拍手してくださった方、ありがとうございます!
今更気づいたんですが、シャングリラ序盤で語られた「八木が他の北高の生徒の代わりにボコボコにされたエピソード」に登場した不良達ってカミングアウツの四人じゃないですか!
あの四人にぶちのめされるとか気の毒すぎる……。
義男やノブはまだ常識的というか大人しめですが、那智と由孝がなぁ。
那智は相手が詫びようが気絶しようが続けようとするし、由孝は何するか分からないし。
生還後、四人が八木はただの喧嘩が弱いお人よしだと分かるイベントが発生しないかな。
シャングリラキャラ対カミングアウツの四人を見たくなってきた。
何度見ても吾牛救出→後半戦開始→トラが『仏』に選ばれる流れはいいなあ。
吾牛への「あの時の恩返しができて、本当に良かったですよ」→トラへの「生かしておく価値ゼロだ」の温度差が強烈。
一連のシーンをトラ視点で見てみたい。特に自分が痛めつけた相手がヘビの親友だと知った時の心境を知りたい。
全然反省してないところを見せてしまったからな……さすがのトラも「やっちまった」と思ったんじゃないか?
シャングリラのキャラは吾牛なら小森と今蛇、猫俣なら三狼と八木という風に、最低でも二名以上のキャラクターと関係があったり感情を込めて会話したりするんですが、トラはヘビ以外あまり関わりがないんですよね。
トラ関連で私が好きなシーンはEND3の命乞いするところなのでもっと色々見たいです。
トラが『仏』に選ばれてからのBADとBAD回避、どっちも好きです。前者で死が迫っている時も後者の二連続『救世主』でも冷静なヘビが、吾牛が死んだ時は取り乱すのが味わい深い。
END2や3の凄惨さがあるからこそ、皆でラーメン食べに行った光景が輝く。
かつて未練なく命を捨てようとした吾牛が明るい笑顔で、小森も八木もいい顔していて、隣のヘビも嬉しそうで、トラはマイペースにおかわりして、三狼と猫俣は離れたところで食べてる。
彼らが集まる時はいつもそんな感じなんだろうな。
ここからは妄想なんですが友達について語る小森に吾牛が「仲良いんだな」と言ったら小森が「アンタもダチなんだぜ、吾牛」と答えて吾牛が一瞬言葉に詰まってから「……そうか」と答えるのをヘビは(良かったですね吾牛さん)みたいな顔で見守って興味ないトラは(ンなことより腹減った……チキン食いてえ)とか別のこと考える光景が目に浮かぶ。
ヘビと吾牛の関係性が好きなんですが、吾牛にとって一番の友達が誰かと言われたら小森という印象があります。
小森が説得して生きようという気持ちが湧いたわけですし、生還後も小森が気軽に「メシ食いに行こうぜ!」と言って距離詰めるイメージがある。
吾牛が『仏』に選ばれた時の会議で、吾牛に生きてほしいはずのヘビが会議でギリギリまで口を開かなかったんですよね。
メタ的には「会議では基本的に『小森対誰か』という一対一の形式だから」なんですが、物語の中の、キャラクターの心情方面で理由をひねり出したい。
まず、過去のエピソード抜きにして、生きることを諦めている相手に迂闊なことは言えないと考えたのかもしれません。ヘビはそこでグイグイ行く性格じゃない。
次に、過去の出来事や感情を踏まえて考えてみます。
出会った時のヘビにとって、吾牛は不良達のリンチから救ってくれた「強く、カッコいい男」であるはず。それこそヒーローみたいな存在と言えるかもしれません。
そんな相手が、罪を犯した者達が連れてこられる場所にいて、両親への暴行という罪状を認めて、苦悩しているとなれば衝撃的でしょう。
強さだけでなく脆さや葛藤といった新たな一面を知って、吾牛に対する認識を修正していたのではないでしょうか。
そして、強さや優しさを知っていて尊敬しているからこそ、そんな相手が苦しんでいる重大な問題に対処しづらかったのかもしれません。
吾牛の一番の友達について考えたけど、他のキャラはどうだろう。
特にヘビが気になるんですよね。いじめられていた頃から一緒にいてくれた親友か?
トラが一番の友達なら、いくら激怒したとはいえあそこまでボロクソに貶さないでしょう。
また、吾牛の存在はかなり大きいものの、ビッグバンな感情かと言うと違う気がします。めちゃくちゃ大きいなら速やかに『救世主』に立候補したでしょうから。
再会時はそうであっても、吾牛ともっと仲良くなってほしいな。躊躇わず『救世主』になるくらいに。
キャラクターについては全体感想でそれぞれ語りましたが、そのうちに関係についてもまとめて語りたいな。小森と八木、小森と三狼……という感じで。
『キン肉マン』外伝 ベンキマン~失われたインカの記憶~
思わずタイトルを二度見しました。
私がベンキマンで短編考えろと言われたら頭が爆発するか脳みそ溶けだすかもしれない。
最初のページで真面目に己が何者か考えている。
カレクックは「パワーアップ方法が頭にカレーを載せること」という点を除けばあまりツッコむところもなく、どこか哀しい読後感でしたが、ベンキマン……この時点ではエラードマンでやれるのか?
相変わらず観客の野次が酷いな。
地味な戦い方に文句を言うまでは分からなくもないけど、ソフトクリーム投げつけるのは駄目だろ! 後でおいしくいただけよ。
少年のピンチを自分の身を挺して救う姿は超人の鑑なんですが、絵面がちょっと……。お見せできません。
エラードマンの祖父からルーツが明かされる。
インカ帝国だけでも「ちょっと待って」ってなるのにスペイン兵でますます置いて行かれた。
武器で仕留めるだけでなくプロレス技使ってる! すごいなスペイン兵。
ここでエラードマンの正式な名がベンキマンだと明かされる。
このタイミングで自分の体が便器だと知ったということは、少年を助けた時は自覚ゼロで言い出したんですよね。本能に衝き動かされたか。
さらにナスカの地上絵の秘密も明かされる。
……これ怒られない?
「失われた〇〇の秘密!」とか「隠されし××の神秘!」とかそういうあやしいネタが載ってる本でも全力で拒否しそうなトンデモ説。
今回の悪役ヒガンテマンとベンキマンの闘いは「お互いビッグブーツとかタックルとか使っていて正統派な戦いだなあ」と思いながら読んでいたら、
「ベンキ流し――っ!」
……ヒガンテマンどこ行った。
よく考えると怖くない? よく考えなくても怖いよ!
勝ったベンキマンに観客がとんでもないもの投げつけてるし、どこからツッコめばいいのかわからない。
最後のページのベンキマンが神々しいのが笑いと混乱を誘います。
子供を痛めつける敵に立ち向かう清廉なヒーローですから、何もおかしくない、はず。
禁忌の力を使い助けた者達から恐れられたカレクックとの違いを考えたくなります。
虐げられる弱者を救おうとしたのはどちらも同じなんですよね。