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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

クウガ感想 3

クウガ感想 3



EPISODE13 不審

トライチェイサーのクウガマークを塗り直す五代の姿に呑気だと呆れつつ和む。
このような時間が長く続けばいいと思いますがそうもいかない。
特殊ガス弾が効いた経験を踏まえて、小型化&強化された弾丸が出てきました。
強敵に対抗する武器を作るうちに殺傷力がどんどん高まっていくことに怖ろしさを感じる。
のちに榎田さんも言及します。

力を尽くすのは警察の人々だけではない。
すでに栄養ドリンクを飲んで頑張っている桜子さんは、今まで以上に積極的に関わってほしいと一条さんから告げられる。
一条さんも彼女の力を借りずに解決できるならそうしたいけど、立場上協力を要請しないといけないんですよね。
心を痛めながら頼むしかない。
桜子さん大変すぎる……。
嫌になってもう関わりたくないと考えてもおかしくないのに、いっそう頑張る気でいる。すげえ根性。
五代や一条さんが超人的だから目立ちにくいけれど、彼女も縁の下でがっちり支えまくってる。
一条さんは言うまでもなく、桜子さんが欠けても勝つことはできなかったでしょう。

彼らの決意を嘲笑うかのようにビランが行動を開始。
優雅なクラシックが流れる中、船の乗客を惨殺する光景はインパクト抜群。
やるべきところはきっちりやりますね。えぐい。
ここで人間に嫌気がさしている青年、蝶野が姿を現した。未確認生命体を自称するも、あっさり人間だとばれる。
蝶野はかなり好きなキャラです。キャラクター個人というより、話に変化を持たせる要素として。
今までクウガの世界の住人は基本的にいい人が多かった。
そのまま「人間は素晴らしい」で終わっても違和感はありませんでした。
しかし、「前向きに力を尽くす善良な人々」でない人物が出てきたことで、最終的に「人間は素晴らしい」になるにせよ、そこに至るまでの過程や、結論に含まれる意味が変わると思います。
そういうわけで、蝶野の存在は貴重だと思います。
五代や一条さんみたいに弱さを見せずに戦いつづける人間ばかりではない。桜子さんや榎田さんも、悩んだり落ち込んだりしても乗り越えて得意分野で力を発揮する、「強い」人間です。
彼らを尊敬すると同時に遠さも感じるため、蝶野のようなタイプが混じることで空気が変わります。
いくら魅力的な主人公であっても周囲が応援し、認め、讃える人ばかりだと偏っているように感じられますので、彼のような人物がいるとちょうどいい。

それにしても蝶野を見ると心がむずむずするな……。
以前視聴した時は考えなかったのですが、連日未確認生命体のニュースが流れ続けていると、自分もそうだと名乗り出る者が蝶野以外にいてもおかしくありませんよね。
単に注目されたくて。あるいは本気で信じ込んで。
蝶野の、未確認を自称する理由が「人間に嫌気が差している」というのがいかにもありそうでなぁ……。
自分の置かれている状況が嫌になってる人間なら未確認生命体を歓迎しそうです。もっと極端だと「ムカつく奴らを潰してくれてありがとな!」と思う者もいるかもしれない。
グロンギ達はそんな都合のいい安全な娯楽などではなく、歓迎しようが称賛しようが獲物になれば惨たらしく殺されるんですけどね……。
尖ったハートの持ち主な蝶野は上から目線発言を連発。姿勢が悪い。
「愚かな人間」
「未確認生命体は価値のない奴をこの世から消してくれてるだけ」
偉そうだな。
あんたもその愚かな人間の一人でしょうが。
『寄生獣』の広川なみに行動してから言ってください。あそこまで度胸と実行力があるならば、それはそれで尊敬できる。
蝶野の場合は口先だけで、未確認生命体から見れば無力な獲物の一人でしかない。他の人間と何も変わらない。

EPISODE14 前兆

ビランの攻撃をものともしないタイタンフォームですが、装甲の薄い腕を噛まれたところで一条さんが援護射撃。抜群のタイミングです。
負傷したため病院に行った五代と椿が至近距離で見つめ合う。
椿の視線がますます危ない。近い近い。
おやっさん……味の感想訊かれて、一人占めしたいからまずいと嘘吐くのは地味にひどいよ。幸いすぐバレたものの、ずっと引きずることになったらどうすんだ。

五代は自称・未確認の蝶野と対面。
にこやかに話しかけても、蝶野は仏頂面で我関せずという態度。
どうして未確認生命体に憧れたのか尋ねられても答えない。
お前に俺の気持ちは分からないと言い出した蝶野に、そりゃそうだと思いました。
そもそも蝶野は分からせようとしてないし、仮に五代が正解したところで「分かったようなこと言うな!」と反発しそうです。
五代はどこまでも穏やかに言葉を返す。
「当たり前じゃないですか。人の気持ちになるなんて誰にもできませんよ」
ご尤も。
「思いやることなら、何とかできますけどね」
必要無いとつっぱねられても五代は退かない。
いくら感情をぶつけても手ごたえがないから、蝶野はやりづらいだろうな。
「蝶野さん、生きてますか? 生きているなら、生きていることを自分で楽しくした方が良いと思うけどな」
正論です。
それ以外にないのですが、それこそが難しい。
五代は実践してきたんだろうな。

簡単に改心するはずもなく蝶野は出ていこうとする。
「死ぬなんてこと怖くないさ」
本当に?
「人間なんか生きてたってしょうがないんだよ」
その理屈だとお前はどうなるんだ。「生きてたってしょうがない」奴の一人として、大人しく死んでいくのか?
「未確認生命体なら俺のことを理解してくれるはずだ。俺と同じように、人間なんかいなくなれと思ってる奴なら」
何その幻想。
彼らが人間を理解するはずがない。蝶野が憧れを抱いていようと人間であることが嫌になっていようと関係ないし、どうでもいい。歩み寄ったら殺されるだけです。

死を語る蝶野に対して椿が静かに怒る。
ビランの犠牲者の遺体を見せ、淡々と告げる。
「どうだ、これが死ってやつだ。頭の中でこねくり回した妙な理屈や幻想なんか入り込む余地は無い」
死体を間近で見た蝶野に返事する余裕はない。この調子じゃ恐怖せず死んでいくなんてできないだろうな。
「お前もそのうち死ぬよ。俺だっていつか死ぬ。生きている時間をどう使おうがお前の勝手だ」
「だが俺は、人間が生きる時間をこんな風に終わらせる未確認生命体は絶対に許さない!」
冗談を口にすることの多い椿が本気で怒っている。普段の彼と表情が全然違う。
「お前も、死ぬってことの意味を真剣に考えてみろ!」
投げやりになり、闇雲に反抗していただけの蝶野は黙るしかない。

ビランは血のにおいを追うため、人工血液を撒いておびき寄せようとする。
囮になる一条さんに既視感を覚えました。
あなた、ザインの時もおびき寄せる囮になっていませんでしたか?
この後何が起こるか予想できる。
ゴウラムの破片が暴れ出して輸送車から飛び出したのには笑った。ジャンや警官のリアクション……災難だけど面白い。
一条さんがその報告を受けている最中にビラン襲来。
ザインといい、コイツといい、待ってくれる親切さは欠片もない。
一条さんは乱暴に首を掴まれ銃をもぎ取られ水中に落とされる。かなり危機的な状況なのに「この程度ならまだまだ大丈夫」と思ってしまうのは何故。

憧れの未確認生命体、ビランを前にして蝶野はコミュニケーションをとろうとする。
「俺は――」
「エモノダ」
理解や仲間扱いからは程遠い答えが返され、都合のいい幻想は打ち砕かれた。
恐怖しながら逃げ出す蝶野。椿に語っていた内容に反して泰然と振る舞えなかったけど、仕方ないよ。
クウガに救われたものの、正体が五代だと知ってショックを受ける。
へらへらしている能天気な青年だと思っていたら、怖ろしい怪人が相手でも退かずに立ち向かい、人々を守るために戦っていた。
自分がちっぽけでみじめに思えるだろうな……。
「こいつに助けられたのか」
と打ちひしがれ、蝶野は走り去ってしまう。
ここで終わるにはもったいないキャラだと思ったので、後で登場するのが嬉しかったです。

EPISODE15 装甲

クウガのもとに馳せ参じようとするゴウラムは人騒がせです。
トラックの荷台が大変なことになってる!
一条さんら警察も頭を悩ませる。
未確認生命体と間違われそうになり、人々を混乱させ、ひたすら飛行する。
もう少し穏やかに移動してください。
「主人のところに行こうと急ぐあまり、周りを顧みずに行動するひたむきさの持ち主」と考えれば可愛く思えなくも……やっぱり人騒がせだよ!

深刻な様子で電話する一条さんを目撃し、複雑な表情の女刑事笹山。
誕生日ということでプレゼントを渡そうとするが、断られる。
落ち込む彼女の姿が痛々しい。一条さん、女泣かせな奴め。
昔視聴した時より「うおぉ……」度が上がりました。胃が痛くなりそうな空気だ。

今度のゲゲルはエグい。他のもキツいけどこれはトップクラス。
大型トラックでバックして轢き殺し、何度も轢き直すという殺害方法は正視に耐えない。
子供の頃に見たら間違いなくトラウマになった。
バックシマス……バックシマス……。

笹山がプレゼントを捨てようとした時、榎田さんから一条さんの過去が語られる。
榎田さんは一条さんのことを詳しく知っているんですね。
一条さんと椿、榎田さんの交遊関係を詳しく知りたいな。
一条さんの誕生日は父の命日でもある。
警官だった父は人を助けるために命を落とした。一条さんは父を尊敬し、父のように立派な警官になろうとこの道を選んだ。
この日は看護婦長の母と一緒に過ごすはずだったが、未確認生命体事件のせいで会えそうもない。
母も彼がここで仕事を放り出して来るような性格ではないと理解している。
弱さを見せないのはすごいけど、見ていて悲愴さを勝手に感じてしまいます。
自分の身を顧みず他人のために行動する一条さんの性格は両親譲りでもあったのですね。
かつて五代に告げた「中途半端はするな」という台詞もここからきていた。
クウガを目撃した人々の反応が拒絶や怯えではなくて安心した。

EPISODE16 信条

一条さんの母が倒れたが、彼はゴウラムの調査を優先する。
そうするのが一条さんだということはこれまでの行動で十分描かれているけど……もうちょっと弱さを見せてもいいんですよ?
五代や一条さんだけでなく桜子さんや榎田さんなど、多くの人に当てはまります。たとえ弱音を吐いたって誰も責めないよ。正確には、責める人もいるかもしれないけど、あれだけ頑張りまくってる人達の弱音くらい受け止めなきゃ駄目だろと思う。
何があったか尋ねられても、一条さんは「大丈夫だ」と笑顔を見せる。
でも力強さに欠けている。答える前に逡巡していますし。

仕事を優先するのは警察官だからじゃなくて一条さんが一条さんだから。
ですよね!
一条さんは飛行体――ゴウラムの責任を自分に預けるよう警備部長に願い出る。五代が行動しやすくなるように力を貸しまくっています。
後方支援も前線に立っての援護も高いレベルでこなせる頼もしき戦士だ。
警備部長が一条さんにホイホイ任せないのはもどかしいけど仕方ない。
今までの四号関連の実績を鑑みて、最終的に預けてくれるのは十分ありがたい。
クウガも一条さんの奮闘に負けじと疾走!
ゴウラムと合体したトライチェイサー、トライゴウラムでトラックに突っ込む!
豪快すぎるだろ、それ。

一条さんに病院に電話していい時間を伝える五代、ナイスだ。
ギャリドが倒されても黙々と仕事をこなす一条さん。
やがて顔を上げ、母親に電話をかける場面で胸が熱くなりました。
普段言葉づかいを崩すことは無いのに、母親に対してはくつろいだ様子を見せる。
「ああ、俺」から二、三言話しただけなのに空気が変わっている……。
それを知った笹山は微笑むのだった。
あれほど凄惨な現場と裏腹に、心温まる終わり方だ。
超人ぶりの目立つ一条さんの温かさが見られた話でした。

EPISODE17 臨戦

今回は総集編。
最初は二号、四号と呼ばれ完全に同類とみなされていたのが、少しずつ認められていく過程がいい。
クウガが五代だと知っているメンバーの確認。一条さん、桜子さん、椿、榎田さん、みのり……数えてみると少ない。
命を救われたとはいえ正体を知らずに受け入れつつある杉田刑事はすごいな。
乗り物が大きなダメージを受けるという重大な問題が発生。身ぶりつきで説明する五代に対し、一条さんは何と言ったのだろうか。

EPISODE18 喪失

インパクトのある怪人が出てきました。
毒殺キス魔の登場です。
今までのグロンギは禍々しく不気味だったけど、こういう方向の気持ち悪さではなかったぞ……。
毒抜きに考えてもいきなり唇を奪われたら死にたくなるわ。
今回ばかりはゴオマに同情しました。仲間からの扱い酷いですよね、彼。

毒をくらったクウガはグローイングになってしまい、変身が解除された。
唇を紫にして眼を見開き、苦しむ様は見ていて顔をそむけたくなる。
せめてもの救いはクウガに変身した姿だったということだ。人間の状態でそんな攻撃かまされるといっそうきつい。
レストランで恋人とランチしていた椿も呼び出されてしまう。いい雰囲気だったのに。鎖骨を褒めるのが椿らしいな。
それでも五代の危機とあらばすぐに駆けつける。世界でたった一人の、五代雄介かかりつけの医者ですから。

五代が瀕死だと知らされた一条さんの台詞は信じているようでもあり、願いが込められているようでもあり……。
「五代に伝えてくれ。俺は待っていると」
親指を立てる仕草に苦しい思いがにじみ出ている。
感傷に浸る間もなく行動する彼が頼もしい。
むしろ、五代が動けない分、いっそう頑張ろうと決意しているでしょう。
桜子さんも同様。自分の場所で戦い、碑文の解読を進める。

警察は毒に備えてマスクを着用し、特殊ガス弾を装填。
警官の一人がマスクをむしり取られ犠牲になるかと思いきや、一条さんが射撃で阻止。
どんどん頼りになる度合いが上がっています。
敵が強くなるのについていくようにクウガも他のフォームへの変身を覚え、警察も強くなる。
しかし、五代の鼓動は停止してしまった。
椿の表情が……。
こんなところで主人公が死ぬわけがないと思いながらも、どうなるんだとハラハラしながら次の話へ。

EPISODE19 霊石

死なせねーぞと言いながら五代を生かそうとする椿の姿が悲壮。彼もまた戦っています。
敵の追跡について指示を出す中、
「四号出てこなかったな」
「そういえばそうか。そういうこともあるんだな」
という会話が聞こえた一条さんは何ともいえない顔。
来たくても来られない、生死の境を彷徨っているとは言えない。事情を知らせることもできないのはもどかしいだろうな。抱え込むのは重く、苦しいでしょう。
園児に尋ねられたみのりも同様です。

椿が蘇生を試みるが効果はない。見込みはないのに何度も繰り返し、とうとう他の医師達に止められる。
普段掴みどころがないように見える男の必死な姿は珍しく、心を打ちます。
本当はまだ終わっていないと思いたいだろうに、医師や看護師達に礼を言うのが痛々しい。
連絡を受けた一条さんも疲れた顔を見せる。
一条さんの具体的な返答が聞こえないのが想像を掻き立てられて……音まで消える演出で衝撃や喪失、五代の存在の大きさを伝えてくる。

一条さんは杉田から、沈んだ表情の原因は四号だと見抜かれる。
「俺達は俺達で、今できることを頑張ろうぜ」
「……はい」
衝撃は大きいのに、それをこらえて進もうとする一条さんは本当に強いなぁ。
見ていてその強さが辛く感じられるほどです。五代も同じ。
ここで立ち止まってはいられないとばかりに科警研も奮闘し、強化型特殊ガス弾を開発。
だが、強くなったギノガには通じない。
息を吹きかけただけで人がばたばた死んでいくし、マスク越しでもやられてしまう。
どうやって戦えと言うんだ……。
一条さん達が危機に陥った時、彼がやってきた!
「死んだと思ったら生きてた」展開はしらける時もありますが、ちゃんと理屈がつけられています。
ギノガの毒が活性化する温度を避けねばならなかった。そのため仮死状態にして体温を下げ、毒を死滅させようとアマダムが判断した。
前から体の構造が変わっていき人間でなくなっていることが明かされていますし、納得できる。

まだ回復していないグローイングでも果敢に挑み、そんな彼を警察も援護。
キックを決めても倒せないならば、もう一度叩きこむ。
それでもダメならさらに蹴る!
このキック三連発には燃えました。
執念によってクウガが勝利!

戦いが終わり、サムズアップする五代に一条さんが叫ぶ。
「遅いぞ五代!」
心配していた、助かってよかったと言わずにこう言ってしまうあたり本当に不器用な人だ。来てくれたのが嬉しいくせに、こういう言い方しかできないなんて。
表面だけ捉えると「死にかけて、復活してすぐにやってきて、危機を救ったのに、ひどい……」と言いたくなる台詞ですが、込められている意味は「君が来ると信じて、待っていた」でしょう?
率直に気持ちを伝えないと、誤解されたり一方通行で終わったりする恐れがありますよ。
予想外の反応に五代も「えっ?」と、キョトンとしています。
それでも一条さんの想いを読み誤ることはなく、五代は気分を害するどころか嬉しそうに微笑んで駆け寄る。
一条さん、背中越しにサムズアップしたり笑っていたり、素直じゃないな。
不器用な男と真っ直ぐ応える相手の組み合わせがたまらない。
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