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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

2022/4/17 拍手返信

拍手してくださった方、ありがとうございます!

>ぽこ様
素晴らしい回でした。
気合を入れすぎてバランスが極端に偏ることもなく、しっかり話が進んで満足感を得られました。
もちろん進み方だけでなく内容にも満足しました。描写の一つ一つに見ごたえがありました。
おそらくバーン様の最期にも気合がたっぷり込められるでしょうから、問題はミストバーンです。
せめて、せめて少しは余韻が感じられる描き方に……!

>ハドラーに敬礼
ハドラーの退場は、「全てを燃やして生き切った」と思わせるので、悲しみよりも喜びが大きいです。
見事な生きざまでした。
>色の対比が~
私はアバン先生を見て「ぃよっしゃー!」とはしゃぐばかりで、色について全然意識していませんでした。
閉塞感と、それを吹き飛ばす爽やかさを感じさせますね。
メッセージありがとうございました!

・「流星」という単語に心を激しくかき乱される
・「熱い魂」という言葉を使いたくなる
・ハドラーのカッコいい姿を見ると「ハ……ハドラー……」「す、すごい!」と言い出す
ミストバーンとハドラーの関係が好きな人間はこうなるのか気になる。
きっと私だけじゃないはず。

ダイ大アニメ感想 第73話『炎の中の希望』

ハドラーの最期にじんわり涙ぐみました。
好きなキャラが退場する悲しさや寂しさ以上に、「よかったな……」という祝福の気持ちや喜びがあります。
バランスが偏り過ぎて話が進まないということもなく、ちょうどよい案配でした。
緩急のついた進行で、「じっくり描く」の範囲内だと感じられました。

力尽きそうなポップは諦めかけるが、ハドラーからの激励で立ち直る。
最後の最後まで絶望しない強い心こそがアバンの使徒の最大の武器ではなかったのか。
偽者に倒された道化にしてくれるな。
これを言うのが敵として戦ってきたハドラーというのがたまらん。
アバンと弟子達の存在がハドラーの中でどれほど大きいか感じられる。

ポップは脱出方法を思いつくも、炎の勢いが強くメドローアを生成できない。
チャンスを作ったのはハドラーだった。
崩れる体を必死に動かし、落ちてくる炎を受け止める!
カッコいい……。
『金色のガッシュ』のバリーを連想する構図です。体を張って罠を受け止めた時の。バリーもただのチンピラから立派な戦士へと成長した男です。
自分達の戦いも勝者がいなくなっては語り継ぐ者さえいなくなると語るハドラーは、ポップの背を押す言葉をかける。
「骸が動いたのだ! もうけものと思えっ!」
メドローアを放つシーンで一番好きなのはここです。

二人が脱出しようとした瞬間ハドラーの体が大きく崩れ、腕や足も欠けてしまった。
その姿を目にしたポップは罠に取り残されてしまう。
一人だけ飛び出したダイですが、まともに立てないほどボロボロで、周りが見えない状態でした。
呪文を唱える瞬間目を閉じていますし、ポップが自分を掴みそこねたことにも気付いていません。
ハドラーの崩れ落ちる姿を目にしていたら、ダイも動揺したのではないでしょうか。
合理的な思考や達観した言動が印象に残りやすいものの、薄情だったり冷淡だったりするわけではありません。そんな性格だったらハドラーの願いを尊重して一騎打ちに応じることもない。
ポップ称賛とセットでダイは人間味が無いかのように言われることがあるんですよね。
この時の行動でそういうことが言われなければいいな……。

ダイには逃げられたものの、キルバーンは上機嫌のまま。
ポップの成長度はダイ以上と語る。
ダイの成長速度を警戒する台詞はカットしてポップの方は残すのか。
今回の台詞には「仲間と比較して持ち上げる風潮に燃料注がないでほしい」と思っていたけど、他キャラへの台詞はカットされたことでいっそう感じる。
それでも作中での称賛だけなら、引っかかりはするけどまだ何とか……。
キツいのは、作品の外で努力や勇気や頭脳、敵味方からの評価や周囲への影響力、主人公らしさにいたるまで何でも上であるかのように賛美されることです。他のキャラは低いことにしながら。
努力一つとっても「血筋に恵まれた仲間と違ってポップは努力キャラ」的な言い方をよく見かけます。
仮にポップに対して「才能が特別だから強くなって当たり前」などと言われたら受け入れがたいと思うんですが、才能を血筋・親に置き換えればダイやマァムが言われることなんですよね。
親が強いというだけで苦労しなくて済むわけではなく、彼らもしっかり努力しています。
努力以外の要素も同じで、他のキャラはしていない・少ないかのように言いながらポップを持ち上げるのは苦手です。
今回の話も炎の中のやりとりの素晴らしさや二人の絆を強調するために、ダイとハドラーの戦い・関係性を軽んじるような言い方があるのがなぁ……。
ハドラーがダイとの戦いにどれほど闘志を燃やしていたか、散々描かれてきたのに。
他のキャラの存在の大きさや彼らとの関係を軽視しながらポップの方が上扱いするのはキツい。

ハドラーは覆い被さるようにしてポップを庇っている。
腕も足も片方失っているのにどこまであがくんだ……。
絶望的な状況でも諦めないのは別に人間限定じゃないよなぁ。人間と人間に感化された異種族だけというわけでもないと思います。
ポップが逃げ遅れた理由はハドラーに見とれたため。必死に頑張る姿が自分達と同じだと感じた。
少し前に正々堂々という意気込みごとメドローアで消し飛ばそうとしましたよね。
そこは戦いを見ているうちにいっそう強く感じて認識が変わったということで。

己と仲間の生きざまを肯定する言葉に、ハドラーの目から涙が……。
ミストバーンに見てほしかった。かつてハドラーの涙に心を動かされた彼に。
そして違いと素晴らしさを語ってほしかった。
戦いを穢された時の涙は自分のことで、今回の涙は誰かを想ってのものですから。
かつて魔王と呼ばれた魔族の男が、人間の少年のために涙を流しながら、人間の神へと初めて祈る。
「オレのような悪魔のためにこいつを死なせないでくれっ!! ……神よッ!!」
ミストバーンに時間稼ぎを頼んだ直後の「神でも悪魔でも構わん」という台詞が「誰であろうと構わん」に変更されたのは、おそらくこの台詞のためでもあるのでしょう。
祈りを際立たせたかったのだと思います。


ハドラーの祈りはとても美しく尊いのですが、旧魔王軍の侵攻で今の彼と同じように「神様、どうかこの人だけは死なせないでください」と祈りながら命を落とした人間はどれくらいいたんだろうと考えてしまう。
決して、ハドラーが嫌いだとか断罪を求めているわけではありません。
執拗に笑い者にされたり、言動を強引に悪い方に解釈して非難されたりすると猛烈に腹が立ちます。自分の好きなキャラが同じような扱いを受けたら笑って受け入れられるのか尋ねたくなる。
ハドラーを過剰に罵るのは彼を心から尊敬しているミストバーンまで侮辱することになるんですよね。だから二重に耐えがたい。
ただ、ポップのために祈ったからそれでよしみたいな流れになるのは違うだろ……とも思います。
作中では、過去の所業に言及され、肯定されるわけでもないからそこまで極端ではないか。

絶望する仲間達の前に金色の羽根が飛来し、罠をかき消した。
この声は……アバン先生ー!
待っていた!
復活したら色々台無しだろと思わなくもないけど、ハドラーの最期を飾ったという一点で許せる。
キルバーンの「何故だああ!?」でドキッとしました。
キルバーンに興奮するのは予想外だった。どうしよう。
盛大に狼狽える姿を見て好感度が上がった。
傲慢な悪役が好きです。
狼狽するのはもっと好きです。
そこから立ち直って向かってくるとさらに好きになる。

礼を述べようとするアバンにハドラーは反吐が出るわと吐き捨て、彼の爪がアバン……ではなく姿を隠していたキルバーンを貫いた。
素直じゃないな!
この時のキルバーンのもがく動作が好きですね。
キルバーンを撃退したハドラーはアバンに忠告。
情けは捨てろ。冷徹になれ。
……本当にな。
「素晴らしかったぞ、お前の残した弟子たちは。オレの生き方すら変えてしまうほどにな……!」
ハドラーは神の粋な計らいに言及する。
果たして人間の神の介入はあったのでしょうか?
もしそうなら、魔界の住人に対する仕打ちには大いに不満があるけれど、今回の行いに関しては素晴らしいと言わねばなりません。

アバンの腕の中でハドラーは満足げな笑みを浮かべ、灰となって散った。
ミストバーンに見せたかった。
見ろ! あれが心身ともに強靭な戦士達による輝かしい絆やぞ!
真面目な話、ミストバーンがこの光景を目にしたらどんな反応を示すか気になります。
ハドラーへの敬意がさらに深まるのは間違いないでしょうけど。
それにしてもハドラーはアバンやダイ達に想いが伝わってよかったな。
下には全然伝わってない人がいるんですよ。
結局ミストバーンが深く尊敬していたことを知らないまま、ハドラーは逝ってしまった。

素晴らしい展開なのですが、仲間認定はやりすぎでは?
アバンの件は生きてたし本人も周囲も責める気ないからいいとして、今まで犠牲にしてきた人たちは。
バルトスの時と似たモヤモヤが……。
アバンとバルトスのエピソードに「他の魔物は?」と突っ込むなら、ハドラーに対しても「他の人間は?」と言わないと偏ってしまいそうだ。
バルトスのエピソードは全部「ハドラーが悪い」でまとめた感じで、いまだにもやもやするんですよね。
昔のハドラーが残虐だったのは事実です。
でも門番が敵通してピンピンしてたら残虐じゃなくても怒るだろ。
八つ当たりなどの感情抜きにしても厳罰は避けられないんじゃないの?
もちろんそれをヒュンケルに納得しろというのは酷です。だから彼がハドラーを仇認定するのは分かる。
アバン達は人々を守るために旧魔王軍の暴虐に立ち向かったわけで、彼らが悪いわけではないことも。
でも他の魔物をスルーして「ハドラーが元凶、アバン=正義に一点の曇りもない」で終わるのはなあ。戦端を開いて敗れたという意味ならハドラーが悪いと言えるかもしれないけど、そういう方向じゃないんですよね。
「『正義』に大切な者を奪われる」「人間にとってはただの倒すべき敵でも絆がある」という重い話を、ハドラーの性格の問題で全部片付けるのは……。
そういえばアニメだとハドラー対アバンをミストバーン達が観戦してましたが、いつまで映してたんだろう。
ハドラーが眠りにつくまでだったらバルトスを処刑するところも見ていたことになるんですが、ミストバーンは仇を知りながら黙っていたのか?
ミストバーンが真相を知っていたとしても教える理由は無いんですよね。
アバンこそが敵だと勘違いして正義や光を憎む方が都合がいいので。
他の師匠キャラとは違い、弟子のメンタルケアをするどころか悪化させる方針です。負の感情を高めたいわけですから。
幼い子供への優しさや弟子への情などがあり、真っ当な道を歩ませたいと思っているなら、数々の仕打ちは発生しないでしょう。
今回のハドラーに話を戻します。
己の所業を省みて今後の姿勢を明確に宣言した後ならば、仲間認定も受け入れられたかもしれません。
しかし、そうする時間はなかったんですよね。
自分を悪魔と表現したのだから非道さに気づいたと思いたい。
できればその先、どうするかを見せてほしかった。
好きなキャラが己を責めたり人々から糾弾されたりするのは辛いけど、うやむやにするよりは向き合って答えを出す姿を見たい。
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