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『からくりサーカス』第19幕 影の正体
最初に「勝はエサである」を聞いた時は「気持ち悪さを感じさせてほしい」と感想に書きました。
叶いました。
気持ち悪い……。
勝を探してやってきたしろがねに「気持ちは嬉しいけど逃げてええ!」と言いたくなる。
正二が怒るのは「妻を死に追いやる」「娘に暗示をかける」「黒賀村にゾナハ病をばらまく」「勝を器として利用する」のどれか一つでも十分なのですが、
・自分に成りすまして行ったものもある
・それらを企んでおきながら今まで味方面していた
という要素が加わることでさらに激しくなったのでしょう。
正二の過去を知る前は「貞義呼ばわりするばかりで勝の言い分を全然聞いてくれない、頭固すぎ」と言いたくなりますが、貞義の狡猾さ・邪悪さを知った後は耳を貸さないのも納得できます。
エレオノールを守るため正二とギイは話を合わせたわけですが、ルシールは何を思っていたんだろう。
連載序盤はそこまで設定されていなかった可能性を抜きにして考えるなら、「薄々察していたけど追及するとエレオノールの立場が悪くなるからあえて知らんぷりした」でしょうか。
娘と再会した正二は、彼女が自身を人形と思い込んでいることを知らされる。
黒幕に操られているイメージ図が不気味で強烈です。
後半は貞義全開。
冗談だと誤魔化すシーンの笑い声、長くない?
内心ウッキウキだったんだろうな。
電話での楽しそうな喋り方に笑ってしまう。
直接対決での二人がカッコイイですね。黒と白で対になっています。
貞義の姿もこうやって見ると渋くてカッコいいのになあ。中身がアレだから台無しです。
アンジェリーナを自分から奪ったと語る貞義。
だからいつアンジェリーナがお前のものになったんだ!
好きになっただけでナチュラルに自分の物認定するのやめろよ。
貞義の計画については「その発想はなかった」としか言えない。
好きな相手を守ったら失敗した→相手に守らせればいいんだ!
天才か。
どうやったらそんな考えが生まれるんだ。
勝を守るよう言い聞かせる場面は、初めて読んだ時は疑問を持ちませんでした。
意図を読めと言われても、「誰かとの交流で変化や影響を与えようとしているんだな、いいんじゃないの?」「何かを守るという目的を与えることで、相手だけでなく自分の存在の重さも知ってほしいのかも」と考える程度でしょう。
種明かしされると「温かい爺ちゃんなら最初からお前は人間だと言いそうだよな……」と納得できる。
何ということでしょう、序盤の心温まる回想が一瞬にしておぞましい場面に。
正二が彼女を想って取った行動が裏目に出てしまった。
結果を知っているからそう思うものの、その場でもっといい判断ができたかというと……貞義が暗躍しなければ上手くいったでしょうし。
「ダウンロードまで数年かかってしまう」は原作だと三年で、不自然なまでの説明台詞だった記憶が。
前回フランシーヌ人形やアンジェリーナの美しい笑みを見た後に貞義の笑顔を見ると、心が何かに染まりそうです。浄化の反対です。
思っていたよりじっくり進みました。この辺は説明が多いからありがたい。
次回のタイトルは予想通り。いよいよ希望に満ちた主人公らしいあの台詞が聞ける。
気になるのはその先です。
予想より過去編が長かったため、他のエピソードの配分がどうなるか……。
一番気がかりなのは最古の掘り下げです。
『1000円ヒーロー』72話
ユウロはあっさり退いたな。
決戦開始という空気でもないからな。
二人で胴上げに笑った。ついさっきまでバリバリシリアスしてたのに。
いちいち恋愛に結びつけるのはどうかと思いながらも「重いと言われてムキになるのは千を意識してるからじゃね?」と考えてしまう。
椿が流されなくてホッとする。
一方怪人側は不穏な動きを……いつものことか。
同児が見事に利用されてる。手玉に取られてる。
レディブレイズが怪人だったと聞いて哄笑を上げる同児ですが、そんな反応をするのか。
「人間はヒーローを持て囃しているけど忌み嫌ってる怪人なんだぞ!」と言いたいのでしょうか。
「ヒーローを称賛しておきながら怪人を排斥するのはおかしい!」という方向に行くかな。もしそうなら人間襲うからだろとしか言えませんが。
レディブレイズが尊敬されたのはレート1000ヒーローという肩書や能力だけでなく、実際に人々のために戦ってきたからじゃないか。
怪人とヒーローが同質だとしても、自分達に害を加える存在と、それに立ち向かって守ってくれる存在なら反応は変わるでしょう。
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『からくりサーカス』第28幕 微笑
めちゃくちゃ期待していたので尺の無さゆえに残念に思うところもありますが、どす黒く燃える感情は湧かずに済みました。
じっくり進めて掘り下げてほしかったけど、それを言ったらきりがないというか、今更なんですよね。あらゆるエピソードに当てはまるので全話で連呼することになる。
アンジェリーナとフランシーヌ人形は同じ方が声を担当しているはずなのに別人だと感じる。アンジェリーナだけでも孤独に疲れた「少女」と守るものがある「母」とで違います。
文句を言いながらもエレオノールの世話を焼くギイが微笑ましい。
人間の成長速度をまるで理解していないフランシーヌ人形に笑ってしまったけど笑い事じゃない。
金が教育していれば、笑う方法探しも少しは変わったのかな。
分解されたがっている彼女と、それを望まないアンジェリーナ。
ルシールのように復讐を貫いた者もいれば、怨念を断ち切ろうとする者もいる。
復讐に対する肯定・否定のバランスが取れています。
フランシーヌ人形は己の中の欠けた歯車について語る。
改めて考えると、フランシーヌの代わりを務めろというのは無茶な要求です。人形ではなく生身の人間でも無理でしょう。
本物のフランシーヌの人格に近づけば近づくほど、金の求める「金を何よりも優先して金だけを愛する、都合よく動いてくれるフランシーヌ」から遠ざかるわけですから。
エレオノールのことで張り合う二人が可愛い。自分の太ももをバンバン叩くギイが面白い。
こんな日常がずっと続けばよかったのに。
村人達が正二の名前を使って誘い出され、自動人形が来襲。
真夜中のサーカス団員はふざけてるような高い声が多かったのに、こちらは普通の悪役らしい声です。
フランシーヌ人形を笑わせようとしてないからな。
もし彼女が弱体化していなければ、違う展開になっていたのでしょうか。
フランシーヌ人形はようやく自分達の所業の恐ろしさに気づいた。
彼女の考えや言葉を最古達に聞かせてやりたい。
彼女の意思に反するように人間を苦しめ続けるわけですから。
フランシーヌ人形は作られて間もない時期に惨劇を見せられ、笑えと言われたからなあ。
金が穏やかなやり方を選んでいれば……。
彼が最初に最古達を作ったのは素直に称賛したい。
フランシーヌが道化や芸人が好きだと言っていたことを覚えていて、望みを叶えようとしたんですから。
人間のフランシーヌとは好みが違うかもしれませんが、方向性は間違っていません。相手の希望を考えていたと言えます。
そこから復讐に舵を切ったのがなあ。自分がしたいだけなのに、相手も笑ってくれるなんて思って。
フランシーヌ人形が村人の苦しむ姿を見て笑ったら、金は満足したのでしょうか。
それはそれで「やっぱり違う。こんなのフランシーヌじゃない!」と認定しそう。
この辺りは真夜中のサーカスの団員達、特に最古に怒りが湧いてくる。
何やってんだよ敬愛するご主人様のピンチだぞ泳いで海渡ってでも駆け付けて敵を蹴散らせよおおお!
子守唄が流れる中で戦いが繰り広げられるのが辛い。
エレオノールをあやすため、フランシーヌ人形が取った行動は……。
原作では正二がやるところを見ていたんですよね。
一回目はおどけた感じ。これも好きです。
美しく整っていた人形の顔が柔らかく見える。
二回目は……もういいよね。
笑う方法を探し続けて疲れてしまった人形が、作られた理由も忘れて赤ん坊を笑わせようとして、相手が笑ってくれて、ようやく自分も笑えた。
最古達に見せたかった。
彼らの悲願はすでに叶っていたのに、それに気づかず病を振りまいて地獄を生み出してきた運命の残酷さよ。
フランシーヌ人形があの場を切り抜けたらサーカスを止めに行ったかもしれない。
今回はここまでにして続きは次話にしてじっくり描いてほしかったけど、まだ話が進みます。
死ぬ間際にギイを守り、砕けたアンジェリーナ。
私もママンと呼びたくなった。
こうしてあるるかんの左腕は壊された。
勝を守って左腕を失った鳴海と同じですね。
少し前までキャンディを持ち歩いていたギイがキャンディを必要としなくなり、最後にキャンディを象った人形を倒す。
エレオノールにデレデレになる様子や、アンジェリーナを喪った時の顔など、表情豊かなギイを見られる回です。
消えていったフランシーヌ人形に語りかけるギイの、「何かに」なれたという言い回しがグッとくる。
「人間に」ではない意味は何だろう。
「人間に」だと造物主の望み通りという印象を与えかねないからか?
彼女は使命とは関係ない、フランシーヌの代わりではない者になれたはずですから。
人間以下の力で井戸に穴を開けられたのは、「元々ボロかった+アクア・ウィタエで脆くなった+自分の体が壊れてもかまわないと限界を超えた力を発揮」という要素が合わさった結果だと思います。
初見の方は、この話まで観た後だとEDの印象が変わるのではないでしょうか。
『1000円ヒーロー』
6巻のPRは笑ってしまった。
「前髪野郎よりは」って、張り合わなくても。本気で険悪なわけじゃないことは分かるけど。
椿は刃を話題に出すことが多いな。
二人とも決まってるということで。どっちも髪型が独特ですし。
あ、思ってたことをケンジが代弁してくれた。
髪型被ってますよね、半分。
続いて71話の感想を。
ユウロが来やがった。
邪魔すんなよ!
でも悪役らしい笑顔は素敵だと思ってしまった。
麗華の詳しい過去が語られた。
犬を遠ざけると脅した母親は酷いと思ったけど、厳しいだけではなかったわけですし、怪人に襲われなければ……。その優しさを表に出して、歩み寄ってほしかった。
アグニールは分かりやすく強そうなデザイン・能力ですね。レディブレイズに瞬殺されたのが惜しい。
両親の死を目の当たりにして絶望する少女の表情を楽しむという外道さも完備。
基本的に怪人はこんな奴らだからこそ、そうでないおっちゃんやヴァイタミンが引き立つんですよね。
助けに入ったレディブレイズの攻撃方法が意外だった。
もっとこう、必殺技をシュパーンという感じかと思ったら殴った。
回想を終えて麗華が復活!
待っていたぞ。
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アニメ『からくりサーカス』の感想を書く際にサイトの方の原作感想を読み返すこともあるんですが、正直ダイ大など他作品ネタぶち込みすぎだと思いました。
『からくりサーカス』に限らず、サイトの感想・語りは勢いにまかせて考え無しに書いたところが多いんですよね。
前後の流れや全体通しての行動を考えず、安易に噛ませ犬認定したり、ネタキャラとみなしたり。他作品のネタぶち込みにしても、ちゃんと読んでいない作品のキャラを聞きかじりの知識でヘタレ扱いしたり。
「他の方がしてるから自分も」的な。
好きになったキャラで同じことをされたらどんな気分になるかという視点が抜けていました。
ダイ大で「クロコダインは噛ませ犬」とか「ハドラーは鼻水」とか馬鹿にされたら「全部読んだ上で言ってんのか?」「馬鹿にするだけで終わり?」と思いますから。自分も同じ扱いしたのに。
そういうわけで「引っかかるところが色々あるのにそのままにしておいていいのか?」という気持ちがあるのですが、パソコンを買い替えたこともあり、修正が困難です。
サイトを閉鎖する可能性も含めて、どうするか考えます。
とりあえず、あまり内容を変えずに済む感想をいくつかブログにも載せました。
『新世界より』や『吸血鬼ハンターD 蒼白き堕天使』が懐かしいなあ。読んだのは何年前だったか。
蒼白き堕天使ではバラージュ男爵が好きだったんですよね。
金髪碧眼の超絶美形でとてつもなく強い『貴族』でありながら気さくな性格という、反則の極みな人物だったことを覚えています。
人間の子供なんて虫けら扱いしてもおかしくないのに仲良くなったり、『貴族』を狩るハンターであり無口で無愛想なDともやっていける協調性があったり、人間できすぎじゃないか? 人間じゃないけど。
男爵がすごいのは最後までお気遣いたっぷりなところです。当てる気のない攻撃を仕掛けるなんて、そこまでしなくても……。
ただし読者に対するサービス精神は全然足りないと言わざるを得ない。
もっとDとの共闘や人間との交流でワクワクさせてくれよ!
堕天使もアニメ化しないかなぁ。
まず遠未来の世界観や『貴族』の設定を出してそこからDの境遇と孤独をじっくり描いてくれれば、男爵との友情が映えますし、ラストも鮮烈になります。
パラレルのスピンオフで男爵とミスカ+αの珍道中が見たい。
『からくりサーカス』第17幕 訪れし者
グリュポンが話をややこしくしようとする。出てくるのは後にしてください。
アンジェリーナの髪が黒いと印象変わりますね。『うしおととら』の須磨子を連想した。
お、トーア達のマリオネットもある。
ディーンはお調子者の陽気な兄ちゃんに見えます。
予想より出番が少なかったものの、不穏さはガッツリ出してくれましたね。
正二はもっと警戒して!
頬を摺り寄せる動作に罪はないはずなのに、やるのが彼だから気持ち悪さを感じてしまう。
「ありがとう、アンジェリーナを幸せにしてくれて」に笑いがこみ上げてきた。
ギイも黒賀村へ。
彼もアンジェリーナと関わり、過去を知る者だった。
鳴海救出時に勝と遭遇しても、助けなくてもおかしくないんですよね。貞義疑惑のある少年ですから。
ギイの過去も描かれました。
涙を流す姿は現在の涼やかな顔とは隔たっている。
原作を読んだ時は捨てた親に対して「薄情だな」と思っただけでしたが、「面倒なことになった、捨てよう」というドライな判断だったのか、「我が子の苦しむ姿に耐えられない……!」と苦悩した末の決断だったのか。
後者なら責めるのは酷です。
苦しむ子供を前にしてリラックスしなければならない、笑っていなければならないなんて辛すぎますから。
それを日々やっているゾナハ病棟の医師達や看護士の覚悟がどれほど深いことか。覚悟を決めている彼らでさえ、薬物を使用する段階まで追い込まれ、限界を迎えていました。
柔らかい石を取り出そうとするギイと、抵抗するアンジェリーナ。
「頭から落ちたよ!」「動けなくしてやる」などと言うギイは台詞も表情も悪役のそれ。
母の愛を嘲笑い、僕は一人だと叫ぶ姿が痛々しい。
己を捨てた母親に対する憎悪を、アンジェリーナにぶつけているように見える。
この行いがあるから、「病院で尋問役をやらせるなんて!」という意見と「あえてギイにさせるのはアリかも」という意見、どちらも頷ける。
かつて冷酷な真似をしたからこそ、使命のためなら非道も辞さない「しろがね」の業を知った上で、背負うこともあるのでは。
あるるかんの片目が破壊された!
オリンピアの動きが止まったのはただの故障のはずですが、蛮行を止めたのだと感傷的に解釈したくなる。
赤子を狙ったギイに対してアンジェリーナは優しく手を差し伸べた。
そして、ママンになることを申し出る。
キャンディがいらなくなったのは、実の母に対する嘆きや母の愛情という概念への不信が消えたことの象徴でしょうか。
実の母から捨てられ、赤子を狙った女性から母の愛を向けられた過去を知ったうえで、ギイの「ママン!」を聞くと重さが増す。
フランシーヌ人形が日本を訪れた。
機械音がするのが細かい。
磔にされた像を見て「人間はこれを見て笑うことを覚えるのか?」という発想に至るのがズレを感じる。
造物主が惨劇を引き起こして大笑いしていたから「人間の苦しむ姿によって笑う」という考えがあるんだろうなあ。
人を殺めることや人形を作ることが罪だと聞いてどう思ったんだろう。
捨てられた彼女の言葉が切ない。花の中に横たわる姿が悲しい。
生み出した者に捨てられたところがギイと共通しています。
自分が笑うためだけに人間を苦しめ、今度は真夜中のサーカスも止めないまま壊してくれと頼むのは勝手な話ですが、そんなことは彼女は考えられないんですよね。
「人に迷惑をかけてはいけません」と教わるどころか、「村人に復讐してやったぞ、さあ笑ってくれ」と言われたんですから。
やっとアンジェリーナとフランシーヌがそっくりな理由が語られた。
この情報は早く出した方がよかった気がする。初見だと何故似ているのか分からず混乱します。
フランシーヌ人形は人間が子供を産むことも知らなかった。
人体の仕組みに限らず、金はフランシーヌ人形に何か教育したんでしょうか。
自分を愛してくれること、本物のように笑うことだけが重要で、他のことはろくに教えなかったのかもしれない。
アニメの流れで分娩も知らないフランシーヌ人形が適切に動けたことに違和感を覚えましたが、「泣かせたいならば叩けばいいのでは?」と思ってやってみたらたまたま正解だったと脳内補完。
前回に比べると急ぎ足でしたが、ここまでやって、ここで区切るのは納得できます。
次回のタイトルは予想通り。
作品全体の評価を左右するといっても過言ではないので、力を入れてほしい。
来週の出来次第では全国各地で白面の者が大量発生する。どうか負の感情が渦巻きませんように。
『1000円ヒーロー』70話
刃だけでなくつなぎマンも頑張ってる。
千はライフセーバーのバイトまでしてたの!?
命を救うための行動で、千にそんなつもりはないと分かっているのに、ロマンスの気配を勝手に見出してしまう。
麗華が知ったらどう反応するかなぁ。赤面してほしいなあ。
『からくりサーカス』第16幕 出会い
あ、前回ツッコんだ勝の正二に対する反応が幾らか自然なものになってる。
貞義への憎悪をぶつける正二に頭を抱えてしまう。
勝を想って怒ってるはずなのに逆効果だよおじいちゃん!
「大人がよってたかって子供を押さえつけ怪しい液体を飲ませる」って書くとアブない響きが。
諸々の謎・つながりが明かされる過去編に突入!
正二と白銀の会話はもう少し見たかったけど、名前のところはしっかり入れてくれた。
あるるかん作成も歴史を感じますねえ。
この光景を金が見たらどう思うだろう。
続いて正二とアンジェリーナの出会い。
独特の口調がいいなあ。
アンジェリーナを追い出したルシールの仕打ちは冷たく見えます。
相手のことを思ってあえて突き放す展開は、「そんな真意があったのか、いい話だなー」と感じる時と、「そんなやり方する必要なかっただろ、最初から説明しろよ」と言いたくなる時があります。
ルシールがああ振る舞ったのは仕方ないかも。
仲間達は戦い続ける以上、優しさを前面に出すわけにはいきません。
最初から懇切丁寧に説明していたら、他の「しろがね」達はどうなると言いたくなる。
アンジェリーナも、自分だけ人形破壊の使命から逃げるわけにはいかないと踏みとどまるでしょう。
「冷酷な母親から無理矢理追い出された」という形でないと解放されない。
アンジェリーナ人形の服が追放時と同じなのが辛い。
ルシールにとって最も鮮烈に記憶に残っている姿ということになる。
ルシールがアンジェリーナを心から愛していたこと、それを隠して遠ざけたことを踏まえて退場を見ると、「私を嫌っておくれ」が重みを増す。血を吐くような台詞だった。
アンジェリーナが正二と昔会った気がしたのは、この時点で白銀の記憶が刺激されていたんでしょうね。
本格的に思い出したのは後ですが。
この時点ではアンジェリーナの笑顔は美しいはずなのに輝いていない。辛そう。
それを人形と評した正二、慧眼。
直後の正二の笑顔と比べると違いは歴然としている。
燃え盛る火の中で、アンジェリーナは正二を生かすため、恐怖の目を向けられる覚悟を決める。
鳴海やフランシーヌも炎の中で覚悟を見せたんですよね。
太夫、炎、人形という組み合わせは異色でありながら美しい。
銀髪が露になる様も美しい。
そして、覚悟を決めた眼差しが美しい!
立て続けに的確に美しさがコンボを決めてくる。
一人震えていたアンジェリーナのもとへ現れたのは正二だった。
そこで来るのがいい男。
風邪をひくと心配するのが医者らしい。
泣くのを堪えるアンジェリーナが可愛い。
ここの彼女の顔を見て真っ先に浮かんだ単語は「少女」でした。長い時間を生きてきたはずなのに。
幼い頃から惨い目に遭って、一人ぼっちで寂しくて不安がっている女の子としか言えないからなあ。
この時点ではまだ弱さや脆さを抱えている印象を受けます。
永劫の時をともに歩んでくれる相手と出会ってから強くなった気がします。
「お馬鹿さん」という台詞はルシールと同じ。親子だなあ。
ルシールの優しさに気づく正二も優しいよ。
アンジェリーナが何も言っていないのに、人間ではなくなる薬を飲んだ正二。
これも覚悟。
「一目惚れたい」や「永劫ってやつが終わってもずーっとな」、「いっち好き!」など、記憶に残っているフレーズが出てきました。
二人の笑顔が眩しい。
最後の抱擁はいいシーンだと感じながらついこう思ってしまう。
ディーン見てるー!?
白銀がクローグ村へ向かうことを決意するシーンなど、カットされたところは色々あるのに満足度が高い。
エピソードの取捨選択が上手くいってるのかな。
登場人物が少ないのもあるかも。
カット・ダイジェスト・代役祭り&それに伴う台詞のツギハギがないからな。
このクオリティであのシーンを見たら耐えられない。
『1000円ヒーロー』69話
麗華の扱いについてお叱りを受けるニル。
そりゃそうだ。
普通貴重な駒として回収するところだろ。
でもこれ以上利用されずにすんだと思えば、主人公達にとってはファインプレーか?
記憶を消すってサラッとエグい真似してるな。
それも、ヒーローになるきっかけという本人にとってはトップクラスに重いものを。
麗華の状態だけでなくエボリアのガスも深刻です。
このままじゃヒーローどころか一般人まで大勢命を落としそうなんですが。
こんな事態は同児も望んでいないよな。
大惨事になりかけている状態で彼の反応と行動は……。
ちょ、どこ行くんだよ!
何か対策を用意してくれればいいけど。
笑うところじゃないのにつなぎマンの噛まれた跡に笑ってしまった。
あと麗華の唇が妙に色っぽく見える。
麗華が大ピンチですが、きっといったん仮死状態になってから復活するはず。
「記憶を消されても彼女の『正義』は消えない!」展開カモン!
拍手してくださった方、ありがとうございます!
『からくりサーカス』第15幕 始まりの場所へ
今回は進行がゆっくりだった気がする。
すぐ過去編に突入するかと思っていました。
駆け足やダイジェスト感控えめだと面白さを噛み締められる。
「正二が生きていたことを勝が受け入れ喜ぶのが早すぎないか?」など細かい部分にはツッコみたくなるものの、そこまで気にならない。
正二との思い出ってこんなにあったっけ。虫取りとか凧揚げとか。
父・貞義の顔がない描写が不気味でいいですね。後の場面の、勝を傀儡として操っているイメージも。
自分の子に最初に訊いたことが『体が健康か』。普通の質問のはずなのに「うえっ」となりました。子供を気遣っての発言ならよかったのに。
声を再生する機器がからくり仕掛け感溢れるのが味がありますね。
レコードと会話する光景は冷静に考えるとシュールですが、思わず話しかけたくなるのも分かる。
無駄だと分かっていてもどういうことだと尋ねたくなるよな。
「お前は才賀勝では、ない」からの流れはやっぱりゾクゾク&ワクワクしますね。
黒賀の黒ずくめの連中はまるで忍者。
勝を貞義だと思い込んで攻撃してくる。
話を聞いてくれよ。
操る人形のデザインがカッコよくも強そうにも見えない。勝の方はどれもカッコいいのになあ。実力も手練だと思えない。
ゴイエレメスとネモはそれぞれ重いのとフワフワして操りづらいことは覚えてます。この二体はどこで活躍したんだっけ……。
グリュポンも出てきた。マスコットキャラっぽい声や喋り方です。
場所は変わって死んだと思われていた正二と対面。
勝に対する「優しいお爺ちゃん」と「貞義を憎む男」で口調や表情が違う。
黒賀の人々と同じく、勝を貞義と思い込んで敵意をぶつけてきます。
総集編直前では鳴海がしろがねをフランシーヌ人形認定して襲撃したんですよね。否定しているのに聞く耳持たないのも同じ。似た構図になっています。
アクア・ウィタエやダウンロードで別人格になっているという話は、信じているキャラ達と視聴者との間で温度差が出そうです。
視聴者は勝やしろがね視点で見ているから「悪い奴じゃない」「別人になっていない」と分かりますが、得られる情報が限られている作中の人物はそうもいかない。
また、鳴海達「しろがね」は白銀が溶けた水を飲んで「自分の中に別の人間の心が宿っている」と実感できるから信じやすいのでしょう。
前回鳴海の人生がハードすぎると言いましたが、勝も相当です。
疎まれ殺されかけたり父親から駒扱いされたり優しいお爺ちゃんから憎悪をぶつけられたり。
早く過去編が見たい。
このエピソードに、あのシーンに力を入れてほしい。
サハラ編には大いに不満がありますが、その分ここをじっくりやると言われれば歯を食いしばりながら笑顔で納得、賛同します。
『1000円ヒーロー』68話
椿が刃の名前を呼んだ……。
命が危ない時まで前髪野郎扱いしたらさすがにどうかと思うところでした。
自分も凍傷を負っているのに助けようとしている。嬉しいなぁ。
やっぱり普段の態度は遠慮の無さの表れということでいいんだな。
千が変身しっぱなしで大盤振る舞いだと喜ぶ気持ちと、残金は大丈夫か心配になってしまう気持ちの両方がある。
さあ逆転と思ったら大変なことに。
ここは麗華が復活して何とかする流れだろ、そうだと言ってくれ。
拍手してくださった方、ありがとうございます!
『からくりサーカス』第14.5幕 幕間~そしてまた開幕ベル~
総集編やる時間があったらカットされたエピソードに回してほしいという前提で楽しめました。
台詞の切り貼りだけで終わるかもしれないと思っていたので、勝がナレーションしてくれた&選択肢が描かれたことで感動してしまった。
ルシールやフェイスレスがじっくり描かれるのは分かるけど、リィナの台詞が多めなのは意外だった。
リィナはエピソードや台詞に大きなカット・変更はなかったキャラです。ほぼそのまま出られてよかったね。
総集編ではサハラ編の尺が長めだったんですが、だったらもっと話数を割いてくれよ!
それにしても、数か月やそこらで記憶と片腕なくしたり子供達が苦しむ地獄を目にした挙句残った手足全部と仲間達の命を喪った戦いは無駄だったと知らされた鳴海の人生はハードなんてレベルじゃない。
『1000円ヒーロー』67話
さらっと総帥の名前が出てますね。
ニルはあっさり麗華を捨てることを選択。
貴重な駒とか面白い玩具扱いしてまだ手元に置いておくかと思ってた。
敵の非情さに憤る場面のはずですが、扱いの雑さに何とも言えない気分に。
麗華にも活躍してほしい。
同児の千に対する仕打ちに、刃が怒っているように見える。
「謝らせてやる」という言い方をしているので。
いつもなら「謝らせる」と言いそうです。
仲間のために戦う刃を見て、同児も思うところがあるようです。
よかった。
弱い怪人を守るという正義を掲げるなら「同じ陣営の連中がやってることはどうなんだ?」と言いたくなりますから。
疑問を抱いて、己の取るべき行動を見つめ直してほしい。
同児に強いと言わせたり、心を揺さぶったり、刃は強くなったなあ。
拍手してくださった方、ありがとうございます!
『からくりサーカス』第12幕 「顔無し」司令
全体通して司会を務めて話を進めてくれるドットーレがありがたいやら腹立つやら。
「戦いなさーい」の言い方が陽気な外国人みたいだ。おどけた口調と「死んでもらう」のどすが利いた口調の落差が光る。
やっとロッケンフィールドさん達が自己紹介。
リィナってこの時点で名乗ったんだっけ? 覚えてない。
鳴海も同様でこの時の名乗りは印象に残らなかったんでしょうか。
トーアの台詞はさすがに「お前それ死亡フラグすぎるだろ!」とツッコみました。
と思ったら嘘で正直ホッとした。
何でそんな嘘を吐いたんだったっけ。
しろがね-Оがいるから対抗心燃やしたのかな。
あるいは「自分は人間を愛せる人間だ」と言い聞かせたのかもしれない。
鳴海は他人には命を粗末にするなと言うくせに自分の命を投げ出そうとするんだよなあ。
彼にとって、子供や仲間のために体を張ることは命を粗末にする行為にあたらないんでしょうけど。
「イヤな時に、ワケなんて言わなくていいんだぜ」
この台詞が好きだ。
他人を守るために戦う男が言うから熱く感じるのであって、もしラスボスが言ったらただの自分勝手、ワガママになるな。
とうとうフェイスレス総司令の戦闘シーン!
はためく黒マントが魂をくすぐる。
無数の人形が一瞬でバラバラになる光景は盛り上がりますね。
強い!
頼もしい!
一時加入のゲストキャラだからこそ許される強さだ。
非常に腹立たしいことに、めっちゃカッコいい。くそぅ。
おどけた態度のキャラがいいところを披露するとカッコよさが増して見える法則発動。
阿紫花とジョージの道中は短かったな。
というか、ジョージが全然嫌な奴じゃない。
阿紫花の危機を救いつつ誘って、規則を破って血を与えて……ただのいい人じゃん。
だからこそ心配です。
鳴海を救うために身を投げ出したフェイスレスが過去を語る。
司令の悲しい過去をじっくり描いてくれて嬉しい。
思い出の影が怖い。
愛する女性の最期が変更されてないか? オートマータのせいで井戸に落ちたはずでは?
彼視点では真実もしっかり含まれているんですよね。
愛する女性との仲を引き裂かれた、連れ出して逃げたが死んでしまった、など。
彼の退場が早いのは尺の都合ではなく原作通りです。
大層な肩書のわりにあっさり退場したけど、演出がよかったから心を打たれました。
穏やかな笑みに声と音楽がつくとしんみりしますね……。どんな顔をすればいいのかわかりません。
重傷の鳴海に肩を貸しつつトーアも過去を語る。
苦しむ人間を見下ろすフランシーヌ人形の目がゴミでも見つめているようで素敵。
人形の中心にいる彼女を美しく思った己を許せないトーアですが、過去の己をも消したいとまで苦悩するのは自分を責めすぎでは。
フランシーヌ人形が美しいのは事実ですから、地獄を生み出した原因であってもそう思ってしまうのは仕方ないんじゃないか?
単なる外見ではなく、彼女の在り方まで美しいと感じてしまったからこそ、己を許せないのでしょうか。
惨劇に巻き込まれ身も心も限界まで追い詰められたら、普段浮かばないような考えがよぎってもおかしくないと思いますが。
ですので、彼を踏まれて見下されて喜ぶドM扱いするのは違うだろうと思います。仮にあの時踏まれなくても目を奪われたでしょうし。
フランシーヌ人形と、ひざまずく最古達の構図が好きだ。
それを描いた絵画も見入ってしまう。
最古の四人と対面したところで終わりか。
そろそろアルレッキーノとコロンビーヌが喋ると思っていたらまだだった。
まさか1クールの間喋らないとは。
次回が待ち遠しい。
アニメだと現時点で最古の中で一番印象に残るのはドットーレなんですよね。
アルレッキーノはどれくらい掘り下げられるんだろう。
「カッコいいところを見せてくれるはず! アルレッキーノを信じろ!」という気持ちと、「その尺があるのか……?」という不安がせめぎ合っています。
次はルシール回だからその次はサハラ編クライマックスかなと思っていたら『夜更けの海』。
フランシーヌ人形と対面して終わり、進んでも彼女の打ち明け話までかと思ってました。
ルシール回の次で決着まで行くのか? それともサハラ終盤は回想で描くのか?
どう進むのかわかりませんが、あまりネガティブにならないよう気をつけたいです。
『1000円ヒーロー』64話
ブルールは堂々とした戦士タイプかと思ったら意外と陰湿というか……。
基本的に外道な怪人らしいと言えば怪人らしいか。
ヴァイタミンすら最初は非力そうなおっさんや子供を襲ってたし、この世界では武人タイプの敵はほとんどいないだろうな。
強さを誇示したがる怪人として頑張ってくれ。
刃の必殺技名がまともで予想外だった。正直謝りたい。
操られた麗華が止まった理由も予想してませんでした。
仲間を想う心で抵抗するだけならやるだろうなと思っていたけど、千がつなぎマンのふりをしたことが効いてくるとは全く思ってなかった。
ニルは洗脳に抗う麗華を見て楽しむかと思いきや真顔になったのも意外でしたし、今回の話は予想してない展開がちょこちょこ起こる。
拍手してくださった方、ありがとうございます!
『からくりサーカス』が6月末までレンタルで全話公開されているとのことです。
「これでアニメで説明の不足している部分を補ってね!」と言ってるように感じられるのは考えすぎか?
とにかく、アニメではカットされたエピソードが色々ありますので、気になる方はぜひ。
これを機に最古の四人いいなあと思う方が増えれば……!
そして「法安と涼子カットなんて嘘だろ……? 窓から出ていくシーンを見たいんだ!」という想いを共有したい。
『からくりサーカス』第11幕 ファンファーレ
しろがね-Оの集合シーンからか。
ナイアは凛々しくていい感じ。ルシール「先生」と呼んでいるのがじわじわくる。
いよいよ、ついに、フェイスレスが!
ある意味主人公と言えるキャラの登場だ!
寒いギャグも無事披露。見たかったんですよね、皆がしらけるシーン。
叫ぶシーンはカッコいいだけに温度差がすごい。
サハラ編が始まると思うと、OPにもいっそう興奮します。
阿紫花と女の絡みが思ったより長かった。
彼の内面を描くにはこれ以上削るのは困難で、決してもたもたしてたわけではない。
それなのに「もう少しコンパクトにできないか?」「早くジョージとサハラに行ってくれ!」と焦ってしまう。
よく考えたらこれでも十分急いでるんですよね。前回の猛スピードの進行の反動か。
ジョージも出てきました。
登場の仕方を見ると回る球のインパクトがすげえ。
パウルマン先生に負けていないからプライド高いままなんでしょうか。
阿紫花との道中で高慢な性格を見せてほしい。
ファティマ来た!
可愛い!
好き!
ふざけるフェイスレスに驚くミンシアはいい反応だな。
Oを「気持ちの悪い連中」呼ばわりするルシール、辛辣すぎない?
一括りにしないでください。
最古の四人の姿が出るところで興奮する。
まるでフランシーヌ人形が全ての元凶みたいな描かれ方だなあ。
自動人形達はフランシーヌ人形を笑わせるための道化というのは上手い設定ですよね。
人間を苦しめるにしてもしろがねと戦うにしても、もっと効率いいやり方は色々あるでしょうけど、そうしない理由になります。
そして……ドットーレ!
最古の四人がまた一人。待っていたよ。
道化の仕草が様になってるなあ。惚れ惚れする。
ナイアの生首直後のフェイスレスの反応が実によかった。
心からどうでもいいと思ってるのが感じられる。
大げさに悲しむ前に間があったのが嬉しい。
こういう「間」がほしいんですよね。他のシーンでも。
仲間が生首にされてゲラゲラ笑う連中もいかれてる感が出ててよし。
仲間がやられても心を痛めないという点は真夜中のサーカス側もそうですね。
アニメだとドットーレが司会を頑張ってると思える。
きっとフランシーヌ人形を楽しませるために、日ごろから場を盛り上げる口上を考えてるんだろうな。
そういうところは敵・悪役という括りではなく純粋に好感が持てる。
同時に、哀れさも感じる。
Oがサクッと人形やっつけてサクッとやられる流れは大体原作通りだった気がする。
機械化して強化されたはずなのに弱く見えるのは原作に忠実ですね。
「ゲームで操作キャラが強化されると、適当にやってもなんとかなるから戦い方が雑になって意外とダメージをくらう」みたいなノリかもしれない。
オルセンコールに私も加わりたくなった。
オルセン! オルセン! オルセン! オルセン!
ライトアップするところで超ワクワクした!
メリーゴーラウンドを丸ごと頭にのせているのはぶっとんだデザインです。どうしたらあんな発想が出てくるんだ。
オルセンがアニメで見られるなんてなー。
とんでもデザインや各所に仕込まれたギミックなど、どれもインパクト抜群でアニメ映えするものの、作画が大変だろうからカットされるかもと思ってたんですよね。
色や動き、音がついてますます強烈になってる。
流れる音楽のチープさがいい意味で悪趣味ですし、子供っぽい喋り方も不気味。
曲が段々早くなるのもいい演出。
鳴海の修業時代のエピソードがちらっと出てきてよかった。
鳴海の暴れっぷりに「しろがね」達はドン引き、ドットーレは「ワオ!」という反応。フェイスレスは何を思ったんだろう。
同時進行でミンシアとファティマも戦うことに。
嫌悪感を示すミンシアにファティマがガツンと言ってくれてホッとした。
ミンシアは良くも悪くも普通の人間視点の持ち主です。
ですから彼女が「しろがね」達を嫌悪するのも仕方ないのですが、助けられたのに否定するばかりなのは……謝ってくれてよかった。
ここの「しろがね」達が支払ったものの話は印象に残る。
だからこそ、一時期の展開が引っかかるんですよね。
オラーツィオ、尻をやたらとフリフリするのやめろ。尻がプリティに見えるだろ。
ファティマとミンシアが脱がされたのに一番覚えてるのはお前の尻だよ!
アクロバットブラザーズがカットされなかったのはかなり驚いた。
ミンシアはここで戦っておかないとルシールとちょっと喋って終わりになりかねないからか?
最後、さりげなくリィナがいる?
次回はとうとう私の一番好きなキャラが……!
パンタローネ、ドットーレと素晴らしいので、残りの二人もめちゃくちゃ楽しみです。
予告では司令の戦闘シーンも。
悔しいことに、あれほどふざけていたおっさんなのに、真面目に戦うと無茶苦茶カッコいい……!
黒マントの下に得物をビッシリ仕込むとかロマン極めてやがる。
あのキャラの声については予想通り。すでにアイツとアイツが同じでしたから。
「ネタバレじゃねーか!」というツッコミを承知でやってるんだろうなと思います。
「黒幕の正体は?」ではなく「どうしてこんなことを?」という方向で考えさせたいのかも。
「悔い改めたようには見えないから何か企んでるのか?」
「でも人形を壊したいという想いは嘘ではなさそう」
「非合理的な行動を取る人形達が邪魔なのか?」
「野望があるにせよ利害は一致するのかも」
などなど、目的が読みづらいでしょうから。
『1000円ヒーロー』63話
こんな時も刃を前髪と呼ぶ椿。今かなり深刻な話の最中だぞ。
今まで最強のヒーローとして戦ってきた千がただの少年として助けを求めるのが、新鮮で、悲しくもある。
今回の敵のデザインは順当に強そうでカッコいいな。
性格も真面目そうだし、強敵として頑張ってほしい。
拍手してくださった方、ありがとうございます!
『からくりサーカス』第10幕 フランシーヌ
ミンシアがいきなり「ミンハイ」呼びしても鳴海だと伝わらないんじゃないでしょうか。
全部「ナルミ」で通せばよかったのでは。
今回は金の狂気を堪能する回でしたね。
表情・台詞・声、どれもいい。笑い声にぞっとする。
フランシーヌを「僕の」だの「取っちゃった」だの、モノ扱いしてる。
いつフランシーヌがお前のものになったんだ。
前回と違い、フランシーヌの笑みには明るさがない。
金を憎まないでとは無茶おっしゃる。
でも、最も踏みにじられた彼女は恨み言一つ漏らさず実践してるから反論しづらい。
彼女は金のことをどう思ってたんだろう。「哀れな人」かな。
この流れだと、まるで村人が「病人を連れ出そうとした男が錬金術だの万能薬だの胡散臭いこと言ってるから先回りして焼こうぜ!」と焼き討ちしたように見えるけど、違います。
『フランシーヌが自ら小屋に火をかけて命を絶った』と分かりづらいかもしれない。
彼女の信じる宗教では自殺は罪とされているので、銀は彼女が地獄にいったと認識しています。
「ありがとう」からの台詞はもっと落ち着いた声音かと思っていましたが、震えている。
銀が贈った指輪をはめ、身を焼かれながらの笑みが壮絶に美しい。
記憶があいまいですが、彼女の病気は特殊なものではなかったはず。
村人達の仕打ちは酷いように見えますが、当時の常識や状況を鑑みればあまり責めるわけにもいかない。
燃える小屋から銀を遠ざけて助けようとしていますし、悪人などではないんです。
時代が違えば……知識や治療法が備わっていればなあ。
金も柔らかい石を作っていた。
フランシーヌを救いたいという想いは同じだった。
その情熱や才覚を真っ当な方向に向けられれば今頃皆ハッピーだったのに。
フランシーヌは逃げようとしなかった、彼女の心は金にも注がれていたと告げる銀ですが……。
逃げたよ!
逃げたら散々殴られたんだよ!
彼女を強引に連れ出したものの、暴力を振るう真似はしないと思い込んでいたのか?
だとしたら、弟を信頼というより過大評価している。
フランシーヌは金も愛していたでしょうけど、手のかかる弟とかそういう方向じゃないか。
金は遺髪を使ってフランシーヌ人形を作った。
お美しいな、フランシーヌ様は。
「あなた」と呼ばせるところは笑いが出た。うわ……と思いました。
最古の四人の姿もまともに出ました。
彼らのデザインがめちゃくちゃ好きです。
アルレッキーノとコロンビーヌはスラっとしているなぁ。
笑わない人形を笑わせるために、金は村人に復讐する。
閉じ込めたのは村人ですが、焼け死んだのは彼女の意思に基づいた行動。
しかも長い年月が流れて関係ない人間ばかり。
安易に「死んだ〇〇は復讐なんて望んでいない!」と断言するのは引っかかりますが、今回のケースは絶対に望んでないと言い切れる。
銀の煙……ゾナハ病を振りまいてからの!
お手玉!
玉乗り!
綱渡り!
焼殺!
まさかここまできっちりやってくれるとは。
形状の違うものを軽やかに扱うドットーレの技量、大きな玉をドーンと転がすパンタローネの豪快さ、コロンビーヌの躍動する艶やかな肢体、どれも素晴らしいんですよね。
人体が使用されている点を除けば。
そしてアルレッキーノの緋色の手(レ・マン・スカラティーヌ)、溜息が出るほどカッコいい……。
火が順番に灯るのがロマン!
このシーンのアルレッキーノは曲芸要素薄いと思ってたけど、色や動きがつくと華やかで芸っぽく見える。
でも他の三人と違って楽器→火炎はつながってないよな、やっぱり。
教会燃やす後ろ姿がノリノリに見える。この時は意思ないけど。
お手玉や玉乗りが描かれただけでも十分かもしれませんが、ルシールの過去はもう少しじっくりやってほしかったな。
お手玉の材料が語られる日は来るのでしょうか。
クローグ村の惨劇を改めて目にすると、三人の結末はものすごく好きですが引っかかる気持ちもないわけではない。
この時点では意思はなかったと擁護しても、意思があったところで躊躇わず実行したでしょう。
何より、意思を得た後は人間を苦しめてきましたから。
弟の引き起こした惨劇を知った銀は、彼なりに対処したけどやり方が酷い。
ゾナハ病の治療と引き換えに、巻き込まれた村人をさらに自動人形との戦いへと駆り立てる。
怒りや憎しみを継いで仇と戦うためだけの存在になる、と書くとうしおととらの獣の槍みたいだ。
銀の方は自覚しているとはいえ、世界規模ではた迷惑な兄弟です。
舞台は現代に戻って、最古の四人の一人、パンタローネ登場!
金はフランシーヌ人形の首を絞めた挙句捨ててしまった。
自分の望むように動いてくれないから、要らなくなったから、捨てる。
この調子じゃ奇跡的にフランシーヌと結ばれたとしても破局を迎えただろうな。
こうやって見るとフランシーヌ人形も可哀想だと思えてくる。
殺戮ショーを見せられ笑うよう強要された彼女の心境やいかに。
過去が比較的じっくり描かれた分、師父の登場から退場まで早すぎる!
彼の人生についての考え方が語られないと、万能の薬を嫌悪し、吹っ飛ばす理由が……。
「本物の人生」がどんなものかも理解しづらく、最期の台詞の重みが減ってしまう。
現状ではゾナハ病に対する唯一の特効薬で、飲んだ結果どうなろうと治したい人間もいるはず。
それに、黄金律とその解除……自動人形が飲んだら不味い理由を言わないと「飲みたいなら飲ませればいいじゃん」ってならない?
といっても、あそこで泉を爆破せず、水を飲ませていたら大惨事になっていた可能性が高いんですよね。
師父の強さやカッコいい姿が見たい方はぜひ原作を。
鳴海との初戦・因縁がカットされたアルレッキーノは気の毒だと思っていましたが、強さをろくに見せず出てすぐやられたパンタローネもなかなか……。
次回はもうサハラ。
まさか1クールが終わる前にサハラに行くなんて、アニメ放送開始当初は予想していなかった。
メリーゴーラウンドオルセン来たァァ!
トーア、ティンババティも登場確定!
司令もいますし、心の準備が必要です。
『1000円ヒーロー』おまけ
レートは1でもハートはピカピカの二人組。
この二人は掘り下げが多くて嬉しい。
名前が一つを除きどれもストレートだ。
覚えやすくていいんじゃないでしょうか。
『からくりサーカス』第9幕 記憶
今までOPの印象は「いい曲だなあ、主人公らしさが感じられる」→「あれ、あいつの曲?」となったところで止まっていましたが、今回の話で「銀も当てはまるよな」と思いました。
他の人物にも当てはまりますし、どのキャラとかではなく登場人物の大半を指すのかも。
しろがねとギイの関係にムッとする勝は思っていたよりあっさり。
しろがねの想いに触れられただけでもよかったかも。
勝が旅立って話が動くの嬉しいけど、喜べない部分も。
今までまともにサーカスしてない……。
やっと自主興行できるかと思ったら飛行機が不時着してそれどころじゃないし、ちゃんとサーカスしてるところを見たい。
せ、せめてもう少し団長達との交流を。
ミンシアが登場したと思ったらもう山中?
モノローグで済ませる部分が予想より多い!
その分過去編に費やすのは納得ですが。
さりげなく裾を持ち上げているルシール可愛い。
尺の都合でミンシアの刺々しい言動が大幅に削られました。
原作でかなり引っかかった部分ですので、私にとっては嬉しい。
勝気なだけならいいけど、すぐ罵ったり手が出ると相手や状況によってはかなり嫌になる。
似たようなタイプに見える『うしおととら』の麻子には抵抗感がありません。
・普段からうしおと距離が近く、対等の立場
・やるのは相手が暴言吐いたりアホなことした時
・互いに遠慮なくやり返す
というように、複数の要素が合わさっていますから。
相手が対等もしくは上ならいいけど、反撃しづらい立場の相手に理不尽につっかかるとなぁ。
『うしおととら』の日輪もそうですが、厳しい修行に耐えて一人前になったという自負があるなら敵意のない相手に殴りかかるのはやめろよ。
アニメだと、ミンシア視点では鳴海が「病気に苦しむ父親を笑う」「人形だの命の水だの胡散臭い話をまくしたてた」風に見えるので、怒るのも当たり前と思える。
全ての始まりの過去編へ。
白家の兄弟とフランシーヌが登場しました。
兄が銀(イン)で、弟は金(ジン)。前者は堅物、後者は軽薄そうに聞こえる声だ。金はゆがむ前は可愛く見える。
フランシーヌが表情豊かで可愛い。最古に見せたい。
喋り方も感情が込められていて弾むよう。
自分の空腹をこらえて子供達や老夫婦にパンを与える……要約すると「フランシーヌ様マジ天使」になりますね。
パンを頬張る爺さんや銀に縋りつく婆さんに泣きそうになった。漫画で読んだ時は全然そんなことはなかったのに、声や動きがついたためか、歳を取ったせいか。
卵を一個、しかも病気の子供のために盗んで泥棒の烙印か。
確かに罪を犯したけど、罪と罰が釣り合ってねええ!
彼女が助けている側、同じ立場である貧しい人間に売られたのがやるせない。
他人のために身を捧げるフランシーヌの姿を見、銀は己のためだけの学問に疑問を抱く。
直後の金の台詞は、見事に反対を行っている。
「フランシーヌは僕が最初に好きになったんじゃないか……それを横からとるなんて、ダメだよ……兄さん!」
おい。
今まで軽い口調だったのに、粘ついた喋り方になった。一瞬で「あ、やばい」と理解させる力があります。
明るく爽やかだった笑顔がいびつになる様がいいなあ。
この時点では感情に任せてぽろっとこぼしただけで、本気でこの考えを信じ込んではなかったと思う。
何事もなければ頭が冷えて「順番じゃなくて彼女の気持ちが優先されるべきだ」と踏みとどまれるはず、だった。
「世界中から病気がなくなりますように」というフランシーヌの願い。
ゾナハ病振りまく連中は踏みにじってるんですよね。
苦しい境遇でも他人を思うフランシーヌの姿に心打たれた銀がプロポーズ。
光らぬ指輪と輝く笑顔。
幸せそうな二人。
「結婚して幸せに暮らしました」で終われば良かったのに。
このシーンが光に満ちているだけに、地獄が待っていると思うと辛い。
流れを振り返ると、銀は正直やらかしたと思う。
本人もやらかしたという自覚があります。
教会のシーンまでなら金に同情する。
だから彼も「兄さんはひどい」→「そうだ、僕は被害者なんだ」と自己正当化して突っ走った。
これで銀に一切落ち度がなかったら、金が「ただの嫌な奴・最初から危ない男」になってしまい、運命の残酷さが出ないからなぁ。元々は善良な若者だったからこそ、転げ落ちていく姿が印象に残るわけで。
フランシーヌは……彼女に何かしろとは言えない。その日食べる物にも事欠く有様でありながら人を想う心を忘れず尽くしているのに、この上恋愛模様を読んで上手く対処しろというのは酷です。
銀は今まで学問一筋だったからこそ、意識を変えられた反動が大きかったんだろうな。
弟と一緒に打ち込んできたはずの錬金術をも捨てると断言したのはまずかった。
一度深呼吸すべきだったと思います。
弟に自分も好きになったと告げて、彼女が決めることだと言っていれば。
しかし、横からかっさらったと彼を詰るのは違うと思います。
突っ走りすぎ、もう少し弟の気持ちを考えろと言いたいものの、「弟が油断してる隙に……」と画策したわけではない。金に訊かれた時点ではそのつもりはなかったでしょうから。
金の方は彼女と付き合うどころか気持ちを伝えてもいないんですよね。
大体、フランシーヌが頷かなければ抜け駆けしようが無意味で、横取りだの早い者勝ちだのという話ではありません。
フランシーヌが銀の求婚を受けたのは、過去や生き様を知っても受け入れて、支えようとしてくれたからだと思います。
金が彼女の境遇を知る機会があり、そこで背負う覚悟を決められればチャンスはあったかもしれないが、金にはそこまでできないと思う。
とにかく、金が普通に告白して普通にフラれてたらややこしいことにならなかった。
あるいは、あの場で立ち上がって「ひどいよ兄さん!」と叫んだり、盛大に喧嘩したりできる性格なら。いっそ河原で夕日見ながら殴り合えよ。
よりによって「大好きな兄さん」と「大好きなフランシーヌ」の組み合わせだったからゆがんだんでしょうね。
フランシーヌと結ばれたのが関係ない青年だったらここまでこじれなかった気がする。
「うわーんフランシーヌをとられちゃったよ兄さぁぁん!」
「大事なのは彼女の気持ちだ。今夜は一緒に飲み明かそう……」
で酔いつぶれて終わったんじゃないか?
同じ話の中に「大好きな人達の幸せを願う」勝が入っているのが対比になっていますね。
原作未読の方々が抱いているであろう「オートマータは誰がどうして作ったの?」「結局『しろがね』って何なの?」という疑問には次回である程度答えが出るはず。
そろそろペースを落とすだろうと思っていたのですが、まだ駆け足が続いています。
こうしてひねり出した尺を、どこにどれくらい使うのだろう。
そして次回はいよいよですよ!
クローグ村の惨劇!
最古の四人!
予告後半を何度も何度も見てしまう。
今から楽しみでたまらない。
『1000円ヒーロー』第62話
今まで登場したヒーロー達が集結。
こういう展開好きです。シンプルに。
政府ヒーローなのに協力してくれる椿さん、ありがとう。
この世界のヒーローは「レートが低くても自分にできることをする!」という心の持ち主ばかりだと思っていましたが、違ったのか。
千の異変に刃はどうする?
また麗華が敵に操られてる……。
せっかくのレート100ヒーローなのにこういう役ばかりなのは不憫です。
たまにはボス相手に活躍させてあげてください。