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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

1000円ヒーロー 6巻

1000円ヒーロー 6巻



第53話 故郷と獄炎

蘇るから平気だと余裕こいていた敵が慌てふためく姿を見るのは痛快。
バカなと叫びながらやられてください。それが様式美だ。
今読むとグロウエナジーが戻る様がえらく勢い良いな。ポワッと戻るイメージがありました。

寝込んでいるのが恵理と見せかけて刃だったシーン、改めて考えると刃が風邪引いたことに責任感じる千はいい奴だな。馬鹿が馬鹿やったと言わないなんて親切だ。
ヒーローが半裸でいたせいで寝込むってフォローしようにもできないよ。白駒さんすら困り顔ですし。
でも何回か変身させればすぐ治るって便利だな。
頼りになる男に少しでもなれたかと問う刃に、千はそれ以上だと返して拳をぶつける。
君をも守れる男になると約束したシーンの再現ですね。
ジーンときた。
もう約束を果たしてるよ……。千をも守ってる。

ヴァイタミンの死を悼む人間と、そこに現れる貴崎。
貴崎の虚ろな笑みが好きです。
政府ヒーローの上層部が冷酷な判断を下したからと言って、怪人側についたのはなあ……。
現場で一般人を守るために戦っているヒーローはどうなるんだ。
貴崎の場合、復讐心で動いている己に気づかず、正しい行いだと信じていたのがたちが悪い。
自分の気持ちも、人々を守るために戦っているヒーローも、怪人に利をもたらしたらどうなるかも、見えなくなっていたのでしょう。
そんな彼の目を覚まさせたのが刃というのが熱い。
そして、貴崎のばあちゃんと刃、両者を救ったのが同じ怪人というのが面白い。
「この話だけで終わるだろうな」と思ったキャラが再登場したり退場後も触れられるんですよね。
ダッケナルディが彼らを助けたことで貴崎の心も命も救われた。
貴崎を信じるばあちゃんと、信頼を向けられ苦しげな彼の表情がいい。
そこで心の痛みを感じるなら道に戻れるはず。

白駒さんと刃がカップルみたいな空気を醸し出す。い、息ができない。
効果音が「うさっ」って。
恵理は千の正体を喋らないようクラスメート達に頼む。
いつも嫉妬してた奴が進んで協力してくれて心が温まりました。
ただの嫌な奴じゃないのがいいんですよね。

おまけページでは貴崎のプロフィールが掲載されています。
根底にあるのが復讐心でも、自らの正義を疑わなければレートが進化するのか。
それはそれで危ないな。

第54話 爆発と識別

前回のまったりした進行からの爆発。
さぞ重大な事件が発生したのだろうと思ったら違った。
重大と言えば重大だけど種類が違う。
相変わらず刃を前髪野郎扱いしています。
普通に呼んでやれよという気持ちと、ちゃんと呼んだ時の緊迫感や熱さが膨らむという考えがせめぎ合う。
せっかくの椿の前でのレート100初披露がギャグになるとは。
政府ヒーローの戦闘用ロボット、『LAW』登場。
「正義ヲ執行スル」などと宣言して淡々と戦いそうな名前のわりに感情豊か。可愛い。
ロボットが登場すると「初期は無機質だったが、交流を通じて人間味を獲得する」という流れを予想しますので、最初からフレンドリーなのはちょっと意外。
 
試作品である彼の問題点は、怪人とヒーローの区別がつかないこと。
人間であるか否かの区別はちゃんとつくのに、怪人とヒーローの違いは分からない。
恵理が『LAW』を開発した大企業の令嬢であることも判明。
千に何かする時に条件を付けて取引の形にするのも納得できます。
そのつもりはなくても一方的な施しになりかねませんからね。

椿がLAWの同行を拒否した理由に、一般人が巻き添えになりかねないからと述べたのが地味に好きです。
自分達が攻撃されて腹立つ気持ちももちろんありますが、それだけじゃない。
危惧が的中した場合、攻撃された人間だけでなくLAWも苦しむことになりますからね。
ポンコツ呼ばわりしつつも落ち込んだ彼への言葉は柔らかい。
刃にも首をツッコむなと言いつつ優しさを見せるし、まぎれもなくいい人ですね。本人に言ったら否定しそうですが。

おまけのミサイルの理由においおいと思った。そこは効果を優先しよう。

第55話 脅迫と暴食

しょげるLAWに柔らかい言葉をかけるだけでなく、きつく言い過ぎたかと心配する椿。
本人が何と言おうといい人だ。
鞭の後には飴もあげようとしてるし、バランス取れてる。
しっかりポンコツデストロイヤー呼ばわりしますけど。
椿のネーミングセンスは直球です。

政府ヒーローは人質を取られても怪人を排除する気満々。
人質取られると手も足も出なくなるヒーローが多いので、こういう存在も必要です。
怪人の方もただ子供を殺そうとするのではなく、洗脳能力があると見せかけたり、映像を流すと脅したり、先のことをちゃんと考えているのは好感が持てる。
始末されることを予想していたのも好印象。先を考えて上をいってくれると嬉しくなる。
どれくらい強くなったか測定する方法が「人間を一撃でどこまでバラバラにできるか」。えぐい。
「いつもの」と言っているということは、犠牲者が複数いるはず。さりげなく外道な怪人が多いです。

通信を聞いていた椿が受け渡しの現場に登場。
素直じゃないなあ。

第56話 教育と評価

せめて盾になろうと踏ん張ったLAWを椿がねぎらう。
待ってやるという怪人に対する冷静なツッコミに笑った。
会話中に敵が攻撃しないことにいちいちツッコむのは気が引けるので普段控えてますが、だからこそちゃんと理由がついた時は好感度が上がります。
LAWを破壊しろという命令を無視して椿は戦闘開始。
レート10なのに頼もしい。
レート100や1000の後だと物足りなく見えますが、己の能力やその場の戦力を活用するので安定感がある。
最後はLAWの誤射を利用してフィニッシュ。頭をのせるLAWがわんこみたいで可愛い。
「一人前のヒーローにゃまだまだ」と言う椿ですが……突き放しているようで廃棄するつもりなんてないと告げているじゃないですか。
掲載時、LAWの問題点は仕組まれていたと判明して意外だった記憶があります。
「ヒーローと怪人の区別がつかないのは同じエネルギーを使っているから」という理由で自然に発生したものだと予想していました。

第57話 おもてなしと訪問

憧れのレディブレイズの娘ということでほのかに興奮する麗華さん。
笑顔が危ない。
ほのかに興奮するならピンチを何度も救ってくれた千にはもっとドキドキするのでは?
ほのかのおもてなしと麗華の複雑な表情に笑ってしまう。
お茶とミントガムって合うのかな……。
千が貧乏生活を隠していることについて、今はよくても事実を知ればほのかがショックを受けると危惧する麗華。
引っかかる点について言及してくれるとスッキリします。
エプロン姿の麗華を見て真っ先に浮かんだ言葉は新婚さんでした。
髪型まで変わってうなじが見えるのが素敵。
麗華が同児と戦うのと同じ頃、ユウロがほのかに接触。

おまけではLAWの食料を自作しようとする椿の姿が。
その発想はなかった。

第58話 蜘蛛と変身

ほのかは、誰も家に入れてはいけないという言いつけを守る。
偉いと思ったら予想外の行動に出た。
ユウロも何やってんだ。
敵組織の幹部なのにガム噛んで茶をすするなよ。
彼をおじさんではなくおにいさんと呼ぶほのかは優しいな。かなり怪しいのに。
千とほのかの父親の名前が出ました。
日朝零。ゼロか。

同児の変身した姿はまるでヒーロー。近い姿になるとライバル感が増します。
「怪人なら殺してもいいと思っているようなヒーロー達と違って、戦えない者の命は奪わない」という同児の思想には引っかかる。
ヒーロー達は怪人を問答無用で殺してるわけじゃない。降伏勧告したり捕まえたりしています。
千や刃みたいに怪人と心を通わせるヒーローだっている。
怪人のおっちゃんや、ダッケナルディとのやり取りを見ても同じことを言えるのだろうか。
そもそも怪人が退治されるのは、戦う力を持たない一般人達を襲うからです。
戦えない者の命を奪うことを糾弾するならば、真っ先に怪人の側を責めるべきでしょう。
怪人の未来を憂うなら、まず破壊と殺戮を振りまく連中を止めてください。

第59話 食卓と天秤

料理を見ただけで即座に費用を見抜く千の目は何なんだ。
でもそのコメントは無粋だ。
そんな時に同児が訪問。
何の理由も聞かずに自分を殴った千を間違っていると言う同児ですが、同児が同じ立場だったら問答無用で攻撃したのでは?
人間蹴散らして迫る相手に話し合いできるとは思えないだろ。
「親友の妹が危機に晒されている」のを救おうとした、むしろ同児のための行動だったのに。

ベルトを奪うため騙しに来たはずなのに、同児は真っ向から問いをぶつける。
最初は騙すつもりだったのが、千との友情を感じて、自分の本心を晒したくなったのでしょうね。
同児の考えには引っかかりますが、「僕も君を止めたい」の表情はすごく好きです。
怪人だけでなく人間も含めた弱者の味方という姿勢には好感が持てますので、ヒーローを一方的に敵視しないでほしい。

第60話 ヒーローと怪人

怪人を排除しようとするヒーローや社会の在り方はおかしいと訴えるけど、前から言ってるように、平穏に暮らしたい怪人ですら衝動に呑まれて人間を襲おうとすることを忘れてないか?
それに、最初からノリノリで人襲ったりわざわざえげつないやり方で苦しめようとする連中が大半に見えます。
怪人側がしでかしてることをスルーしてヒーローを糾弾されても頷けない。
危害を加える気はなかったにせよ、戦う意思も力もない少女に刃を向けるなよ。
それでも同児を救うべく千はベルトを狙い、同児もそれを読んでいた。
同児が言うように「怪人=即排除」という思想を持っていたら、普通に倒されていたはず。
千は違うという事実をどこまで意識しているのか疑問です。

おまけで語られた情報が……この事実を同児が知れば離反待ったなし。

第61話 代償と貨幣

怯えながらも怪人を止めようとするほのかは勇気あるな。
同児が彼女と自分の妹の姿を重ねるのは予想通りですし、そうあってくれないと困る。
正義の味方を志すならば、か弱い少女を泣かせちゃダメでしょう。
無力な存在への情があり、千への友情も残っているので、ヒーローに対する見方が変われば頼もしいのになあ。

敵組織の幹部が揃っています。
全怪人救済計画……救済という単語が使われると、胡散臭さがはね上げるのは何故でしょうね。
総帥の正体は予想通りだったものの、最後のコマで驚きました。
「ほのかはピンチになるけど大丈夫だろう」と楽観的に構えていたので不意打ちだった。

おまけとの温度差がひどい。
カッコよく決めるんじゃない。

第62話 過去とエラー

主人公の危機に、今まで登場したヒーロー達が集結!
シンプルに燃える。
政府ヒーローの椿までいるのがありがたい。刃が呼んだのだろうか。
かつてレディブレイズ一人で十分と戦うのをやめたヒーロー達には引っかかる。
そんなわけないだろ。
この作品のヒーローは「レートが低くても自分にできることをする!」という心の持ち主ばかりだと思っていましたが、違ったようです。
しりごみするつなぎマンを力づけるマジックテープ仮面、いい友達だ。

レディブレイズを殺したのはヒーローだという言葉が。
文字通りヒーローが犯人なのか、それとも彼女一人に戦わせて死なせたという意味なのか。
洗脳された麗華に悲嘆を覚える。
洗脳されてばかりという印象が強いので、もう少し活躍を……。

第63話 襲撃と人形

千が変身できなくなったと聞いて取り乱す刃。
刃を本物のヒーローになれたのは千のおかげですからね。動揺するのも無理はない。
いつものキザな口調が若干崩れてる。
こんな時も椿は前髪呼び。深刻な話の最中は普通に呼んでやれよ。
再起を強要せず休むよう告げる会長は落ち着いていますね。
精神的に疲弊している千に主任が声をかける。

今まで最強のヒーローとして戦ってきた主人公が、ただの少年として助けを求める。
新鮮で、悲しくもある。
ニルの外道な仕打ちも現在掲載されている話と比べると際立ちますね。
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