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アニメ『Helck』感想 第十二話 信じる心
ヴァミリオ達が帝国に戻る間、帝国の住人が頑張ってます。
新魔王決定戦の出場者がきちんと強いのがいいですね。ただのやられ役じゃない。
しかし人間の勇者をいくら撃退してもきりがない。死んでも復活して強くなる。
強い敵に立ち向かうのも大変だけど、相手の方が弱いのにじわじわ強くなっていくのは違った怖さがありますね……。
それでも闘志を失わないのが素晴らしい。
登場時はどう見てもギャグキャラだったアズドラが真面目に頑張ってる。状況がそれだけ切迫しているってことですね。
二連「だまらっしゃい」に笑った。
おめでとうございますと言われてありがとうと返す律義さが好きです。
仲良しな帝国陣営と違い、人間の方はギスギスしています。
勇者同士で殺し合っても経験値は入るのか気になる。
今のところ人間の暗い部分が目立つ分、アズドラの言葉が響きますね。
「いい者もいれば悪い者もいる。人間だって様々だ。僕らとちゃんと向き合おうとしてくれる者もいるのだよ」
これくらいの温度がちょうどいいな。やたらと熱く持ち上げられても冷たく貶されても引っかかるので。
そう語るアズドラの脳裏をよぎった人物は……。
アズドラの過去も描かれるのかな。
その頃ヴァミリオはヘルクの凄まじい力を恐れ、そんな自分に悩んでいた。
力を貸してもらっておいてと自己嫌悪するけど、警戒するのはおかしくないよ……。
彼が暴れたら止められる存在はそういないし、人間滅ぼそうと宣言した人物はどう考えても危険です。
そんな彼女の不安を見抜いたかのようにヘルクは話をする。
彼の淹れたココアを飲んでうまいと叫ぶヴァミリオに心が温まる。もう喜びを隠す気もなくなってる。
ヘルクの話とは、彼の持つ剣――勇者殺しについて。
勇者を絶命させる力を持つ武器をヴァミリオに預けて、いざという時は俺を……と語る。
彼女の不安を解消する道が示されましたね。ヘルクの力を恐れていたんですから、歓迎すべき展開です。
しかしヴァミリオは慌てる。これで問題解決だと喜ばないのが素敵。
彼女はヘルクへの感謝を告げて、そんなものを渡すなと突っぱねる。
いい子だ……。
とうとうヘルクは己の過去を語り出す。
Cパートはほのぼの旅行記。
過去編が始まったらシリアスが続くから緩い空気を味わっておかないと。
鳥居のイメージがごちゃごちゃになってます。
原作を読んだ時に思い描いた渋い中年男性と、漫画版一話のおっさん呼びが似合わない青年のどちらが浮かぶかが場面によって変わり、酷い時には二つが同時に浮かんで混ざり合う。
混乱してますね。
鳥居から省吾への「お前の恋人になる人は、大変だよ」発言も、最初は親戚のおじさんがぼやいてるイメージでしたが、漫画版の若々しい姿を知った後だと優等生の兄がやんちゃな弟に言うような印象に変わりました。
省吾が「試してみるか?」と冗談で返す様子を見ると、大学とかの友人の空気感の方が近いか?
鳥居は冗談で済む相手だからいいけど、省吾は恋愛方面は鈍感だからそういうことを言うべきじゃない相手にも言わないかヒヤヒヤする。省吾のことを本気で好きな人とか。
何故か分からないけどグッと来た鳥居の動作を三つ挙げて、理由を改めて考えてみます。
・事情を話したくても話せず首輪を撫でる
・首輪を外してもらうために背中を向けて跪く
・自爆の直前、口元を緩めて、笑っているような、泣いているような表情を浮かべる
一つ目は、逃げたくても逃げられない囚人感が強く出て好き? なのかもしれない?
人質爆弾首輪無線と縛られっぷりに笑いが出てくる。籠の中の鳥と言われるのは伊達じゃない。
これくらい縛られていると、警察行けよというツッコミも不要ですね。作中でもそういう意見が出て、駄目だったことが語られます。
二つ目は、最初は無防備な感じがいいのかな……と漠然と考えましたが、しっくりきません。
次に、祈りを捧げるように見えるから? という可能性が浮かびましたが、指は組んでないからおそらく違う。
さらに考えていくと、処刑を待つ罪人みたいでドキッとしたのではないかと思いました。
斬首刑に処されそうな体勢だと思う→処刑や死を連想して緊張が高まる→胸がドキドキしたと錯覚
これか?
三つ目はこう叫びたくなりました。
的確に私に刺さる表情しやがってぇぇ!
何だろうな……死にたくないと喚くなど取り乱したら、きっと「そうだよなぁ……」と痛ましく思い、心を揺さぶられる理由も明白だった。
自分の命は諦めて、娘を想いながら逝ったからここまで心の奥深くに突き刺さったのかもしれない。
直後に娘が撃ち殺される光景が描かれるから破壊力が上がったのは間違いない。
そうやって命を捨ててまで守ろうとしたものが無残に踏みにじられるという合わせ技で心が揺さぶられて「ぐぼあっ、ぇお……」となったんでしょうね。
グッと来たというよりぐぼあっと来た。
惨い形で妻を喪って心から熱が無くなり、人質やら爆弾やらで精神どん底になった鳥居が、省吾達に助けられて心に熱……生きる希望を取り戻したのがいい。
自分と娘の恩人である省吾達のために命懸けで力になってくれる彼が大好きだ。
これからも元気に遠距離から敵の手足を撃ち抜いてほしい。