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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

2020/2/9

拍手してくださった方、ありがとうございます!

サイトの話を再掲。
タイトルを『インフィニティ』から変更しました。

前回『新約帽子世界』のケリーについて触れたので、フリーゲームの女キャラの話を。
強烈だったのは『月夜に響くノクターンRebirth』のルナや『Seraphic Blue』のヴェーネです。
甘っちょろいこと言うヒロインは珍しくありませんが、ルナはかなりぶっ飛んでると感じます。いい人認定する基準が緩すぎる。
ヴェーネは逆に切れ味の鋭さが印象に残っています。
一番ヴェーネに「うぉわぁ……」と思ったのはザーラ戦直後のニクソンに吐いた台詞ですね。
子供達が化物へと変貌してしまい、自らの手で殺して彼らの苦しみを終わらせたニクソン。
怒りと悲しみ、憎しみに駆られて彼は仲間に銃を向けてしまう。
ヴェーネもまずは銃を下ろすよう訴えます。ここまでは穏便。
しかしそれを聞き入れず、この場から消えてくれという彼に対するヴェーネの台詞の数々が……。
「勝手な言い草ね。そんなのただの八つ当たりよ」
「何で私達が銃を向けられる訳?」
「子供を捨てた奴を探して、端から殺して行ったら?」
ヴェーネの言う通り、ユアン達に怒りをぶつけるのは八つ当たりです。彼女の言ってることは間違っちゃいない。
でもタイミングと言い方がキツい。
愛する者達を残酷な形で喪ったばかりなんだぞ……。
感情的になってる相手を刺激するような言い方するなよ。
冷静に正論を吐くヴェーネを、銃を突きつけられてるユアンが宥めて、こうしないとニクソンは怒りと悲しみで狂ってしまうと擁護すると、
「それで私達が泥水を被るの? 馬鹿馬鹿しい。やってられないわ」
ヴェ、ヴェーネさん……。
確かにニクソンの行動は間違ってるけど、心がズタズタになったばかりの彼に正しさを要求するのはあまりにも酷では……?
ニクソンは一緒に旅をした仲間です。
彼の優しさや忍耐強さを知っており、簡単に八つ当たりするような奴じゃないことは理解できているはず。
よほどのことがない限り筋違いな怒りをぶつけたりしないし、その「よほど」の事態発生直後で感情が爆発してる最中に正論を述べたところで届かないでしょう。
このシーンで地味に好きなのはケインが黙り込む描写です。彼の過去を考えるとニクソンの叫びに何も言えないよな。
ヴェーネをフォローしておくと、その後言い過ぎたかもと気にするシーンがあります。
それに、再びパーティーを組む時はヴェーネも歓迎する様子を見せ、和やかな空気です。
仲間に対してこの調子ですから、敵にはもっと辛辣。
惨めな姿を晒した宿敵に「死ね! この負け犬が!」と吐き捨てて戦闘に突入し、戦闘後そいつが質問に答えなければ「あ、そう」と呟いてとどめを刺す頃には「さすがヴェーネさん」「それでこそヴェーネさん」と思うようになってました。
世界を滅ぼそうとする理由を丁寧に説明して子供達への愛を切々と語り悲しい想いを吐露した黒幕に「喋り過ぎなのよ。この糞ババア」と告げるヴェーネは天使としか言いようがない。
ヴェーネがこんなキャラになったのもジークベルトの教育の成果です。
フリーゲームに登場するろくでもない父親を挙げろと言われたら、真っ先にこの作品のジークベルトとゲオルクが浮かびます。

『キン肉マン』306話
アリステラを庇い重傷を負いながらも、アタルはサタンを止めようとする。
彼の姿にアリステラも「お前ってヤツは……」と動揺を隠せない。
オメガのリーダーとして気を張ってきたアリステラが、戸惑いの表情を見せている。
マリキータをしつこく虫けら呼ばわりするサタンはお手本のようなヒールムーブ。台詞に品がない。

ここで割って入ったのが、完璧超人始祖のジャスティスマン。
アタル兄さんが目を丸くして驚くってとんでもない事態なんだな……。
『完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)』
『完璧・陸式(パーフェクト・シックス)』
ってカッコいいな!
「始祖」とか「〇〇・×式」とか大好きです。
デザインカッコいい! 強そう! 厳格な裁定者のオーラが出てる!
始祖編は悪魔将軍が超人墓場への侵攻を開始したところまで読んだのですが、その後ジャスティスらが出てくるのか。ますます気になる。シルバーマンのことを同胞と言ってますし。
自分のことを遺物と評するキャラを見るとしんみりしてしまう。ノクターンのカオスを思い出すので。

長々と喋るサタンに「黙れゴミ屑」と返し、会話のキャッチボールをする気が微塵もないジャスティス。
「黙れゴミ屑」て……。
ゴミ屑呼ばわりはサタン相手だから許されるけど、他のキャラに言おうものなら空気が凍りますよ。「いくらなんでも言いすぎだろ……」「正義を振りかざして相手を踏みにじる傲慢な男だ」と悪い印象を抱くかもしれない。
・こんなもの
・我らと同じ旧世代の遺物
・最低の部類に属するような代物
・負の遺産
・ゴミ屑
容赦が、容赦がなさすぎる。
ヒールのように高らかに罵倒するのではなく、淡々と述べるのが怖い。

アリステラはオメガの先祖を殲滅しようとしたジャスティスが助けに来たのが解せない。
ジャスティスが言うには、「罪人の子孫は罪人ではない」。
二世は「悪の血を引く者はどうあがいても悪」という思想が根底にあると聞いたのですが、それを否定しているのでは?
二世の問題点を修正して始祖編や現在のシリーズを描いているのなら、ブロッケンの思想や境遇も変わるかもしれない。
以前の扱いを反省して始祖編からブロッケンの成長が描かれた気がしてならないんですよね。
「二世で駄目だった奴はどうあがいても駄目」ではなく「二世のやらかしは現シリーズの罪ではない」という路線で行ってほしいです。同じ道をたどるのではなく違う道を進もうとしているのですから。
つながるかどうかも怪しい未来の話で延々悪く言われるブロッケンやネプチューンマンを見るとさすがに気の毒です。

ジャスティスが「罪人の子孫は罪人ではない」「その罪を引き継がんとしているなら話は別」と言うのはバランス取れています。
名前が名前なのでガチガチに頭固くて正義の名のもとに片っ端から断罪する粛清者かと心配しましたが、違ったのでほっとした。
アリステラが仇の一人であるジャスティスとの対話を望んだことが嬉しい。アタルやブロッケンの言葉が届いたんだな。
アタルが退く理由が「戦闘のダメージ+アリステラを庇って負傷」だけでも十分なのに、「ジャスティスの台詞に納得+アリステラを逃がす」も含んでいるのが、丁重に扱われていると感じます。
始祖編からはキャラクターの扱いに気を遣っていると感じられます。
下手な描き方したら「『ゆではウォーズマンを何もわかってない』とファンから怒られる」事態がまた発生してしまうでしょう。
ずっと老害マン呼ばわりされるネプチューンマンや成長を描かれても貶されるブロッケンを見ると、笑い話にならないんですよね……。

ジャスティスマンはどんな戦いぶりを見せてくれるのか。
普通なら「あんなに強いジャスティスがやられるなんて!」とサタンの引き立て役にされる流れです。
自称・旧世代の遺物が若者達の未来を守るために敵を食い止めるなんて、結果は見えています。
それでも頑張ってほしいなあ。

『キン肉マン』307話
なんか思ってたのと違う……。
ジャスティスマンが強くてカッコいいのは嬉しいんです。
第一印象と期待を裏切らない強さで、「希望にあふれる未来」の守護者と名乗るのが熱いです。
ただ、予想を裏切られて感情がついていかないだけです。
物語のお約束を踏まえるなら、ジャスティスが高い実力を見せながらも本気を出したサタンにやられる流れです。
あの、そうなりそうにないんですが……。
実体化したサタンはヒールらしいマイクを交えて猛攻を浴びせてきます。
でもくらってるジャスティスが無傷無反応無表情なので、読んでいて感情が迷子になる。
膝蹴りを腹にドボッされても、顔面を鉄柱に叩きつけられても、顔を何度も何度も蹴りつけられても、ろくに傷つかず声も上げず表情も変えないからな。
普通なら「うわ、エグい」とか「ああっ、ジャスティスが危ない!」とかハラハラするはずなのに。
サタンの必殺技が直撃してようやく見せたリアクションが「こんなものか」。
「こんなものか」って。
こんなもの。
薄く笑ってません?
何でそんなに余裕あるの?
攻撃くらいまくっても平然として「この程度か……」と呟くのは敵ボスのやることだろ。サタンの役割取らないでくれ。
普通なら「ジャスティスマン頑張れー!」「サタンなんかに負けるなー!」「アリステラと語り合うために生き延びてくれ!」と応援するのに、「いいのかこれで?」という困惑に近い感情に揺さぶられてしまう。

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