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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

キルバーンとの友情とモロバレ疑惑

ハドラーとの関係については語ったので、今度はキルバーンの方を見てみます。
キルがどう感じていたか不明ですが、ミストが友情を感じていたのは嘘ではないと思います。
感情をストレートに表現する彼が嘘をついて「妙に気が合った」「奇妙な友情」「我々の仲は偽りではない」とまで言う理由が無いので。
偽者だと気づいた時、怒りを露にしたり狼狽えたりしてますし、会話を楽しんでいたのは間違いないでしょう。
ただ、相手の任務が任務である以上、いつかは殺し合う運命です。
キルバーンの方から仕掛ける可能性が高いんですよね。
ミストの体質を考えるとキルでは倒しづらく、隙をついてバーン様を先に葬ろうとするでしょうし。
だから信頼はできない。
相手が危機に陥っても積極的に助けようとはしないでしょう。
「友情はあるが、強固ではない」と表現すべきかもしれません。
主人公側に見られるような一般的な形の、熱い友情があるかと言えば、答えはノーですね。
いつ終わりを迎えてもおかしくない、危うい関係です。
……そうは言っても、何だかんだで引きずりそうなのがミストで、仕事は仕事と割り切れそうなのがキルですが。
偽者だと気づいた時の反応は、「主の命を狙う暗殺者との一時的な友情」の領域を明らかに超えてる。

ミストの方は相手の正体に完全に気づかない状態でした。
今思えば、性格正反対なのに惹かれたのは、傀儡師と人形的な相性の良さがあったのかもしれない。
正体に気づかないまま退場したのは幸か不幸か……。
考えてみると、儚い友情ですね。
機械人形だとしても普段は人工知能によってオートで動いてるとかならいいなあ。
ミストだけでなく、他のキャラの死神に対する言動にも「あの、カッコよく決めてるとこ悪いんですけど、そいつ腹話術の人形……」となるので。

ミストとキルの友情に関しても色々語りたいですが、キルの方がさっぱり不明なので難しい。
というか、正体が明かされた後もキルと言えば人形の方をどうしても思い浮かべてしまいます。
「彼らの友情は偽りではない」と宣言して「騙されてるミストの姿は最高に笑えたよ、プククッ」だと目も当てられない。
「彼らの友情は偽りだった……」と決めることで、「まだ明かされていない設定があって楽しんでいたのかも?」という可能性を捨てたくもない。
魔界編の構想があったとのことで、実現していればヴェルザー陣営が描かれて部下について何らかの情報が出たかもしれないんですよね。

それにしても、ハドラーと竜の騎士親子との対決の時、ミストが心配していることを知っていながら嘲るキルは度胸あるな……と思いました。
「少し黙れ」とどつかれたら無事じゃ済まないだろ。
キル相手にそう簡単に手を出しはしないでしょうけど、怒りっぽい性格なのに。
ギリギリのラインを見極めておちょくるのが上手そうです。
本気でイラッときたミストが顔面をグーで殴った時点で友情どころかダイ大自体が終わりかねないんですよね。

続いてモロバレ疑惑について。
キルバーンの「ハドラー君にはかなりご執心」という台詞で、ふと疑問が湧きました。
生き延びてほしいなど色々言ったのはほぼモノローグで、キルバーンから見てわかるのは、
・頼みを聞いて時間稼ぎを引き受ける
・謁見前の会話で「ハ……ハドラー……」と呟く
・竜の騎士親子との戦闘を観戦していて動揺
……これだけで執心を察することができるか?
謁見前の会話を把握しているかどうか不明なバーン様も、ハドラーに勝機が出てきた時に「よかったなミストバーン」と語りかけます。
付き合いが長いから内心が手に取るようにわかるのか、それとも見てりゃモロバレなのか、どっちなんだ。
生まれて間もないヒムが、魔王軍で唯一ハドラーを評価してくれていたと言いましたが、自分で察したのかハドラーに知らされたのかで変わってきそうです。

謁見前にハドラーが「誠意を見せてくれた」と言いますが、ミストバーンが時間稼ぎを引き受けた時ザボエラは信用できるか怪しみ、ハドラーは必死で、相手が何のつもりでそうしたか掴みきれてない。
「ただの気まぐれ」とか「使い潰そうという徹頭徹尾ドライな判断によるもの」と見なされてもおかしくなかったんですよね。
キルバーンが温情をかけたと表現したのは、読者への説明もあるでしょうが、付き合いが長い友人だと感じさせます。
機会を求めて必死に縋った状態から、相手の誠意を感じて、熱い魂を感じて、感謝するところまでいったハドラーって……。
そりゃミストも尊敬するわ。
やっぱり逆転してないか? 最初は明確にミストバーンが上だったわけですが。
こうして見ると、ハドラーとは誤解やすれ違いばかりではなく、ある程度通じ合っていたんだな。
だからこそ決別が映えるのでしょうね。

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