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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

使徒に対して思うこと

終盤のマァムの描写や活躍度合に、もう少し何とか……と思います。
何気ない台詞や行動に「あれ、こんなキャラだったっけ?」となることがあったので。
少し言い回しを変えるだけで印象変わりそうなシーンが幾つかあります。
アルビナスへの同情発言とか、「こんな幽霊みたいなやつに」とか。
後者はポップや老師を殺されたと思ってる状況ですから、怒りを燃やして攻撃するのはおかしくありません。
仲間に言及するだけならば引っかからなかったはず。
外見に触れなければ……生まれつきの、それも本人がコンプレックスを感じている姿だからなぁ。
比べ物にならないくらい非道なことを言い放つ連中が大勢いる中で気になってしまうのは、微妙に現実味があるからかもしれない。

過去の感想を読み返すと、後半のマァムに対して厳しい見方をしている気がします。
冷酷な敵がたまにいいこと言うだけで手放しに称賛する一方で、優しい少女が少しまずい発言しただけでやたらと批判するのは不公平じゃないかと言われればその通りなんですよね。
善側のキャラがいいことしたり優しかったりしてもそれで当然という意識があって、いちいち考えないから、引っかかった時の印象が強いのかもしれません。
同様に、悪役の酷い言動は「悪役だから」で深く考えず、カッコいい台詞や優しい言葉に食いついてしまいます。
お互いがいてこそ魅力を引き出すわけですし、悪役好きと言うならば気をつけなければ……。
話を戻すと、物語が進むにつれて「パーティーの頭脳役はポップが担当」「優しいことを言う者も味方側には必要だが、絶対に相容れない敵が残った状況だと噛み合わない」ことになりました。
これらの事情が合わさって、以前のような活躍を求めるのは厳しい状況なんですよね。
役割や立ち位置、能力が違いますから綺麗に平等というのはありえませんが、使徒達にはある程度バランスよく活躍してほしかったです。

使徒に対する見方を振り返ってみると、ヒュンケルに対しても辛辣ですね。
口数少なくクールだと思わせておきながら熱い魂を秘めていてカッコいいということは実感できる。
特に好きなのは、バランを止めようとしただけでなく身体を張って守ったところです。
バランに縋るダイを見て過去の自分と重ねるシーンもグッとくる。
バランやラーハルトなど、己に近い過去を持つ敵への熱い行動が好ましいです。
人間への憎しみに染まった相手に影響を及ぼし、心を変えさせる様は、過去が活かされているので説得力があります。
自分が救われた経験を踏まえて、人間や正義、光など善とされている側の魅力を伝えることに文句はありません。

どこらへんに引っかかるかと言うと、悪に対しての姿勢でしょうか?
普通なら「人間を滅ぼそうとする悪を倒してはいお終い」で済みますが、ヒュンケルは「正義の勇者が悪を倒すことで苦しむ者もいる」という背景があるので。
父の仇については「全部ハドラーが悪い」という結論になりましたが、他の魔物とも仲が良さそうでした。
悪を倒してもめでたしめでたしとならない可能性……新たな憎悪が生まれかねないことはわかっているはず。
悪に染まった後悔が大きいから突き進むのだとわかってますが、魔物の中で育ちアンデッドを父に持つ彼が、「光=正義=肯定すべきもの、闇や暗黒=悪=否定すべきもの」で終わっているように見えるのが違和感があります。
光と闇という力の性質・属性と、善悪正義が一緒にされているから引っかかるのかもしれません。

人間を滅ぼそうとする敵を相手に、正義を口にすること自体は何もおかしくありません。
ただ、正義を貫きながらも危うさを意識してほしいといいますか……。
「正義がオレの敵だ!」から「正義の光に賭ける!」で終わらず、さらにその先にいったらもっと燃えたかもしれない。
光と闇、善と悪の両方を知る戦士というのは、掘り下げられそうな要素だと思います。
「悪しき過去の清算」で済ませず、認めるべき部分は認めつつ、譲れないもののために戦うという姿勢であってほしかった。
危機が迫っている状況で葛藤しろとか敵の一人一人に配慮しろと言いたいのではなく、戦いつつも一定の理解を示す感じで。
魔王軍侵攻を仕掛けた張本人で、地上破壊を企み、冷酷非情かつ改心など絶対にしないバーン様に対しても理解や共感を示したダイがいるから、ヒュンケルにも望んでしまう。

……無茶振りだと自分でも思います。
「正義を絶対視せず、相容れない敵にも理解を」と言っても、その筆頭となるミストバーンの態度がアレですから。
ヒュンケルに対して歩み寄りを求めるなら、ミストバーンに対しても「もっと理解したくなるような言動見せろよ!」と要求すべきですね。
ハドラーやザボエラなどが相手の時は「この時の心境は」とか「この台詞の裏にはこんな感情や背景が」とか考えたくなる場面が多いのに、ヒュンケル相手だとそういう空気が薄れて「単なる危険な敵」としか表現できないような態度に。
しかも、空の技や光の闘気という弱点をつかれるので、「立ちはだかる強敵、超えるべき強大な壁」感も味わいにくい。

ヒュンケルから見たら「ポイ捨てしたり眼球飛び出るまで締め上げたかと思えば怪しいエキス飲ませたり『お前は私の物だ』と宣言したりした挙句高笑いしながら自分の体を狙ってきた」相手なんですよね。
こう書くと本格的にアブない人に見えるな。元々危険人物ですが、方向性が違うような……。
黒歴史扱いしたくなるのもやむなし。
善悪や正義云々ではなく、言動や距離感が嫌だと拒絶し縁を切りたいと訴えたなら「そ、そうですよね……」としか言えない。
相手に一定の理解を示してほしいというのはミストにも言えることです。
立派な戦士なのに敬意を口にさせない特別な存在なのかもしれませんが、もう少しストレートに示してくださいお願いします。
ヒュンケル相手だと器候補などの事情によって、ゆがんでいるように見える感情が出るんですよね。
それで単なる悪人臭ややられ役感が漂ってしまうのかもしれない。

道具宣言にヒュンケルは思うところがある様子でしたが、少しは師として尊敬したり感謝したりしていたんでしょうか。
内心では認めていたが表に出せなかった、とかだといいなぁ。
これもまた、ミストにも言えます。
役立つ道具と見なしているのは間違いないですし、一種の褒め言葉だったかもしれませんが、思ってることはそれ以外無いのか?
死神に友情感じたり離反したハドラーのことで本気で怒ったり、味方じゃなくても割り切れないところがあるのに、全く情は無かったんでしょうか。
道具発言周辺の異様なテンションは、「自分に言い聞かせたら勢いつきすぎた」などの事情があればなぁ……。
特に理由もなく浮かれたなら、よくいる憑依キャラと同類に見えてしまう。

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