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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

2017/2/12

前回は樋口の強さについて語ったので、今回は西野の方を。
西野の強さを考える上で注目すべきは身長と体重ですね。
身長は161cmで、体格に恵まれてはいません。
しかし、最終話を除いて体重は71キロ。
重いですが、ついているのは脂肪や贅肉ではなく筋肉です。
その体から生み出されるパワーが本格的に描かれたのは小柴戦ですね。
主人公チームの三年で、全国大会団体戦のメンバー、小柴。
相応の実力がある彼を西野はあっさり仕留める。
「持ち上げて、放り投げる」という、技ですらないやり方で。
「技ってのは相手を崩した瞬間にしか決まらない」という考えに真っ向から喧嘩を売るスタイル。
全体通して怪力を発揮し、終いには150キロの選手を裏投げでブン投げる始末。
筋肉つけて力で投げればいいと言わんばかりです。
恐ろしいのは、スピードや技もずば抜けていることだ。
馬鹿力を振り回すだけなら速度・技術で対抗できますが、全国大会の強豪達の切れ味鋭い技の数々に反応し、鮮やかに対処してのける。

このようにパワーとスピードを兼ね備えた怪物ですので、何度も絶望感を与えてきます。
特に絶望感を味わったシーンを三つ挙げてみます。
・鷲尾対西野
主人公チームの主将を務める鷲尾はアホなことして負けたりしますが、強い時は本当に強い。
その彼が相手にならず一方的にやられる。
極めつけは、西野が鷲尾を投げようとした勢いでズボンを破った時ですね。
柔道着のズボンは破れにくいようにできているとのこと。
それを引き裂く。
最初読んだ時は「西野強えぇ……!」でしたが、今となっては「粘った鷲尾はよく頑張った」と思います。
・武道館団体決勝戦
あの、何で全国大会の団体戦決勝まで勝ち進んできた主人公チームに5人抜きかまして余裕の表情してられるんですか……?
主人公すら相手にならず完敗。
それまで敗北しても奮起していた主人公が打ちのめされ、柔道をやめようとするほどの圧勝でした。
・再戦に向けて練習中の一言
敗北を乗り越え、打倒西野に向けて特訓する三五。
成長速度の凄まじい主人公が厳しい練習に励んでいる!
かつて戦ったライバルも来てくれて、技を教えてくれる!
こんなに頑張ってるんだから西野を倒せる!
そう読者が燃えているところに史村の一言。
「でもこのくらいの練習は、西野だってやってるんだよ……」
一番絶望を感じた。
ただでさえ恐ろしく強いのに、努力するラスボスって……。

こんなに強くて恐ろしくて憎らしい悪役なのに、最終戦前に人間味を見せるのがずるいよなぁ。いい意味で。
入院した先生を見舞いにいった時のやりとりとか。
「不良がたまに優しいところを見せるといい奴に見える」法則が発動……と言いたいところですが、待ったがかかります。
そもそも先生が入院したのは西野が好き勝手やったストレスで胃を壊したからです。
入院する前に労われよ。
さらに、やめた連中にヤキ入れたと報告して胃にダメージを与える。
見舞いに来ておきながら先生のボロボロの胃に追い打ちをかける非道。
ここは「実は優しいところがある」とアピールするところじゃないのか?
こんな風にツッコみたくなるので、この場面では「実はいい奴」とか「優しいところが」とは思いません。
そもそもそんな奴なら秋山の腕をわざと折ったりしない。
ただ、ヤキ入れた報告の後の台詞で「外道だけど一人の生徒でもある」と思わせ、人間味を感じさせました。
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