漫画やゲームなどの感想を書いています。 ネタバレが含まれることもありますので、ご注意ください。
大神感想 第一章
大神の熱いシーンの紹介と感想を述べます。
多大なるネタバレを含みます。
※一章、二章という区切りは仮のもので、明確に示されているわけではありません。
まずは一章……ヤマタノオロチ関連から。
スサノオの成長やクシナダの決意が熱い。
大神
こんな方にオススメ
・動物が好きだ
・自然に癒されたい
・水墨画が好き
・日本神話が好き
・覚悟ができない
※初めて遊んだのはPS2版で、後にSwitchの絶景版を購入しました。
ジャンルはネイチャーアドベンチャー。
聞き慣れない響きに「なんぞ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
白い狼のアマテラスが主人公で、相棒のイッスンと一緒に世直しの旅をします。
妖怪を退治したり、自然を蘇らせたり、住人に悪戯したり、動物に餌をやったり、野山を駆け回ったり、釣りをしたり、むやみやたらと頭突きしたり、意味もなく穴を掘ったり。
本筋だけを追ってももちろん楽しめますが、あちこち寄り道するのが好きな方に特におススメ。
重要なのが『筆しらべ』というシステムで謎解きや戦闘に活躍します。
アマテラスが筆を走らせると物が断ち切れ、風が巻き起こり、雷や炎が奔る!
まさに神の御業。
慣れてくるとこれがまた気持ちいい。
最初は上手く書けなくても、ゲームを進めるうちに少しずつ、思い通りに筆を動かせるようになります。
画面は水墨画風で和の雰囲気を醸し出しています。
美しい自然に心が癒され、大草原を駆けまわるだけでも楽しい。
特筆すべきは『大神降ろし』。
呪われた土地に生命が蘇り、邪気を吹き飛ばしていく様は感動すら覚えます。
普段は和む雰囲気ですが、時には容赦ない展開が襲ってきます。
その分強敵との戦いが燃える!
特にラスボス戦は鳥肌が立った。
音楽と今までの物語が重なり、思わず涙ぐむほど素晴らしいものでした。
主人公のアマテラスはトボけた顔の白わんこに見えるけど狼です。
アマ公をモフモフしたい!
実は神様。すごい。
時には神に相応しい格好よさを見せます。
全盛期のアマテラスは神々しく凛々しい姿でした。
他のキャラクターも魅力的で、生き様で覚悟を示す者が多く胸が熱くなります。
戦闘の難易度は低めですが、物足りない人のための戦闘もあります。
そこでは凶悪な強さの敵が待ち受けています。
また、一部のサブイベント・ミニゲームも手ごわい。漢壁とかカイポクレースとか。
音楽について個人的ベスト3を決めるなら、「ありがとう」「太陽は昇る」が同着一位、続いて「両島原」が来ます。
呪われた神州平原:呪われたという言葉と違って奇麗で切ない感じがします。
大神降ろし:視覚と合わさって心が洗われる。花が、草木が、生命が闇を祓い蘇る様は圧巻。
神州平原:何もせずに駆け回ってるだけで楽しくなる。
タマヤのテーマや桜吹雪も好き。
ウシワカ演舞:カッコいい。
クシナダを乗せて:緊迫感が出ている。彼女の決意が伝わってくるようです。
ヤマタノオロチ退治:其の一から其の二への変化が熱い。
極北の國カムイ:厳しい大自然を連想させる。ウエペケレも同様。
勇者オキクルミ:『本当の強さ』からつながる名曲。
双魔神:時計のイメージでぴったり。
別れの時:悲しくなる。天神族のテーマもそうです。
常闇ノ皇:重厚な音が無機質な姿と合わさって不気味な雰囲気を醸し出している。
大神白野威:神々しい。神たる威厳に満ち溢れている。
両島原:特に昼間の太鼓に迫力がある。海岸の景色と見事に合った力強さ。
ありがとう:涙腺崩壊の危機に晒される。逃げ出した者が覚悟を決めて使命を果たす、離れ離れになった相棒から勇気づけられる、旅の中で出会った人々から力をもらう、全盛期の力を取り戻す、などなどまさしく王道。
ツボをことごとくついてくる。曲だけでも場面が思い浮かぶ。
太陽は昇る:最終戦とは思えぬほど明るく力に満ち溢れていて、「負ける気がしない」と確信できる。これ以上相応しい曲名はないだろう。
欠点らしい欠点が見当たらない神ゲー、いえ、大神ゲーです。
新世界より
『新世界より』のアニメ化をきっかけに原作を読み返しました。
ディストピアものが読みたい方はぜひ。
「簡単に振るえる強大な力が一人一人に備わったら、社会はどうなるか?」という問いに対する答えの一つではないでしょうか。
ドラゴンボールZ 神と神
※映画のブロリーや復活のFの前に観て、サイトの方に感想を載せていたのでブログにも。
漫画やアニメを見たのはかなり昔で、最初から最後まで見たわけではないので、ズレたことを言っているかもしれません。
惹かれた点はシンプルです。
戦闘カッコいい!
音楽カッコいい!
キャラクターがカッコいい!
ギャグ・コメディ要素が多めで、難しいことは考えず見られます。
読み込んでいない私でも悟空達を見てテンションが上がりました。
ドラゴンボールを楽しんだ経験のある方は、きっと懐かしさを感じられると思います。
かめはめ波のすごさを改めて思い知りました。
この上なくシンプルな名前、見た目、効果。
それなのに、あんなにワクワクするんですから。
ただ、悟空、ベジータ、ブルマの出番は多いのですが、他のキャラはそこまで目立ちません。
せっかく懐かしい顔ぶれが揃っているので、他のキャラももっと活躍してほしかったです。
映像の綺麗さや描かれ方が変わってくるだろうから、戦闘はどうなるのだろうと思いつつ見たところ……迫力がありました。
建物の隙間を縫うように飛ぶ高速移動!
遥か上空で雲を突き破りながら高速戦闘!
どうやら自分はこういうシチュエーションに弱いらしい。
挿入歌からのバトルが本当に熱かった。
大画面で見てよかったと思いました。
ストーリー順に語っていこうかとも思いましたが、印象に残った三人について語っていく形式にします。
・悟空
戦い大好きっぷりがここまで突き抜けていると清々しい。
解除されても戦い続けたシーンでそう思いました。
プライドを捨ててまで大切なものを守ろうとしたベジータの行動に応え、あることを決意。
彼がベジータを尊敬したと告げた時、感動した。
ベジータが悟空を見上げる一方的な関係じゃないんですね。
怒った時のベジータは悟空を超えていた的な発言も肯定しますし、よかったな、ベジータ。
感動しましたが、ベジータが必死に踊っている時も、隠れて見ていたんですよね。
ドライだ。
強い敵が出た時の提案も、ジョークにしてもひどい。
良くも悪くもマイペースです。
・ベジータ
うろ覚えでも「誇り高きサイヤ人の王子」だの「超ベジータだ!」だの浮かんでくるので、プライドが高いことは記憶に残っています。
そんな彼が、家族を守るため、プライドを捨てて、道化た姿を晒す。
普段横柄な態度なのにへりくだって、ダンスなど「くだらん」と切り捨てるであろう彼が歌や踊りで気を引こうとして……痛々しさすら感じます。笑顔を無理して作ってる感が半端なかった。
それでも事態を収拾できなくなり、もうどうにでもなれと破れかぶれで戦い、圧倒されて戦意を失う。
この時点でもよく頑張ったと言いたくなりますが、彼の見せ場はここからだった。
死を覚悟したはずの彼が、目の前でブルマが叩かれ地面に倒れたのを見、激怒。
「よくもオレのブルマを!!」
こう叫んで超サイヤ人化した彼が最高にカッコよかった。
激怒した彼は、短時間とはいえ凄まじい力を発揮して対等に戦うんですよね。
いい攻撃がモロに顔面に入っても気合で耐え、反撃する!
トップクラスに燃えたシーンです。
普通に戦った時は全然敵わず諦めたのに、家族が傷つけられたら限界を超えて戦ったんですから。
パーティーでの道化ぶりがあるから、そこまでして守ろうとしたものを傷つけられた怒りの深さと、そこから生じた爆発的な強さが光る。
プライドを捨てた姿勢や発揮した力を悟空とビルスから認められてよかった。
悟空の尊敬発言を本人は聞いてないのが残念ですが、ピッコロさんが聞いてるんですよね。ベジータに伝わるかどうか。
最後に上の台詞についてからかわれた時、耳まで赤くなってませんか?
見ていた時は、強さやバトルに気を取られましたが、後から考えるとすごい台詞な気が。
こういう台詞を滅多に吐かないイメージがあり、あの時感情が極限まで昂って飛び出たように思えますが、どうなんでしょう。
・ビルス
破壊神。
強い、カッコいい、可愛いと三拍子揃ったキャラ。
最初は「何だコイツ、弱そう」と思いましたが、どんどん印象が変わりました。
悟空を軽く倒し、神龍もビビるほどの御方。
性格は、無邪気というか我がままというか、子供っぽさがあります。
威厳と茶目っ気が同居している。
声も言葉遣いも、真面目な時とそうでない時のギャップが効いています。声が軽かったり低くなったり、丁寧な口調になったり砕けたり。
料理を美味しそうに食べる姿に和みました。
気まぐれで星をぶっ壊す迷惑破壊神なのに、憎めないキャラです。
それに、話せばわかる相手でもあるんですよね。
プリンを食べたがった時も「よこせ!」と奪うのではなく、きちんとお願いしますし、普通に譲れば何も起こらなかった可能性が高い。
神様がプリンくらいで騒ぐなという他のキャラからのツッコミも、未知の食べ物を味わいたいビルスの気持ちも、両方納得できる。
美味しいプリンを食べさせてあげたい。
このように、力が強いだけ、暴れるだけのチンピラではありません。
器の大きさが各所で出てきます。
ピッコロ達に攻撃されても、箸で応戦していなす。
ブルマを叩いたのも、彼女の方が先にぶったから。普通に攻撃したら頭が吹っ飛びかねないのに、たいした怪我もしなかったので、ちゃんと加減しています。
個人的には、ベジータの真意……プライドを捨てて皆を守ったと気づいていたところに大きさを感じました。
内心「あの歌とダンスは無いわー」と呆れつつも、心意気をかってパーティー続行を決めたんだろうな。
他にも、悟空に対して稽古をつけているような態度だったり、世界の広さを教えたり。
戦いが終わった後も爽やかで、ブルマに素直に詫び、また来たいと告げる。
終わり方は、結果だけ見ればスッキリしないものになりそうですが、爽やかなんですよね。
・ヤバい敵が現れる
・挑んでは倒される仲間達
・悟空がパワーアップ
・最終的に元気玉で倒す
事前にこうなるかと予想していたら違いました。
インフレを繰り返した果てに「パワーアップして悪い奴を殴り倒す!」じゃない終わり方をするのが新鮮でした。
ワクワクしている悟空を見て、こういう結末もいいと思いました。
吸血鬼ハンターD 蒼白き堕天使
こんな方におススメ
・強い主人公の話が読みたい
主人公Tueee! それを上回る勢いで顔Kireee!!
と書くと激しく人を選びそうですが、しっとりした世界観と描写によって引き込まれ、すんなり受け入れられます。
・荒廃した世界と『貴族』の織り成す耽美な空気に浸りたい
遥か未来の技術・科学力が凝らされている機器。
それらを備えていながらも古めかしい威容を誇る居城や馬車。
人間離れした美貌と力の持ち主達。
ほんの少し想像するだけでめくるめく心地になります。
・人間や吸血鬼ハンターと吸血鬼の交流や共闘に惹かれる
狩る側と狩られる側の奇妙な友情っていいですよね。
吸血鬼――貴族と戦うハンターのDが、よりによって貴族とともに旅をすることに。
バイロン・バラージュ男爵は父を殺すためDを護衛に雇い、父の下へ行こうとしている。
その途中で女貴族のミスカと出会って……という話です。
異なる種族の距離感が少しずつ縮まるのが好きな方に読んでほしい。
吸血鬼と活発な姉弟の会話にほのぼのしたり、ハンターである主人公との共闘に燃えたりしてほしい。
そして最後に叫んでほしい。
藤田和日郎先生の短編二つを軽く紹介します。
『邪眼は月輪に飛ぶ』
その眼で見た相手をすべて殺すフクロウ『ミネルヴァ』に立ち向かうため、かつて撃ち落とした経験のある猟師の鵜平やデルタフォースのマイクらが立ち向かう。
友人いわく「鵜平さんかわいいよ鵜平さん」らしい。分かる気がする。
まっすぐな少年だけでなく渋い老人を主人公にしても光る。外見を裏切らない貫禄があります。
鵜平やマイクももちろん魅力的ですが、ミネルヴァが大好きです。
一話目のミネルヴァに見られて大勢の人間が命を落とす場面にビビりました。
「こんな敵どうやって葬るんだよ」と。
それほど恐ろしい存在でありながら、哀れにも思う。
同族をも殺してしまう孤独な存在ですから。
白面の者など、倒されねばならない敵の悲哀を描くのが上手いなあ。
不幸自慢になるほどくどくはなく、倒される敵としての格は保ったままです。
ここからは印象に残った台詞・文章を。ネタバレを含みます。
――その掟はひとつだけ。<ミネルヴァ>に見られた者はみな死ぬ。
怖い。
『うしおととら』の妖怪もそうですが、恐ろしさ・おどろおどろしさを描き出しています。
「おのれらは何で獲物を畏れん? 何で、自然の前でかしこまれねえんだ?」
自分の腕前と銃の性能に溺れ、獲物を馬鹿にした男たちへの発言。
山で神様に獲物を授けてもらうという意識によるものです。
「犬でも何でも、オレがなってやる!」
言葉とは反対に凛々しい表情。
それを聞いてにやりと笑う鵜平の表情が素敵。
犬呼ばわりされて「わん」と律義に答えるマイク、可愛げがあります。
「ウヘイ、死なさんぞ!」
娘の輪が涙とともに叫ぶ。熱い。
「獣を狩る者は獣になんねばな」
渋いと思ったら直後にマイクから呼び止められ、「犬めが何しとる!?」と言います。何やってんだよー、と言いたげな表情がナイス。
――何が来ても、もうこのフクロウは渡さん。この大切なフクロウを奪われて彼はアタマにきていたんじゃろうな。
禍々しいとしか思えなかったミネルヴァに少し心が痛みます。
「だから、邪眼。キサマの負けよ」
このシーンを挙げた理由は実際に目にしないと伝わらない。
アシスタントの方々がトーン貼りやインクを散らすことを拒否したのも納得の画です。
『黒博物館 スプリンガルド』
ヴィクトリア朝初期のロンドンを舞台に、バネ足ジャックと呼ばれる怪人が跳ぶ!
まず装丁が凝っていて、雰囲気出てます。
一時期犯人と目されていた放蕩貴族のウォルター・デ・ラ・ボア・ストレイドと熱血警部のジェイムズ・ロッケンフィールドの双方が男前。
警部の方は『からくりサーカス』の鳴海を連想しました。ロッケンフィールドという名は『からくりサーカス』の中で登場しています。
ウォルターは主人公とは思えないゆがんだ表情をします。
「面白いから聞いてやるよ、犬っころ」や「面白かったぜ」と言う時はどこからどう見ても悪役顔。
だが、メイドのマーガレットには弱い。
赤面し、冷や汗を流し、すっかり情けない表情。
屈強な大男相手に喧嘩を吹っかけてぶちのめすような性根の持ち主なのに、惚れた女にゃからきし弱い。
陰のある青年主人公もいいなあ。
マーガレットの結婚式が行われている教会の前に立ち、殺人鬼の行く手を阻むウォルターの台詞がこの話で最も好きです。
「ここから先は敬虔で善良なる者以外立ち入り禁止だ。……オレたちは入れない」
マーガレットのように光に照らされた道を歩いてこなかった。
彼女の傍らでともに歩むのは自分ではない。
それを自覚しての台詞なのでしょう。
戦いが終わった後の「今度はおかしな女なんかと……出会わない遊びだ」という台詞も好きです。
異聞のマザア・グウスで印象に残る台詞は、
「人間にとっての『最高』ってヤツは『変わっていく』ってコトだろうからな」
ですね。
ウォルターも変わった。
「くだらないな、いいじゃないか」も読んでいてニヤリと笑いたくなる。
ウォルターが魔王のようなイイ笑顔をしていますから。
黒博物館そのものは終わっていないので、もっと色んな話を見たくなります。
ドラゴンボール超 ブロリー
相変わらず知識はろくにない状態での鑑賞です。
せっかくなので4DXで観ました。
映像との相乗効果でめちゃくちゃ楽しかったです!
ずっと「オラワクワクすっぞ!」状態でした。