意外だったのは眼鏡君がモテることです。
バレンタインにチョコをもらうとは……こやつ、できる!

第45話 接吻と復活

シダーが貴崎に同情していますが、今後の展開を知っているとお前も不憫だとしか言いようがない。
怪人だろうがヒーローだろうが誰も愛さず、利用するだけでしょう。
面白がる怪人にもそう思う。
いい気になってるけど、養分扱いされてるのは人間だけじゃないぞ。
恵理を救出してお姫様抱っこするヴァイタミン、ヒーローかよ。
理由を問われて正直に答えるところでちょっと可愛いと思ってしまった。
己を慕う部下への冷酷な仕打ちを見、ヴァイタミンが怒りをにじませる。
「私も殴るのは、貴様のような下種が好みだ」
 清々しい。

第46話 怒りと双璧

楽しんでいた怪人達が養分にされるところでちょっとスカッとした。
人間をエサや見世物扱いしていたけど、自分達にも当てはまったわけですから。
助けを求めて「なんでも言うこと聞きますから」はお約束の台詞ですよね。
この台詞が有効だったためしはあるのだろうか。懇願虚しくばっさりやられるイメージがある。
ユグドラシルは強者への敬意を口にするけど、もやし君呼ばわりしているせいであまり説得力がない。
怪人になってようやく強さを求める理由ができたのは祝福すべきなんだろうか。
もっと早く気づいていれば怪人にならずに済んだかもしれないと思ってしまう。

千に嫉妬していたクラスメートこと東山も器が極小というわけじゃないんですよね。
ヴァイタミンを助けてやってくれと叫べるんですから。
応える千が漢だぜ。
正体がバレると承知の上で変身。
この状況で冷静さを保っているユグドラシルも悪役として頑張っているな。

第47話 通信と責任

前回刃がボロボロと聞いた白駒さんが動いた!
健気だなあ。
彼女と刃の距離が縮まることを願います。
連載時は口元を隠しているので白駒さんを疑ってました。本当にすみませんでした。
千の強さを評価するのはいいけど「俺なんかより」という言い方はやめろ。
己の実力不足を素直に認めて強くなりたいと思うのは悪いことじゃない。
それなのに向上心が悪い方向に働いている。
強いヒーローがいても、「だから安心」とはならない。
千が実力的に完成していて精神面でも揺らぐことが少ないから、主に刃が葛藤を担当しています。

千とヴァイタミンの共闘は熱いなあ。
ヴァイタミンが頼もしいです。
経験を活かし、敵の目線で不意打ちを察知する強者。
以前のままの体格で力を振るえたら、どれほど強いんだろう。

あと一歩というところまで追い詰めたものの、逆転される。
クラスメート達の心を抉るための演説が刃の心に刺さってる。
「弱者に足を引っ張られたせいで~」という言葉は今の刃には致命傷になる。

第48話 傷痕と助太刀

刃の原点は、悪人や怪人も含めて皆を守れる男になりたいという想い。
過酷な道のりになると分かり切っていますが、折れずに貫いてほしい。
レディブレイズも同じ志の持ち主だったとのこと。
彼女は抱き続けることはできたんでしょうか。
彼女の正義を受け継いだ麗華と刃の会話を見たい。
「僕が死ぬことになっても」なんて言うなよ。
心配して来てくれた女の子の前で言う台詞じゃない。
千や恵理の気持ちも考えていない。
一人称が「僕」に戻っている。普段のキザな口調はキャラ作ってますからね。

白駒さんが過去を語る。
ボロボロになっても皆のために戦う人間は立派です。怪人を恐れる彼女にとってはより強く感じられたでしょう。
普段のウザい態度とは裏腹に自己評価が低い刃に、彼女の言う通り、すごい奴なんだと言ってやりたい。
怖くてたまらないのに行動する白駒さんももちろんすごい。
ウサちゃんというあたり、いつもの調子が戻ってきた。

ユグドラシルが千達にさっさととどめを刺さない理由について説明があったので嬉しい。
話の都合でスルーせず一言あるだけで印象が変わります。
絶望する恵理と、刃を信じており希望を失わない千。
この違いはどこから生じるのだろう。
恵理にとっては真っ先に浮かぶヒーロー=千だけど、千にとっては刃だからでしょうか。
千と刃の友情や信頼は双方向なのが熱い。
ただ、今の刃は千への信頼が「自分なんかより」という方向に働いているのが危うい。
ユグドラシルは熱心にヴァイタミンを手に入れようとしているけど、部下を使い捨てる輩がいくら熱心に口説いても説得力が……。

貴崎の記憶が刃に入り込む描写、気味が悪くて地味に好き。
彼の過去は、上層部を恨むだけならまだしも、敵対までいくのは突っ走りすぎだと思います。
ヒーローものだと悲しい過去を持つ悪役とセットでヒーロー組織の腐敗系の話がありますが、人間を襲っている怪人達や人々を守るために現場で戦ってるヒーロー、生活を脅かされる一般人のことはどう思ってるんだと常々問いたくなる。
一部の連中が酷いからと言ってヒーローや人間社会全体を恨んだり憎んだりするのはどうなの?
踏みにじられた故郷の人々と同様に、苦しむ人間を大量に発生させることになるのでは。

第49話 俺と僕

「もう一人の自分と対峙」や「お人好しなキャラが優しさを甘さと捉えられ否定される」はお約束……王道と呼んだ方がいいか。
ベタな展開てんこ盛り。そこが好き。
ユグ様も困惑しておられる。やーい。
まったく同じスーツと言ってるけど色は反転してますよね。

優しくても力がなければ守れない。
正しくあろうとしても、強くなければ貫き通せない。
お人好しなキャラにいつの世も突き付けられる命題ですね。
では殺すための力を求めるか。
救うために斬り捨てることを選ぶか。
守るための盾と正しさを貫く剣、両方を抱えて戦うと決意した刃がレート100へと進化!

己を曲げなかったのは賢くないかもしれないけど、そうしてくれてホッとした。
やっぱり刃にはバカなくらいのお人よしでいてほしい。
困難な道でも選んだからには歩んでいくことを願います。
もう一人の刃も仕方ないと言いつつ嬉しそうに見える。
刃のやり方をやみくもに否定するのではなく、一度覚悟を決めたら認めてくれたようです。

第50話 盾と剣

自爆させられる寸前の貴崎を助けようとする刃。
自分を騙した挙句大怪我させた相手でもか。
もう一人の刃の口ぶりは試しているように聞こえますね。
お手並み拝見と言わんばかりだ。
もう一人の刃が事前にツッコミを入れてくれるので「こうした方が早いだろ」と引っかからずに済みます。
剣と盾が一体化したデザインはかなり扱いづらそう。
貴崎ごと斬るなら手っ取り早いけど、それを了承するはずがない。
「それでこそだな」ってやっぱり嬉しそうに見える。
甘ちゃん野郎と言いつつ力を貸してくれるのはツンデレ……すみません。なんでもツンデレで片づけるべきじゃないか。
どこまで貫けるか見届けようとする姿勢に共感を覚える。
もう一人の刃の砕けた口調はどこから来ているんだろう。
素の刃は気弱な少年で、調子に乗ってる言動は仮のものですが、もう一人の刃はどちらにも当てはまりません。

見開きで変形した武器がドーン!
自分を信じてぶった切るよう指示するもう一人の刃。
それに応じて刃は力の限り切り裂く!
ついさっき容赦なく切り捨てるよう促したばかりの相手をも信じるのか。
僕なんかと言っていた彼がもう一人の己を……自分自身を信じられるようになったのが感慨深い。
脅威のみを切り伏せ、殺さない必殺技に開眼。
超便利。
貴崎が助かったのは、刃にとどめを刺さなかったからです。
捨てきれなかった甘さが巡り巡って助けたとなると、彼が自身を救ったと言えるかもしれない。言えないかもしれない。気のせいか。

いまだに刃をどうでもいい扱いしているユグドラシル。
何が起こったか把握しているのにその反応、危機感薄くない?
ヴァイタミンへの口説きを続行しているけど、嫌がってることを強要する相手に忠誠誓うとでも思ってんのか?

おまけはシダー……スプリングシダーの設定が載っています。
過去がサラッと重い。
怪人思いだったのか、お前。
主のため、仲間のために頑張ってあの最期か。哀しいな。

第51話 名前と生き方

千を葬るよう強要したことについて、無駄に反感抱かせるだけじゃないかと思いましたが、どちらでもよかったんですね。
どちらにせよ人間が死ぬ、そうすれば怪人として生きていくしかなくなる。
千を殺して怪人の仲間になるか、大勢が死ぬのを看過するか。
ヴァイタミンが選んだのはどちらでもない。
千に人々を救うことを託し、彼は跳ぶ。
「お前と一緒に」と答える千もいいんだよ。相手が怪人でもそう言えるところが。
熱いシーンなのですが、支える光景が若干シュール。
でも人々から名前を呼ばれて過去を振り返るシーンはじんわりくる。
熱さとシュールさのサンドイッチで落ち着かない。
元もやしっ子だからもやし怪人になったのかな……。
今まで「主人公の主食がもやしだから相棒ポジションの怪人はもやし型」かと思ってた。
彼が人間だった頃、強さを求めた理由は父から言われたため。
それだけ。
何の衝動も目標もないのに強制されて延々修業続けるってしんどくないか?
よく続けられたな。
しかもそれで父から最強の男になったと言われるくらい強くなるって、素質にも恵まれていたんだな。
それにしてもこの親父ひっどいなぁ。
強くなれと学校にも行かせず修業漬けにして、目標達成後のフォローは何もなし。
子供に誰からも名前を呼ばれず忘れてしまうような生活を送らせて、自分だけ満足して終わっりやがった。

目標を見つけられなかった彼はヒーローと戦い始める暴挙に出る。
おい、星付けられてる。人間の頃から怪人並みの力持ってやがる。
これで体格が人間時代に近かったら……。
強くなる理由もやりたいことも名前を呼ばれることも必要とされることもなかったなかったヴァイタミンが、それらを掴めた。
最後の最後で、修業漬けの日々に意味を見出して、父の行いに感謝できたことはせめてもの救いか。

刃が現れ、必殺技で千を救出。
名前が直接的だ。もう少しひねってあげて。
センスで判断した東山と違い、恵理は声で見抜いてくれてよかったな、刃。
救出して倒れるナイスタイミング。
主人公の見せ場の配分に配慮する親友の鑑。
ベルトを取り戻した千が、ユグドラシルとの戦いに挑む。

第52話 豪炎と理想郷

ユグドラシル編のクライマックスなのに、千のベルトの金の出所が気になってしまった。
ごめんなさい、涙ぐみながら震える白駒さんが可愛いと思ってしまいました。
トラウマを抱えているのに怪人に手を貸す姿に、こう……。
他者に勇気を与えるなんて、刃は最高にヒーローしてるぞ。
シダーも怪人としてのプライドがあっただろうに、人間相手に床に手をついて頭を下げて頼み込む姿が好きだよ。
そんな彼の想いをユグドラシルは踏みにじった。
このゲス!
素敵!
改心しない悪役はしっかり外道さを見せて、きっちり倒されてほしい。
シダーの理想は本物だと感じられる。
弱者の中に人間も含めたためでしょうか。
それと、単に主を見限って味方に付くのではなく、主に力を渡して義理は果たした形になるのが好印象。
シダーから情報を得て、千が全力の一撃を叩き込む!
ユグドラシル戦、決着。

おまけ漫画では椿とケンジコンビが出ました。
今回は直接登場していないけど、また刃の話題か。
椿と刃はよく関わってるイメージがある。
椿と千の会話も見たいけど、千はあまりツッコミどころを披露せず、椿も遠慮なくツッコむことはせずに終わる気もする。
椿の辛辣なツッコミを引き出すのは刃が適役なのかもしれない。
もう一つの漫画では千の食レポ。
……ツッコまない、ツッコまないぞ。
ほ、本人は幸せそうだから。

もう一人の刃について語られています。
何と呼べばいいか迷っていたらエッジマン(ネガ)とありました。
助かった。今度からはネガと呼ぼう。
ただ、重要な設定が語られているような。
彼が何者かは本編で語るべきでは……。

貴崎や白駒さん、ユグドラシルの紹介もあります。
白駒さんの好きなものにニヤニヤしました。
甘酸っぱーい。

マジックテープ仮面とつなぎマンの番外編を読み返して
・マジックテープ仮面が先にヒーローになったこと
・ヒーローになるのが夢だったこと
・つなぎマンがうらやましがったこと
を今更ながら意識しました。
ヒーローに憧れる二人の様子や、なった直後のリアクションなど楽しそうなネタが色々ありますね。

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