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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

風の色、鮮やかに

風の色、鮮やかに

こんな方におススメ
・月夜に響くノクターンが好きな方
・↑のキャラのその後が気になる
・武器は鍛冶で入手? 任せろ!

リメイク前のノクターンの続編ということでプレイ。
主人公はノクターンに比べると真っ当です。
毒舌だったり猫かぶりだったりしますが、DVやポエムに比べると可愛いもんです。



ノクターンで一番好きなキャラのカオスが登場するということで、意気込んで進めていきました。

 ・鍛冶
こういうミニゲームは苦手なのでダンジョンの宝箱もしくは店で入手した武器のみで進めました。
店で買おうとすると金が足りないし、地道に戦闘を繰り返して貯めて買っても性能は微妙ですので、活用できなかったのがとても残念。

・法術と神術
風の色では「最高位の法術師に与えられる称号が神術師」とされ、法術と神術の関係も同様でした。
法術が奇跡と呼ばれるレベルに達すると神術。要するに、法術の中でも特にすごいのが神術、という扱いでした。
Rebirthでは、神術は法術とは方式や法則が異なり、現在では失われて一部の魔獣か悪魔しか使用できない、と説明されています。
別物のような扱いになっています。
カオスなら真っ先に神術を極めようとしそうですが、使う様子はない。
死者の蘇生は神術師にも不可能ということは散々語られてきたため、早々に断念し、得意な魔術を活用する方向から試みたんでしょうか。

・スノトロゥにて
宿屋でこの地に大聖堂が建てられた理由について考えている。
大聖堂前ではゴタゴタしている主人公達の横を通りぬけて中に入りました。
入り口には魔の者を弾く強力な結界が張られているのですが、カオスはスルー。
最上位の闇の眷属ともなると闇の気配を微塵も感じさせないらしい。

・遺跡
湖の水を底が見えるほどバッカリと割って、探索の間せき止めたカオス。
生ける伝説と呼ばれる天才魔導師までもが「超高位の結界術!?」「魔術という次元を超えている」と驚愕。後に魔剣の力と聞いて「なーんだ」と言いたげなリアクションでした。
しかし、ラスターが氷の魔剣を使った時はそれほど広くない幅の川? の水を一時的に凍らせるだけでした。
剣としての力が弱い分魔術的な力が強いとは語られましたが、それだけでここまで違いが出るものでしょうか。
やっぱり術者の力もすごいんじゃ?

自分だけでは探索できないから協力してほしい、と言われて「カオスでも無理なら三人が加わっても無理じゃないか?」と思いました。
複数の人間で攻略しないと進めない仕様とのこと。
少年から少し黙れと言われて沈黙。仲間が失礼な態度を咎めたら「いいですよ気にしなくても」と返す。
他にも年下の少年達に「よろしくお願いしますね」と丁重に頼む姿に感動したり「うん?」と言うのが何やら間が抜けていたり。
主人公達に「仲、とても良いんですね。お二人さん」と言ったのは、自分とレヴィエルの関係を思い出したのでしょうか。

仲間に加えた時、パラメータをチェックしても1しかない。
猫被りすぎや!
肩書は探求者。カッコいい響きだ。
パズルで「一見混沌としていても……」と言った時は上手いこと言ったと思うと同時に、混沌と言いたいだけじゃないかと思わなくもない。
謎解きは早々に無理だと悟って攻略見ました。
アンタ頭いいんだから自力で何とかしろよ!

・遺跡のガーディアン戦
敵が現れても落ち着いているカオス。
冷静さを保とうとしているというより、単に脅威には映っていないだけに見えます。
主人公達三人がガーディアン一体に立ち向かう間、一人でもう一体を相手に戦う。
レヴィエルも同じようなことをしていましたね。
相手は力が発揮できないから大丈夫とカオスは言いましたが、たとえ敵が万全の状態でも全く届く気がしない。
「任せてもいいんだな?」と言われて「無論」と返すのがカッコいい。
今は亡き王国に栄えた剣術を主人公達が使えるのは、師匠から教わったため。
カオスの知る人物=二人の師匠で、魔王様ですね。
彼が探している文献はレア物と言いますが……そもそも存在しない可能性が高い。

ミリアが炎の魔術を使うと、カオスからアドバイスが!
こんなおいしい会話を見逃していたとは不覚。
この世のありとあらゆる存在には属性があるそうです。
Rebirthでは属性変化させますが、やっぱり基本は光でしょうか。
敵が風属性だと教えてくれますが、背中合わせで戦っている最中に随分余裕ありますね。
ミリアは今覚えている魔術で一番強いのは炎の魔術だと反論しようとしますが、カオスから諭される。
「要は、使いよう。どんな強力な魔術も、使いどころが悪ければ役には立ちません。逆に単純な……見習い魔術師が使うような魔術も、時には凄まじい効果を発揮します」
使いどころが大事というのは基本的なことですが、それを言うのが最強クラスの悪魔となると話は別です。
漫画とかだと魔力の高い魔族等は力押し、人間の魔法使いは技術や発想で対抗するというイメージがありますが、カオスはトップクラスの悪魔でありながら後者なんですよね。
十分すぎるほど魔力が高い上に、工夫を加える。慢心せず効率的な活かし方を考える魔法使いキャラが大好きです。
人間の中で暮らした影響もあるのかも。
元から知識を吸収し活かすタイプだったのが、シルフィール蘇生のために様々な方法を探り、いっそう技術を磨くようになったとか?
「魔術は使いどころを見極めてこそ。貴方ならできるはずです」
ミリアを認めている言葉だ。
この柔らかい言い方、いいなあ。
カオスも弟子を取ったらいいんじゃないでしょうか。教え導くのは向いていると思います。

各々の師としてのイメージはこんな感じです。
勝手な想像なので、違っているかもしれません。
レヴィエル:実戦で学べ派
言葉は最低限で、後は体に叩きこむ。
半端な人間は振り落とされるが、ついていける相手だからこそ厳しく教える。たぶん。
カオス:理論派
何が必要かを説明する。
鍛錬の内容をより効率的なものに修正するなど、着実に伸ばすタイプ。
レヴィエルに迂闊なことを言うと拳が飛んできそうですが、カオスの場合冷ややかにツッコまれそうです。
ここまで書いて思い出した。
使い魔のシルフィールが契約無しである程度戦えたのは、カオスが教えたためかも。
元の彼女は槍使いですが、使い魔の方は剣を振るう姿が様になっていました。
特訓光景を見たかった。
おまけで他のキャラも考えてみます。
リスティルは意外と面倒見のいいタイプで、ルナに神術を教える時、辛抱強く見守っていました。
初日で成果出すなんてまず無いのでとっとと帰ってもおかしくなかったのに。
アドバイスも分かりやすく、焦ることは無いと優しく言うため、実は褒めて伸ばすタイプかもしれない。
ロシュールは堅実に基礎を固める。
使徒化前のルナが魔獣と戦えたのも彼の教えがあってこそ。
始祖達のようにぶっ飛んでいない分教わりやすそう。

・クライブとラスター
クライヴとクライブで表記が揺れています。どちらにすればいいのでしょう。
後半ずっとクライブなのでクライブにしておくか。
クライブVSラスターは好きなシーンの一つです。
何を企んでいるかわからない者同士の戦いだと勝敗が読めない。
ラスターは利き腕使えない状態だと押されていましたが、全盛期ならどうなのでしょうか?
ラスターはレヴィエルと似たような境遇ですね。
渇いた心のまま殺戮に走り、現在は多くの人を殺めた事実を背負って剣を振るっている。
これからもシャロンとともに悪魔や魔獣と戦い人々を助けようとするでしょうから、力の限り歩み続けてほしい。

・ラスターとシャロン
影の薄さBという謎のステータスを持ち、接客すると客が怯えるから見張るだけのラスター。
のんびりした町では浮きまくりでした。
臆せず「ラスターのダンナ」と呼べるシュナイトは大物かもしれない。
シャロンの手足を自称する彼は、相棒兼用心棒兼パシリとのこと。
言われてみれば、彼が主導権握っている姿は想像できない。シャロンに振り回されっぱなしなんでしょうね。
ラスターがピンチになった時、シャロンは自分の身が危うくなるにも関わらず助けて、見殺しにできるわけないと言っていたので、確かな信頼関係が構築されているようです。
クライブとの戦闘後、シャロンが語った「二人で決めた」ことは何でしょう。
もう二度と、と言いかけました。
業や罪が重い分、人助けのために動くということか?
彼らの関係・旅路も気になる。

・大魔導師アッシュ
魔術師を上回る、魔導師の称号を得ているわりにやられる印象のアッシュ。
・現在では失われた古代魔術の理論を自力で復元し、使用できる
・最も扱いが難しい闇魔術、しかも終焉の黒まで使える
・闇、雷、冷気など複数の属性を使いこなしている
・魔術において普通の悪魔では相手にならない
あの年齢でこれほどの実力を持っているのは天才と呼ばれるに相応しい。人間と悪魔という種族の差を飛び越えています。
ならば何故やられているイメージが強いのか。
敵とてやられっぱなしでは終わらない上に、味方側にもっとヤバい連中がいるからです。
スカーウィズやカーディナル単体なら、アッシュは魔術で明確に上回っています。
しかし伏兵を全く警戒しておらず、見事に引っかかり、「戦士としては三流以下」とまで言われてしまう。
反対にスカーウィズは、実力が劣っていようと戦闘で追い詰められようと自分の計画を進められるタイプ。
最終的に目的を達成できるのはスカーウィズの方でしょう。
魔剣使いのクライブには魔術を破壊されるため相性最悪。一対一でクライブが相手だと普通に負ける。
味方側ではシャロンに完全に手玉に取られる。
魔術の単純な実力はともかく、状況を見極める洞察力・判断力は圧倒的にシャロンが上。
しかもカオスまで登場するという無情さ。
最終兵器きちゃったよ……。
化物揃いの前作においても最強クラスの悪魔。その実力は三十年後も健在。
魔力、技術、知識、経験、どれも桁違いな上に、それらを活かす術をよく心得ている最高峰の魔導師。
慢心せず、精神面でも隙のない探求者。
こんなのが出てきたらインパクトが薄れても仕方ない。

才覚だけで切り抜けてきたアッシュには脆い部分があります。
大きな力を持つゆえに、道を見失えば周囲に甚大に被害が出る恐れがあるんですよね。
しかし彼にはミリア達がいるから大丈夫でしょう。
己に足りないものを悟りましたから、今後は強くなると思います。

・六神結界
 結界について主人公二人が悩んでいると、話してみるよう促してきました。
「私でよければ、力になりますよ」
Rebirthでは人間に対して突き放す言動が多かったカオスですが、無印では冷たい態度を見せることはありませんでした。そのためか、続編たる『風の色、鮮やかに』でも柔らかです。
「厄介ごとには慣れてますから」……説得力ありすぎる。
レヴィエルの友人という時点で厄介ごとに巻き込まれるにおい充満ですから。
神話級の大結界を「レアもの」で片づけるか。
「破ってみます。六神結界を」
サラッととんでもないこと言いやがった。
生ける伝説と言われた大魔導師でも、魔導師が束になっても破れないと言っていたのに。
誰も成し遂げたことがないことをさらっとやってのけようとする。
本気かと疑われ、こんな時に冗談は言わないと返すのも、Rebirthのやりとりを思い出します。

「メガネ君……」「メガネ……」は迷台詞。
何がそこまで彼の中で引っかかったのだろう。
「(この地から離れる前の)私の最後の大仕事、期待していてください」
そんなこと言うキャラだったんだ……。人と関わっていた頃はこんな感じだったのかもしれないと想像すると涙が。
レヴィエルやリスティルでも外にある媒介を壊さなければ通れない六神結界を、技で開けたカオスはすごいな。
結界を張った者達も「外側からじゃ絶対壊せない」「今まで破った者はいない」とうろたえる。神の卵の中身でも無理らしい。
「私の全てを以ってかかりましょう」
「お任せあれ」
カッコイイ。

・カオスの過去
「私は、人を愛したことがあるんですよ」
カオスの口からそんな言葉が……。
それまで彼は、人間などどこにでもいるくだらない存在だと思っていたらしい。
この辺はRebirthのカオスと重なります。 一番距離が近そうなカオスでも見下していたんですね。
「面白いでしょう? 彼女は何もしていなかった。ただ、私と関わったというだけで殺されたんですよ」
法を築き上げた彼女が自ら法を破ったら、また混沌だった時代に逆戻りする。
自分達が命をかけてなした革命が無意味なものになる。
「混沌」という語がここで使われると重い。
無茶苦茶な内容なんだから大人しく従わなくても……と思いますが、気に入らない内容だからといって無視しては、暴君と同じになってしまってまずいのでしょう。
魔女狩りがなくなったのは、人々が反省し、自ら悪法を撤廃したのだと信じたい。
彼女は己や仲間の行いに誇りを持っていたから、命を失うことになっても貫き通した。
そう考えると、Rebirthでカオスがやろうとしたことを、彼女は受け入れないだろうなと思います。
未来を捨てて世界中の人間を巻き込んでは、彼女や仲間たちの行動を否定することになりますから。
彼は、彼女が焼け死ぬのを見ることしかできなかった。
簡単に救える力を持ちながら何もできなかった彼の胸の内を想像すると胸が痛む。
それでも、愛する人が目の前で殺されても憎悪に染まらず、意思を尊重できたのは、彼の心が強い証だと思います。
「見届けさせてもらいますよ。貴方達人間が一体何を成すのかを、ね」
主人公達を先に進ませてカオスは去りました。
リックスがスカーウィズを「止めに」行くと告げたシーンも、心が動かされました。
カオスの話を聞いた後だと、悪魔をただの敵とは思えないでしょうね。
きっと、悪魔を倒すだけの相手と見ていないリックス達だからこそ、カオスも過去を話したんだろうな。
ただ知ってほしかったという言葉は、リックスから神の卵への言葉と重なります。

・見せ場
風の色に限らず、カオスはバランスがとれていると思います。
高い力量を持つ魔法使い系キャラには万能なイメージがあり、味方にいると何でもアリになってしまうんじゃないかと不安になることも。
ノクターン無印:序盤でイベント。普段はアイテム開発。隠しボスとして戦う。
Rebirth:ちょくちょく会話。普段は錬金。ラスボスとして戦う。
風の色:ともに遺跡を探索。終盤主人公達を先に進ませる。
万能感があっても敵として立ちふさがり、きちんと倒されるならば盛り上がるということでしょうか。
カオスは好きですし活躍ももっと見たいですが、風の色では十分ですね。力があるので、あまり出ると主人公達の見せ場を……となりかねないですし。
道を開き、主人公達に影響を与えた。人と関わるカオスの姿に少し救われた気分です。

・悪魔
悪魔は全て人によって作られた。
人を滅ぼすために生み出されたのに、それを求める人間はすでにいなくなっている。
疑問を持たなければ楽かもしれませんが、スカーウィズみたいに考えてしまうと辛いかもしれません。
彼らはどうやって悪魔の作られた経緯を知ったのでしょう。
封印などが施されていない記録も残っていて、それを見つけたのでしょうか。
スカーウィズは人との争いに縛られている身に虚無感を覚えている。
戦いを止めようと訴えかけるリックスの言葉に本当は頷きたかったんだろうな。
始祖三人と違って「ヒトを滅ぼさねばならない」という精神的制約があるから戦うしかない。
「もし、ニンゲンが全て貴様のような者だったのならば……」
カオスも同じことを考えそうです。もしそうだったなら、シルフィールは殺されなかったでしょう。

負けられない理由を語るリックスも熱い。
「僕を信じて前に進ませてくれた人がいる」
カオスのことか。最後の戦いで言及してくれてほっとした。
戦いの後、スカーウィズが胸の内を吐き出す。
空っぽの使命を抱えているだけの自分とは違う、人間が羨ましい。
使命を果たした時に自分を手に入れ、自由になれるかもしれない。
彼は神の卵を孵そうと思えばできたはずなのに、そうしなかった。
Rebirthで計画をわざわざ知らせたカオスと似ていますね。
神の卵の中身がリックスと融合したのは、悪魔の力と共存している珍しい成功例と言えそうです。
レヴィエルがルナを使徒化させた時も最初自我を失ったのに、それもない。

・スカーウィズ
スカーウィズが好きだ。
ノクターンキャラも含めるとカオスが一番好きですが、『風の色、鮮やかに』のみだと一番好きです。
名の由来は何でしょう。
炎の魔人と呼ばれていたらしいので、スカーレット・ウィザードを縮めたのか?
カーディナルは自称修験者で、服装も聖職者のようなので納得できます。

・スカーウィズ達の関係
スカーウィズとクライブの会話で触れられた、悪魔狩りを専門とする特殊部隊。
中には魔の眷属の力を得た者すらいるとのこと。
旧作のセーレイズ、Rebirthのイディスのことでしょうか。
カーディナルは人間ごときと馬鹿にして魔剣のみを警戒していますが、それを使う者の力量をもっと考えるべきだと思います。
スカーウィズに対し、人間をそこまで恐れるとは堕ちたものだと謗りますが、強さと度胸は二人には到底及ばないのに偉そうだな。
スカーウィズを馬鹿にすんなよ。クライブのことも。小物っぽいなー。
そう思いつつ、最後に苦悩をにじませたので株が上がりました。

クライブがブラウツィレンの魔女について語った時のスカーウィズの反応は、封印されていて知らなかったからでしょうね。
上記の特殊部隊についてクライブが説明したのも、同じ理由なのでしょう。
計画に大きな変更を強いられても動じないあたり、スカーウィズは大物らしさが漂っています。
それもまた一興と言い切った時、風格を感じた。
人間、しかもまだ子供のアッシュの実力を素直に認めますし、器が広い。

クライブとシアの関係も気になりますが、スカーウィズとクライブの出会いも気になる。
クライブは演技してるんですよね。冷酷に振る舞いつつ人助け。
彼に自分勝手そうに見えると言ったアリシア、マイペース。
スカーウィズを止めようとしていたらしいので、クライブの方から協力を申し出たのでしょうね。
「人とは相容れぬ定め」と語っていたスカーウィズですが、クライブとはそれなりにやっていた様子。
闇に生きる人間だから接しやすかったのかもしれない。
クライブの命が残りわずかだと知ったらスカーウィズは何か言ったでしょうか?

・対比
誕生してすぐに消滅したけれど世界を鮮やかに感じていた名無しの悪魔と、長く生きて世界から色彩が失われているカオス。
この両者は対になっていると言えるかもしれません。
彼女と同じ道を辿ればカオスの望みは叶えられるんじゃないかと思いました。
誰かと同化し夢を見る日々も、カオスにとっては悪くないかもしれない。
存在を維持できなくなるほど魔力を費やし融合する。その相手は使い魔のシルフィールが一番適していると思われます。カオスの魔力が源になっていますから。
使い魔のシルフィールにとっては、供給元のカオスが内にいるから消滅の危機は去る。
カオスの方は、彼女の体が覚えているという、記憶の欠片に触れることができるかもしれない。
そうなったら彼の心境も変わるかも。
カオスの魔力が幸せな記憶の残滓を刺激してゆっくりと復元されていく、とかそういう展開があればいいな。
そういえば、闇の魔力に侵されても生きているアリシアや、神の卵の中身と融合しても自我を失ったりしなかったリックスに、カオスは関心を持たないのでしょうか。

・盛り上がったバトル
一番盛り上がった戦いはスカーウィズ戦です。
序盤から登場していた相手がラスボスだと熱い。
苦悩を見せても、しっかり敵として立ちはだかってくれる。特に、主人公を認め、全力で倒すべき相手と見なすのが大物らしい。
それを主人公が仲間とともに打ち破るのが燃える。
倒される時に悲哀を感じさせるのもナイス。
次点でファムトの剣鬼。
本編では過去の亡霊から脱却している印象を抱いていたので、いきなり彼と戦うことになって驚きました。
これで利き腕は使えず、全盛期には遠いというんですから恐ろしい。
ダンジョンに落ちていた武器と店売りの防具、隠し装備品で挑みました。
鍛冶で万全の装備にできればもう少し楽だったかもしれないと思います。鍛冶ができなくても粘れば勝てるバランスなのがすごいです。

・エンディング
何千年も眠り続けてきた神の卵は、リックスの冒険を知りました。
他の誰でもないリックスの、冒険の間だけ。かなり限定されています。
彼の血がかかって目覚めたので、その時伝わったようです。
「消えゆく魂が見せた」と言ってますし。
今までリアルタイムだと思い込んでいましたが、序盤で彼女の意識が世界を漂っているような描写もあるんですよね。
表示されたマップはリックスが訪れたダンジョンでした。すでにリックスの道程に興味を抱いていたかのようです。
それに、途中で深夜徘徊してリックスを起こそうとしました。
目覚める時の時を超えて云々という台詞や、リックスを起こそうとした時の「過去を変えることはできない」という台詞からすると、目覚める直前に意識だけ過去に飛んで、世界を見たのか?
彼女が短い間でも満たされて良かった。

カオスは、六神結界通した件について礼を言われたら「あの程度ならお安い御用」と言うんですよね。
神話級の結界何とかしておいてそれか。
カオスはシャロンとラスターがやったことを正確に把握していた。
気配を殺して隠れていた相手への言葉が、Rebirthでの台詞と重なります。
「人と話すのは、そんなに嫌いじゃありませんし」
主人公達と出会ったことについて、いい縁ができた、これからどうなるか大変楽しみと語る。
Rebirthの彼よりは前向きに見えますが……。
カオスの言動を「高みから見下ろされているみたい」と評したシャロン。
シルフィールも同じことを言っていたらしい。
Rebirthに比べれば上から感は大幅に減っていますが、それでも足りないのか。

カオスは探し物が見つからないとわかっても、いつかは辿りつくことを信じて探し続ける。
彼の探すものは、自分を殺す方法。
三十年経っても全く変わってなかったよ!
「何千年もの時を超え、あまりにも長く生きすぎた。もうそろそろ、休みたいんですよ……」
そんなこと言わないでくださいよ。
Rebirthでも自分達を「遠い過去の遺物、遥かな時の忘れ物」と称していました。
神の卵の中身のように、世界を鮮やかに感じてほしい。
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