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ひよこの足跡ブログ

漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。

シルフェイド学院物語

シルフェイド学院物語

一年後に起こる『災い』を防ぐため、主人公は学院に入学することになる。
三つのクラスのいずれかに所属して、交流したり訓練しつつ島の危機に迫っていきます。
シルフェイドシリーズが好きな方におススメです。
 
ギャグ・コメディ色が強いです。
冒頭の注意でいきなり吹きました。
他にも主人公が色んなモノを淡々と食べたり。
緑のアレの時など、「本気で食べるのか!?」と思いました。
軽い気持ちで試したらホントに食べちゃった。
ごめんなさい。

・ボリューム
何周でもできる。
クラスに住居にトーテム……色んな組み合わせで遊べます。
どのクラスも初回では遊び尽くせません。

・自由度
善人になるか悪人になるか、全てプレイヤーの手にゆだねられています。
世界を救う英雄にもカツアゲ強盗上等の悪者にもバカ服でうろつく変態にもなれる。
バカ服はパワーアップしています。女主人公はバスタオル巻いているのに男は葉っぱすらない。
もはや葉っぱもいらない、だと……?
全裸で島を徘徊し敵を火炎や雷光で焼き尽くし危ない薬をキめつつチンピラを返り討ちにして有り金全部取り上げ銀行強盗に励む若者が世界を救う。
誰かこの主人公を止めてください。

・イメージ
イメージが上がったキャラクターが多いです。
スケイルやウリユといった人気キャラとの別れが印象に残るだろうなと思っていたらオヤジーズがインパクト大きかった。
教頭・ジュドといったおっさん連中が渋く、カッコよさで言えば彼らがトップを占めている。
可愛さはウリユ、シーナといったヒロイン勢がきっちり決めてくる。
特にガゼルや教頭、シーナなどシル見組の追い上げが激しい。
ガゼル:オナラで会話、呆れながらのツッコミ要員
→男らしい、女主人公で別れを告げるとときめく
教頭:エシュターをしつこく狙う、一晩中エシュターの下にいた
→作中最強、渋い武の求道者、超カッコいい
シーナ:元祖○ロイン、アルバートや教頭の猛攻に押される
→はかなげな美少女
アルバートはカッコよさやシリアスさより変態度急上昇の印象が強すぎた。
エシュターは衝撃の展開でイメージが吹き飛びました。
「シル見キャラやシル幻キャラのあんな一面が!」に興味がある御方におススメできます。
まさかのキャラも参戦し、ヒロインのメンツが混沌としています。

・ハジけ具合
体験版では制服譲渡くらいでしたが、製品版ではアルバートの暴走が猛烈に加速し、他のキャラも負けじと奮闘します。
特にナダ。
クールなキャラだと思っていたらシュッポッポーでした。

・シリアスな一面も
ふざけた会話ばかりではなく、辛い展開もあります。
アルバートの過去や12月の某イベントで突き落とされました。
主人公の行動によっては仲良くなった相手でも容赦なく……。
自らの手で命を奪う感触、罪を犯さないと生活できない環境、異種族への冷遇と、油断していると打ちのめされます。
軽さと重さ、どちらも含まれていてお互いを引き立てていると感じられます。

主人公も報われないんですよね。
世界を救うための道具として一年だけの命を与えられ、消えていく定め。
使い捨ての体であり、精神は別の場所にあって痛みも感じない性質。人形の身と言われますし。
世界を救っても皆と一緒にはいられないって何だよそれ!
再会を信じて待つ人々はどうなるんだ。
数年後に戻ってきて皆とのんびり暮らしてほしい。
もっとも、残された人々が、主人公が救った世界を自分なりに守っていこうと決意して進んでいくから救われた気分になります。

ここからはシル学で一番好きなキャラ、教頭ことロベルト・グランツを見ていきます。
台詞中の「主人公」という部分は小僧もしくは小娘と表されています。




初プレイでは色々衝撃でした。
・「来い!」
空から降ってきた主人公に向かって。
男らしすぎるだろう。
そして両腕で受け止める。
「受け止めた……だと……!?」とファングもびっくり。
「どれだけ凄い体してるんですか!?」とアウルも動揺。
・「なるほど、これが天からの授かり物ということか!」
それで納得しちゃうんだ。
空から人が降ってきたことを驚きもせず当然のごとく受け入れてるよ、この人。
・「死にたくなければここにいることだな!」
普通は「金銭も持たず衣食住はどうするんだ、無茶するな」と取れますが、教頭が言うと別の意味に聞こえる。

そんなこんなで教頭との生活が始まりました。
教頭といえばスーツですが、和服も似合いそうです。日本刀も。袴姿を想像したくなります。
会話で「そんなこと(恋の悩み)より鍛練だよ!」と答えた場合教頭がちらりと出てくるんですね。教頭だけでなくエージスやジュドも。どこから湧いてきたんだ、体育会系軍団。

・「キサマも、素振りごとき寝ながらできるようにならねば、先はないと思え!」
出ました迷言。
何が彼をここまで駆り立てるんだ。
どうして強さを求めるようになったのか。
最強を求める姿勢に理由なんて無いのかもしれない。
当たり前のように剣をとり、ごく自然に目指すと決めたというのがしっくりくる。
だからといって寝ながらはやりすぎですが。
結局主人公はできるようになったのか?

・好感度の上がり方
話しかけるだけでモリモリ上がる。
出しっぱなしの日記を読んでも上がる。
初めてプレイした時はアルバートがダントツで上がりやすいと思いましたが、教頭もなかなか……心に堅固極まりない防壁築いてそうなのに。
己を超えうる者に対しては警戒が緩いのか?

・金銭
月に一度、500シルバ(=約五千円)のお小遣いをくれる。
鍛錬に役立てよという注はついていますが、こういうところでは惜しまない。
その金で主人公は育成効果を強化する本を買いに走るのでした。
言いつけどおりです。

・疲労
たまに栄養ドリンクを用意しておいてくれる。
飲まずに我慢すれば好感度アップするのはわかる。
いかにも克己とか忍耐とか好きそうですから。
しかし、実は飲んでも好感度は上がる。
ドリンク飲んだだけで変動する好感度。

・食事
「今日の夕食は冷蔵庫に入れていく。みそ汁は温めるのだ。修練も欠かさぬよう」
教頭の夕食食べたい。
教頭と夕食食べたい。
エプロンを着るんだろうか。
教頭にチョコを渡すイベントや教頭から弁当を渡されるイベントが無いのが残念です。
教頭にチョコを渡したらどんな反応をするのでしょう。
 
・日記
おそらくは決闘前と後で変化します。
日記を見られて好感度が上がる謎。
隙を見せたな、と言いつつそそくさと片づける教頭ですが、もう少し隙を見せてもいいと思います。
「・・・の成長が遅すぎる。断念すべきか」
最初見た時以前教えた生徒のことかと思ったのですが、日付は読んだ当日のもの。
主人公に対しての台詞だとすると、かなりハードルが高い気がします
「主人公はもう十分に強い。あとは仕上がりだけだ」
認められた!
他の内容も気になる。

・各月の台詞
特に印象に残った部分をピックアップ。
詳細を載せていない台詞もカッコいいです。
4月
この部分がかなり強烈。
「貴様は強くなることだけを考えるのだ! それ以外のことは私がやる!」
夕食関連の台詞を考えると家事の大半を教頭が担当してそうです。
5月
「『一回でも勝てばよい』などと思うではないぞ! 決して負けぬよう、強くなるのだ!」
厳しい。
しかし、言っている本人が実行しているとわかるから何も言えない。
「一回でも勝てばいい」という気持ちで勝負に挑みはしないでしょう。
6月
「慣れたと思った直後に隙が生ずるのだ!」
これは胸に刺さります。
7月
「凡人が気を緩める状況であっても、主人公だけは気を引き締めろ。その積み重ねが貴様を強くする」
この辺の台詞、格好いい。
8月は夏休みということで浮かれたら一喝されます。
9月は体育祭が近いのでそれに関した台詞を言ってくれます。
聞いた時、まず、学校行事の日程を意識していたことに驚いた。
「知ってるんだ……」と思いました。教頭だから当たり前なのに。
教頭が学院で教員としての仕事をしている姿、出てきませんから。
学院でも教頭と絡みがあればなぁ。
教頭が教頭している姿を見て先生らしさを実感したい。
11月
「努力しているから今の自分のままでよい、などとは思っておらぬだろうな!? 常に足りぬと思え! そう思うことができなくなったときこそ、貴様の成長が終わるときだ!」
初めて聞いた時痺れた。
シル学の教頭は常に己も他人も駆り立てる存在ですね。
12月は「何か」を予感している。
真っ先に野生の勘と思い、教員だから説明を受けていると気付いたのは後のことでした。
1月からは台詞は固定。
私は干渉しない、と言いますが異界生命体戦には参加したのでしょうか。
一緒に戦いたかった。

・Sランク神話杯
教頭が開催した大会、というインパクトが強かったのですが、改めて説明を見直すとすごい。
バトルの模様は世界にライブ中継され勝者には大いなる名誉と商品が与えられる、とのこと。
おおがかりじゃないですか!
会場内でやっているだけと思い込んでいました。
中では盛り上がるけど一般人は知らない、知る人ぞ知る裏のイベントかと思っていました。
そこまでして強い剣士と戦いたかったのか。
エージスやジュドから仕事しろとツッコまれるのもわかる。
別の住居だとほぼ初登場になるので、台詞も違います。
武運部だと教頭宅に落ちてばかりなので、なかなか気づきませんでした。
「真の成長はまずは己の弱さを理解することから、始まるのだ」
教頭、カッコイイ……!
「……来い。ひねりつぶしてくれる」
どこのラスボスだ!?
住居が教頭宅だと、
「この日を待ちわびていたぞ」
と言ってくれます。
最強の剣聖に鍛え上がったかどうか試してくれるそうです。
ドキドキする。
主人公が負けたらより強くなれ、腕を上げてまた来いと再戦を呼びかけてくれます。
勝ったら強さは本物だと認めてくれます。

・教頭への挑戦
手合わせを申し込むと強くなったのか訊かれます。
否定した場合強くなったら来い、と言われるのは予想してましたが、「無意味な話など不要」と言われました。
そんなこと言わないでくださいよ。
勝利して「今ので六割!?」と驚いたのもいい思い出です。
「次は全力で応えよう」
どこのボスだ。
本気モードの教頭は強い。
初めて挑んだ時は歯が立ちませんでした。
どんな技を覚えるか、どの技が便利かわかっていない状況で倒すのは困難でした。
 
「おまえは、我がたった一人の弟子だ」
デレた!
教頭がデレた!
人間一人の見聞はたかが知れている、とも語る。
「私より強き者は知らぬが、それは、人の知れる範囲に限度があるからにほかならん」
「私に一度や二度勝った程度では、まだ一人前とは言えぬのだッ!!」
「人類最強……いや、生物界最強を目指すのだ。よいな」
ハードル高ッ!

・別れ
別れを言いに来た主人公に、鍛錬に耐えかねたなら根性を叩きなおすと言い出す。
違うって。厳しいなあ。
「神の気まぐれが、この私に夢を見させた、ということか」
主人公にとって教頭宅で過ごした一年が楽しいものであるように。
教頭にとっても主人公とともに過ごした一時が充実したものであるように。
そう願わずにはいられない。
消えていく主人公への最後の台詞が熱い。
「何があっても、全力を尽くせ!」
「前へ進め! 臆するな!」
「そして行った先で、最強を目指すのだ!」
最後まで厳しい。
その中にもあたたかさを感じる。
消えていく主人公にここで終わりではないと言ってくれる。
その後教頭が姿を消したのは……。
後継者を育てる可能性を見出したので新たな弟子を探しに行ったのではないか、という説があります。
私もそう思います。
さらなる強者や新たなる可能性を求めて旅立ったのでしょう。
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