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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

シルフドラグーンゼロ

シルフドラグーンゼロ
 
私にしては珍しく、シューティングゲームを紹介します。

MIDASナノマシンに飲まれた地球を奪還するため、ドラグーンパイロットである主人公は闘う。
ドラグーンとは外星系の遺失技術を利用して作られた航宙戦闘機であり、対MIDASにおける基本兵器となっているが、乗り手が極めて少ない。

元は『シルフェイド学院物語』に登場予定のミニゲームに、ストーリーやキャラクターをつけて先行公開されたものです。
ミッションでは途中で戦闘を続行するか帰還するか選べる場面があり、キツイと思えば早く切り上げて次の任務に行くことが可能。
手に入るクレジットで機体や兵器の強化でき、ぐんと戦いやすくなる。
死亡した場合、リトライを選ばずクレジットを獲得してセッティング画面に戻ると難易度が下がる。これらの要素によってシューティングが苦手でもクリアできます。
ただし、高得点を出すには死亡せずに(リトライはOK)進んでいく必要があります。ずっとコンボをつなげていけば最終的に驚くほどの高得点が出せる……と思います。おそらく。

おススメできる点
・上記のとおりシューティングゲームが苦手でも進める
腕に自信がある方は無強化でいったり兵器を縛ったりしてスリリングなプレイを楽しめます。
・シンプルで短く、燃えポイントをついたストーリー
単機で敵地深くを駆ける戦闘機……燃える。
・腕前の向上や装備の強化で余裕が出てくると、それが実感できる
たとえば、会話が右側に表示されますが、最初は読んだり答えたりする余裕がありません。
慣れてくるとようやく読むことができるようになりました。
・クリア後の評価コメント
撃破スコア・死亡回数・好きな機体・兵器などの項目別に細かくコメントが設定されています。一周あたりの時間は短く、その分周回プレイに励めます。

ストーリー・キャラクター
今回はストーリーが重くシリアス一色……かと思いきや艦長がナイス。
艦長は渋いおっさんで、脱いだらいい体です。
ノーマルモードではシルフェイドシリーズのようなおふざけ要素がないので物足りなく思っていたところ、ハードコアでシリアスな空気がブチ壊されました。
ヘレンさんが水着姿で通信してきます。
艦長も水着。
集中できません!

燃えたシーン・印象に残ったシーン
Mission3『防衛』
前提として、敵とまともに戦えるのは主人公らドラグーンパイロットのみ。
ドラグーンを操縦できる人間は極めて限られているためパイロットには多大な権限が約束されている。
もっとも、主人公は特権を使おうとはせず淡々と過ごしています。
今回の目的は新たなドラグーンの回収と防衛艦の救助。
現在防衛艦は動けず、航行可能状態になるまで守らねばならない。
回収を終えたところで敵の大部隊が来襲し、主人公は救援ミッションの中止を命じられる。
こちらはまだ戦えると主人公は反論するが、ドラグーンを失うわけにはいかないため引き上げるよう言われる。
防衛艦の者達も、修理は間に合わない、構わずに行けと叫ぶ。
帰艦か、戦闘か。主人公の答えは――
「ここで艦の一つも救えずに地球が救えるものか……」
「戦闘を続行する!」
男前すぎる。
防衛艦側は無茶な行動に呆れるが、彼らとて敵と接触しても目的のドラグーンを護衛し続けたわけで……。こちらは任務だ、たとえ艦が敵にのまれようとドラグーンが無事ならそれでいいと言ってます。負けず劣らず無茶をする。
「彼らを守る価値は十分以上だな」という言葉に主人公も同意。
戦い続ける中、さらに多数の敵が接近したため防衛艦の者達は退却してくれと必死で叫ぶ。
「君が墜とされたら、我々の希望は……!」
ドラグーンパイロットは極めて貴重な人材。地球奪還の希望の星で、課された役目も重みも違う。だから自分達を守らせてここで死なせるわけにはいかない。
それに対し主人公は淡々と答えます。
「問題ない、私がすべてを守ってみせる」
宇宙服の下に流れる熱い魂を感じずにはいられない。

Mission7『竜騎兵』
主人公もそろそろ疲労が見えてきたらしい。ドラグーンとしての特権を使わない主人公に、ヘレンが要望は無いか尋ねる。
「帰ったら、みんなで集まって食事をとりたい。各々のカプセルで栄養補給というのも、少し味気ないと思っていたところだ」
約束された権限に反して控えめな要望です。主人公のストイックさにしびれる。
ささやかな望みは叶うことはありませんでした。
主人公の機体はMIDASに汚染され、もはや帰れなくなってしまった。
故郷にも艦にも二度と戻れず、ドラグーンが動作しなくなるまで一体でも多くMIDASを排除するよう定められている。
普段冷静沈着な主人公もさすがに衝撃を隠せない様子。ヘレンはかける言葉が見つからず……。

Mission8『深淵』
汚染されたと聞いてからほとんど喋っていなかった主人公が任務後に口を開く。
「人間は時期の差はあれど、いずれ死ぬ。大切なのは、死ぬまでに何を為すかだ」
渋い。
近いうちに死ぬ己の運命を直視してこの態度か。
ヘレンにサポートを頼み、彼女も微笑んで頷く。
すると艦長が自分には何か一言無いのかと声を上げます。
これは「弱音や恨み言を吐くなら受け止めてやるぞ」という意図があるのかもしれません。
主人公は簡潔に答えます。
「艦長は私が守る」
艦長が「きゅん……」となり、ヘレンは「うわあ……」とドン引きです。
ヘレンではなくまず艦長とフラグが立ちかけるのかよ。

Mission10『終末』
いよいよ最終決戦。出てくる敵は全員強化型で最後はドラグーン三連戦。キツイですが、正直Mission9の後半の方がしんどかった。
作戦達成率が100%に達しているか否かでエンディングが分岐します。
感動や余韻はグッドエンドが一番ですが、単純な燃え具合はバッドエンドが上回ると思いました。
敵に機体を蝕まれ帰還は許されず、できることは一体でも多く敵を倒すことのみ。
バッドエンドでは敵の増援が現れ、司令部の計画は失敗。母艦を離脱させるため主人公はたった一人で戦い続ける。
「さあ、MIDASよかかってこい! 私の戦いはこれからだ!」
バッドエンドとされていますが、これはこれで熱い。
現れる敵を倒し続けると……?

グッドエンドではMIDASが退却し、人類が勝利。
あなたのことは忘れない、と告げるヘレンに対してクールな答えを返します。
「心配しなくても忘れてしまうさ。私のことも、この戦いのことも」
「だからこそ、人間は良いんだよ。前に向かって生きていける」
通信が切れる間際、主人公は最後に言葉を贈る。
「君達の未来にこの言葉を捧ぐよ」
「グッドラック」
……格好よすぎる!
主人公は地球に帰還し、大気に抱かれて消える。人々はその者を「シルフドラグーン」と呼び、「シルフ」の名は伝説級のパイロットに与えられる誉れ高きコールサインとして受け継がれている。
……何だ、忘れられてないじゃないか。
短めですが、やりがいのあるゲームでした。

おまけ~評価コメント編~
・スラスターのみクリア
倒せる相手だけ倒してあとは時間切れまで逃げ回り、無理せず早々帰還。終盤で何回か死んで難易度を下げ、最終面のドラグーン三連戦は攻撃力のみ強化した拡散砲で慎重に削ってからとどめをさしました。
評価コメントにおいて武器を一種類しか使っていないことで、艦長から「男気溢れる兵器チョイス」と評されました。
艦長からのメッセージが……。
「君の嫁になら、なってもよいぞ」
「いらん」
主人公の答えが実にクール。
さらにスラスターのみで敵機撃破だと、ヘレンから過激なお褒めの言葉が。
「これはもう、抱いてくださいと言わざるを得ませんね。好きにしてくださっても、怒りませんよ」
!?
主人公の反応は!
「えっ」
それだけか。
とてもクールです。

SSSSSSをとったとき
ヘレンから「母なる地球よ、この方に出会えたことを心から感謝します……!」と感激される。
以下ネタバレ。
ヘレン「もうメチャメチャにしてください!」
艦長「いや、私が先だ」
主人公「私はこう見えても女なのでな。そんなはしたないことはしないぞ」
女だったの!?
このコメントを見る条件の難易度は、シルフェイド幻想譚の「セタは実は女だった!」という展開と同じくらいだと思いました。

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