拍手してくださった方、ありがとうございます!
『灼熱カバディ』で好きなキャラを挙げろと言われたら「まず宵越に部長に井浦に……」となるのですが、思い出してしまうのは大山律心の大和です。
何故腹黒くて口が悪くて笑顔が胡散臭い男を?
常に冷静で合理的で薄い笑みを浮かべていた大和が、歯を食いしばって「嫌だ」と感情的なことを思うシーンがなぁ……。
大和は効率を優先して無駄を排除して結果を求めるキャラクターです。カバディを選んだ理由も日本一になれる確率が高いから。
正直、「いかにもやられ役な言動だよな」と思いました。スポーツ漫画において無機質で確率重視のキャラクターやチームは、主人公達の情熱や意地との対比・引き立て役に使われがちな印象を受ける。
しかし、「自分には何もない」「こだわりや好きなモノがない。熱くなれど、一時の気の迷いと疑ってしまう」「何もないなら、結果くらいは――」で見え方がかなり変わりました。
無機質さを自覚しているからこそ結果を求めるキャラは珍しい気がする。
競技人口の少ない個人競技にいかなかったのが「大和、お前って実は……」となります。
野球をやっていた頃、仲間からお前とやっても楽しくないとか結果が欲しければ個人競技でもやれとか言われたのに、それでもチームスポーツを選んだ。
大和は勝利を求めていたけど、正確には『仲間と一緒に』勝ちたかったのではないでしょうか。
合理主義なのに亜川のこだわりにも従っていたわけですし。
そんな彼が仲間から信頼され、今回は気の迷いじゃないことを願えたのは、「何もない」状態から脱したのだと思います。
上で引き立て役に使われがちと書きましたが、効率や合理性重視だからといって絆や情熱が薄いとは限らないんですよね。計算に基づいて決めた練習や作戦をきっちりこなすのは大変なことですから。
登場した時は機械や人形みたいで人間味が無いと感じたのに、いつの間にか好きになっていました。
無機質に見えて熱いチームです。
立石の「お前のおかげで、俺は楽しかったんだ」は大和に聞こえているか曖昧な描写だけど、改めて言ってやってくれないか?
絶対喜ぶよ。
負けそうな時に仲間からナイスレイドとかまだ行けるとか熱い言葉をかけられて驚いたような顔で「……」ってなってたからさ。
うおおおお立石達の前で大和を、大和の前で立石達を侮辱したらどんな顔するか知りてえ!
能京と戦った後だと特にいい反応してくれそう。