※『Helck』第十話の感想は録画を失敗したため休みます。
カットされるという予想が多かった料理対決もやったのか……。最後までやれるのでしょうか?
とにかく、再び失敗しないよう気をつけます。
鳥居=爆弾ついてるイメージが強かったけど、鋼鉄製の首輪もつけていました。
復讐をやめるよう説得されて、事情を話したくても話せず首輪を撫でる仕草に何故かグッと来た。
爆弾は首輪で体に固定されていて、自分一人では取りつけることができない構造です。
爆弾と首輪を付けられる間どんな気持ちだったんだ……。
それにしても爆弾・首輪・スナイパーライフルって装備が充実していますね。針金や閃光弾も所持していますし、かなり重量ありそう。
鳥居が拘束した人……警視総監の笹本も印象に残ってます。
SP二名を負傷させて自分に銃を向けたり拘束したりした挙句自爆を予告している相手に毅然とした態度を取り、自分の意思に基づく行動か尋ねる、肝が据わった男。
狂気に冒されているようには到底見えない様子から事情があると感じ取ったんだろうけど、この状況でよく相手を理解しようという気になれたな……。
娘が保護され爆弾からも解放されて大人しく捕まった鳥居を、手錠外して娘に会わせたのも男気ある。自分の命を脅かした相手に粋な計らいです。
周囲は当然驚くけど一番驚いたのは間違いなく鳥居です。「いいんですか?」と訊くのも無理はない。
脅されていたとはいえ、彼のやったことは
・体に爆弾がついている状態で
・SP二名を負傷させ
・警視総監に銃を突きつけ腹に一撃を加え拘束し
・ヒロイン(車椅子の女性)も人質にして病院に立てこもり
・自爆を予告、阻止したければ狙撃班に発砲許可を出して自分を射殺するよう告げる
……脅されていた、で済むのかこれ?
なかなかの暴れっぷりですが、強みは発揮できていないんですよね。遠距離からの狙撃が鳥居の真骨頂なのに接近戦ばかりです。
娘を生かすためなら自爆や射殺すら受け入れる鳥居の姿勢は、妻を喪った事件が大きいんだろうな。
妻は犯人の自爆から娘を庇って重傷を負い、数日後に死亡しました。鳥居は妻が炎に包まれる光景を見ていた。
さらに彼は病院に駆けつけることができず、妻の最期を看取ることもできなかった。
それから鳥居は後悔と自責の念に苛まれ苦しんできました。何の力も無かったわけではなく、自爆を阻止することは可能だったからこそ悔いも深まるのかもしれません。
立てこもり犯の自爆によって妻を喪い苦しんできた男を無理矢理立てこもり犯に仕立て上げ、自爆まで強要する黒幕達の非道さが光る。最悪の光景を自分の手で再現させるなんて酷すぎる。
彼らなりの信念に基づく言葉も鳥居への仕打ちで全部台無しになるんですよね。自分達と同じ被害者の心を抉りながら生贄にしているので。
鳥居が省吾達と出会って、救われて、本当に良かった。
省吾と志乃が必死に彼を救おうとしたのは、自分の父親と重ねているからなんですよね。
「悪人に命を脅かされながらも子を深く想う父親」は、二人の心にクリティカルヒットです。